白痴日記


白痴日記

		白痴

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■　緑の涙

子猫が死にかけていて
たぶん月齢5-6ヶ月だろうに，1.4kgしかない．

皮膚病が移らないように軍手をして
もう力のない猫を保定して強制給餌．少し飲む．

目から緑色の膿が流れていた．
もう眼球は白く腐っていた．

見えている時何を見た？
今晩消えそうな命に心の中で問う．

明日の朝，生きて会おうね．

2005年02月28日(月)

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朝はライムを搾ったジンを．
昼間は時々ワインを．
夜はバランタインかシーバスリーガルを．
寝る前にラムを．

そういう風に暮らしていたこともあった気がする．
新聞屋さんがくれた柚を囓りながら．

あの時別に私は幸せではなかった．

2005年02月27日(日)

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■　整形

整形でもしようかなあ．
脂肪全部とっちゃって，顔はうーん，目頭切開かね．
なんて，金はないけど．

嗚呼．左腕はレーザーで綺麗にしてもらいましょう．
そのためにバイト落ちるのだから．

でもよくこれだけつけたなあ．他人事．

やばい兆候．

2005年02月26日(土)

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■　白い梅，桜の蕾

そういうのが蒼い空と光に照らされて
目の中に入ってくる．

桜の蕾は遠目に薄桃色で．

地味で健気そうな梅の花．

春が来てる．

2005年02月25日(金)

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■　雨が降る，傘を探す

私は濡れながら，傘を探しに出かける．
ずぶ濡れで，途中からクスクス笑う．
だって意味がないのだもの．
今，傘が見つかろうと．

そんなこと，日常でもあるなと思った．
たぶん悲しいことだけど．
クスクス笑って誤魔化していること．

2005年02月24日(木)

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■　死んでしまえ

死んじゃえ．
雑音を奏でる人たち．

何の意味もない言葉を連ねる人たち．
死んじゃえよ．

今私の前にいなくてよかったね．
殺してたよ．
いや，本当に．

人間をあまり甘く見るな．

2005年02月23日(水)

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■　無駄なセックスを繰り返している時に

「自分を大事にしなさい．」

って人が言うでしょ．
あれは二つ意味があって
「自分を安売り（笑）するな」ってのと
「病気や殺人や物理的な危なさ，妊娠も含めて」のがある．

二番目のは，ハイ，そのとおりって思うけれども
一番目は，自分を痛めつけたくてやっているのだから，逆にまだ自分を何処かで高尚だと思っているのではないかと．

自分なんてただの穴だ．でもその穴から子を産み落とす．
そういう性でそういう動物で．

自分を大事にする感覚は自分にしかわからない．

2005年02月20日(日)

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■　佳世と志保と菜織子ちゃんと

海水浴に行きたい．
四人で．たくさん笑って．お天気は晴れで．
そして写真を取って，四人一緒の写真をたくさん持つ．
夜は花火をしたい．

深夜は枕を寄せて，ぽつりぽつりと話したい．

おともだち

想像して，少し私は硬い表情を緩ませる．
西瓜は持っていくから．

2005年02月19日(土)

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私がテレビをあまり見ないのは必要な情報以外の音がうるさいから．
ということを再認識．
何でテレビはあんなにうるさいのかしら．
必然的にNHKのニュースだけ見る．
スペースシャワーのランキングを垂れ流しているのを見る．
嗚呼，あと特撮か．

たぶん
私は脳味噌の余裕が少ないのだわ．

2005年02月18日(金)

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■　蓮

蓮の花が好きで
小さい頃はママによく怒られた．
仏陀の花だから，怖かったのだろう．
私が浚われるみたいで．

腰に蓮の入れ墨をいれようと思って数年経っている．

2005年02月17日(木)

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■　君が助けて欲しかったから助けたんだ．

あの人はこういう事をよく言った．
私は
「死んで欲しくないから助けたって言ってよ．」
って甘ったれたことを望んで
引き落とされた屋上のアスファルトの冷たさに驚きながら．

目の前で私が自分を切り刻むのを黙って見ていてくれた．
目の前で私が薬を一瓶飲むのを黙って見ていてくれた．

セックスをした後のドライブの風は気持ちよかった．
濡れた髪が可愛らしかった．

あの人がいなくなって
あの人がわからなくなって
あの人と誰かがくっついて幸せになって
あの人が満足して笑って

私はどうしたらいい．
一人でどうしたらいい．

だから
だから
だから

2005年02月16日(水)

