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左近日記
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2003年06月28日(土) 介護日記、おしまいです。

こんにちわ、藤原左近です。



祖母が亡くなりました。
惚けて3年、入院して3ヶ月でした。
おかげさまで、無事お通夜も告別式も終わりました。



結局臨終には立ち会うことができませんでした。
仕事の休みが2日もらえていて、
ずっと病院に泊まっておりました。
ワタシの母と叔母さんとで交代に仮眠を取って付き添い。
さすがに疲れてきたので、「また明日来るね」と帰宅。
その夜、息を引き取りました。
先に呼吸が止まって、その後心臓が止まったそうです。
最後を看取ったのは、ワタシの母と叔母さんでした。
もう少し頑張って病院にいたら、
最後を看取ってあげられたのに、と心が痛みます。
それでも病院へ駆けつけました。
ちょうど看護師さんから処置をしていただいている最中でした。
面会室で母親と合流。
祖母の最期の様子を聞いたりしました。



支度を終えて、葬儀社の車が来るまで、病室で待っていました。
浴衣を着せてもらって、安らかな表情でストレッチャーに横たわる祖母。
何年ぶりかで口紅も塗ってもらってました。


ようやく葬儀社の車が到着。
寝台車には母親が一緒に乗り込んでいきました。
担当してくだすったお医者様と看護師さんがお見送りしてくださる中、
祖母は自宅へ帰りました。
追っかけて、祖母の家へ向かいます。
祖母の遺体を安置して、やがてお寺様が到着。枕経です。
終わってからお寺様と葬儀社の方と叔父さんとで葬儀の打ち合わせ。
結構大変です。
ワタシは孫一同で生花を出すことになりました。
終わって帰宅したのが1:00を回っておりました。



朝起きて、身支度をして、母親とともに祖母の家へ。
途中で病院への道を曲がりそうになって、母と二人で苦笑する。



久しぶりに集まった身内の見守る中、
葬儀屋さんの手で綺麗にお化粧してもらった祖母。
夏のお祭りのたびに着ていた絞りの浴衣を棺に入れてもらいました。



お通夜は滞りなく済み、通夜振る舞いも無事終了。
今夜は祖母は葬祭場にお泊り。
いとこ3人と叔父さんも一緒にお泊りです。
祖母の家に戻ってから、帰宅しました。


翌日はいよいよ告別式。
母親と叔母さんの体力が持つか心配しつつ、朝から支度に追われました。
ワタシはどうしても抜けられない仕事が夜に入っていたので、
遅くなっても動けるように車を出すことにしました。
一足先に、葬祭場へ。



告別式もつつがなく終了。
いよいよ最期のお別れ。
棺の中に、祖母がよく食べていた黒飴をそっと入れました。



祖母の家を回って、斎場へ。
本当に最期のお別れをしました。
「おばあちゃん、また、逢おうね」



棺が火葬のかまに収められて、扉が閉まる。
スイッチが入って、火のつけられるごうっという音が。



もう一度、手を合わせました。



葬祭場にバスで戻り、お斎です。
「途中でお骨上げに行ってきて」と言われて車で向かうことになりました。
車で来てよかったわ。



時間が来たので、お斎をそっと抜けて、斎場へ。
ワタシといとこ2人とワタシの母親の4人です。
斎場に着いたら、もうすっかり準備はできていて。
頭の部分と胴体の部分のお骨が分けておいてありました。



「お箸でもいいですし、手でもいいですよ」とのことで、
全員手でお骨を拾いました。
まだ、あたたかい、祖母の骨。
背骨とおぼしきあたりに黒いものがついていて、
きっと背中のあたりまで転移していたのかもねと話したり。
祖母は胃がんでしたので。



手で拾ったものですから、なんだか異様に早く終わりました。
祖父のときはもっと時間がかかったのにねぇと話しつつ、
葬祭場へ戻りました。



お斎の席に戻って、お寺様からお経を上げていただいて。
やがてお斎も終わり、自宅に戻る時間です。
ワタシの車に母親を乗せて、
祖母のお骨を持ってもらいました。
一足先に戻ります。



「軽いね」と母親がぽつり。
「そっか」とワタシもぽつり。
そういえばこの車には、おばあちゃん乗ったことなかったな。
ドライブでもしてく?と母親に言ったら笑ってました。



祖母の家に戻って、お骨を安置。
親戚一同も戻ってきました。
祖母のアルバムを出してきて、がやがやとにぎやかに。
やがて夕方も過ぎ、夜になり。
ワタシも帰宅しました。



朝起きて。
病院にいる母親におにぎりを握らなくちゃと寝ぼけた頭で考えて、
あ、もういいんだ、と気づく。



なんだか落ち着かないような感じの日々がしばらく続きそうです。



付き添いをしている最中、日記で時折愚痴をこぼしました。
そのたびにメールやご自身の日記で励ましてくださった方々。
この場を借りて、御礼申し上げます。
本当に有難うございました。
これからも、どうぞ宜しくお願いいたします。



本日もご来場いただきまして、誠に有難うございました。
またのお越しをお待ちしております。
藤原左近でございました。


2003年06月20日(金) モルヒネ(NOTえっち日記)

こんばんわ、藤原左近です。
夕方仕事の合間に、病院に寄りました。


祖母はモルヒネを注入することになりました。
お医者様から「痛み止めを打ったほうが」とお話があったそうです。


胃がんが進んできたのか、祖母はときどき痛そうにしています。


このところ祖母はつらそうな表情をしていました。
話す声もかすれ気味で、小さな声で、聞き取りづらい。
一昨日から個室に移されています。


今夜から、点滴にモルヒネを入れることになるようです。
モルヒネを入れると、痛みは感じなくなるけれども、
意識がはっきりしなくなるとのこと。
つまりは、コミュニケーションが取れなくなるらしい。


・・・夜の仕事の時間が迫ってきました。
祖母の耳元に口を近づけて、言いました。


「おばあちゃん、仕事だから今日はもう帰るね。
 明日、また来るね」


そうしたら。
それまで焦点のはっきりしなかった祖母の目がワタシをとらえ。
かすれ気味ながらも、ワタシの耳にははっきりと聞こえました。


「もう行くの?・・・・また来てね」


これが、ワタシの聞く最後の祖母の言葉かもしれない。
そう思ったら、鼻の奥がつんとして。
なにか、大きなものが、こみあげてきました。


祖母にとって、ワタシは初孫。
小さな頃から可愛がってもらって、
事あるごとに心配かけてしまって。


今までのいろんなことが、どんどん思い出されてきました。
おばあちゃん、ありがとう。大好きだよ。
だからもう少し、長生きしてほしいよ。


明日も仕事ですが。
仕事が始まる前に、祖母に会いに、病院に行って来ます。


今宵もご来場いただきまして、誠に有難うございました。
またのお越しをお待ちしております。
藤原左近でございました。


2003年06月15日(日) ご無沙汰しておりました。(NOTえっち日記です)

こんにちわ、藤原左近です。
大変にご無沙汰しておりました。
お元気でしたか?
ワタシは元気に生きてました。
仕事でクレームくらって、かなりへこみましたが、
ようやく気持ちが元に戻ってきました。
今日はお休みなのですが、
さっきまで持ち帰ってきた仕事をしていまして、
どうやら終わりました。ふぅ。
もうこんな時間だから、何処かに行くったってちょっと無理かなぁ。


さて、祖母の具合。
相変わらず、良くもなく悪くもなく。
熱を出す日もあれば、元気でぶつぶつひとりトークしている日もあります。
なにせ点滴がはずせないので、もう退院はできないでしょう。
「食べたら命がない」とお医者さんに言われましたし。


以前に比べたら、付き添わなくてよくなった分だけ、
ワタシの母親や親戚の負担はぐっと軽くなりました。
ワタシは仕事が立て込んできてたので、
毎日はちょっと行けませんが、こまめに顔を出しています。


それから、カレのこと。
逢わなくなって1ヶ月以上過ぎました。


祖母が入院してから逢う日ががくんと減って。
ワタシ心配事があると、デートしていても上の空になります。
「つらいことがあったら話してよ」とカレは言ってくれるのですが、
仕事のことなんかだと、どうしても、伝えきれない。
同僚になら軽く話せるようなことでも、
カレに話すには結構詳しく話さないと判ってもらえない。(当たり前ですね)


ワタシが普通の状態なら、それはさほど苦痛ではないんですが、
仕事で集中している上に、
祖母の看護をする身内のサポートまでしていた状態。
能力の無いワタシにはとても無理でした。


いつの間にか、
カレに逢うことを思うだけで、
胃が痛くなってきた自分がいました。


ちいさなことが少しずつ積み重なって。
やがて大きなかたまりになって。
ワタシのおなかのなかで、ごろごろと、ちくちくと。


カレと逢って、話したいことがない。
カレを抱きしめるよりも、お布団に入ってひとりでぐっすりねむりたい。


・・・・・・・・いっそのこと。
きちんとお別れしたほうがいいのでしょう。


でも、先日カレがよこしたメールには。
「嫌いになったら早く言ってほしい。そうしたらこの世から消えますから」
そんなニュアンスの言葉があった。


どうしたらいいのか。
わからないまま、時間だけがじわじわと過ぎていく。


ワタシのことを、わすれてほしい。
でも、きっと、カレは。





・・・本日もご来場いただきまして、誠に有難うございました。
またのお越しをお待ちしております。
藤原左近でございました。


藤原左近 |MAIL
よろしかったらひとことどうぞ。


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ボタンのスキンはデリエロさんから拝借いたしました。
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