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■　犬の舌は温かい

逃げまどっていた時に
迷っていた時に

ふと入ったアクセサリー店．
狭い店内の床に二匹のゴールデンレトリーバー．
許可をもらって触る．
本当はすがりつきたかった．
そんな心を見透かすように，一匹が丹念に私の手を舐める．
温かい．
時が止まればいいと思った．

私の顔色は青白くて，表情は強張って
店員は怪しんでいたけれど
犬は何かを何処かまで見抜いた．

おまえは賢いのね．

2005年02月15日(火)

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■　私は私でいたいのよ

私は私でいたい．
どんなに気が狂っても．
何か上手くいかないことが山みたいに積もっても．

他の人にはなりたくない．
自分を否定したくない．
自分を認めることができるのは自分だけ．
殺人をしても．

冷たい空気の夜を．
チョコレイトアイスクリームを食べた．

2005年02月14日(月)

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■　紅い傷

この間思い切りカッターナイフをひいた肘の裏．
紅い傷痕．
突然海に行きたくなった．
海で波に浮かんで日焼けをしたら
紅い傷なんて見えないね．

こういうところ
誰にもわかってもらえないんだ．
でもそれでいいんだ．

2005年02月13日(日)

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■　水

私の水の飲み方は異常な感じがする．
飲む量が，とても多い．
飲み物は水かコーラか豆乳，野菜ジュースのどれかで．
水を選択することが多い．

調べればたぶん似た症状があるのだろうが
私は公式でない（医師が判断していない）病名をつけるのが嫌い．
とりあえず内臓の病気ではなさそうだ．

人間のほとんどは水なのだから
別に悪いことではないのだ．

循環したいの．私は．

2005年02月12日(土)

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■　ドラッグ

私は違法薬物を取り入れたことが一度もない．
北海道にいて，その辺に生えていた大麻も．

産まれた町から出てみると，色々なルートで色々なドラッグがあって．
私は名前とそれをやった人の表情だけに詳しくなった．

別にモラリストではない．
ちゃんとした否定があったわけではない．
ただ何となくやってないだけ．

何だろう．
常に変だから，意識が変だから
やるのが怖かったのだと思う．
ドラッグのせいにして，私は思うままに動きそうだから．

2005年02月10日(木)

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■　約束は

約束は守られるかどうかではなく
それをした瞬間の気持ちが
宝物なのだよ．

だから
約束ができたことに
もっと
自信を持っていいの．

2005年02月09日(水)

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■　馬鹿な真似

馬鹿な真似はやめなさい
って言葉あるな．
馬鹿の真似はやめなさい
じゃなくて．

真似
[名](スル)
1 まねること。また、形だけ似た動作をすること。模倣。「ボールを投げる―をする」「アメリカ映画の―をする」
2 行動。ふるまい。「ばかな―はよせ」

嗚呼，二番目の意味か．

でも馬鹿な真似かどうかは，どうでもいいんだ．
とりあえず
動く．
思ったように，想ったように，最後ぐらいいいじゃないか．

2005年02月08日(火)

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■　死にたくても

死にたくても喉が渇く．
だから水なんて飲んでしまう．
ああ，これで死からまた遠のいてしまった．

死にたくても会いたくなる．
だから携帯電話のメモリなんて見てしまう．
でも，かけることはできなかった．

死にたくても伝えるべきことを伝えようなんて．
血を吐くみたいに言葉を吐いて
フローリングには血がいっぱいで
もう私には残された道が
それほど
ないのではないかと
思ったり．

水のペットボトルのゴミだけが
山になっていく．

2005年02月07日(月)

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■　家庭の幸福

幸福は一瞬の感情だと思っている私も
家庭の幸福というのはある程度時間空間があると考えている．

でも
例えばその場所に居合わせただけで失う人もいる．
家庭の幸福は，普通の幸福と種類が違う．
失われた時の絶望感は計り知れない．

けれど
加害者の視点を持つ自分がいる．
確かにいる．
それは自覚しなくてはいけない．

他人の幸福は，まるで触らないで下さいと書いて展示されている硝子細工みたいに，粉々にしたい欲望を刺激する．

2005年02月04日(金)

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■　福は

コンビニエンスストアの店長になった後輩が物販にやってくる．
恵方巻き．
一つ買って，吉報を向いて，黙って食べる．
少し甘すぎて吐き気がした．
福が来るかな．

甘いことがくるかな．

2005年02月03日(木)

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■　内臓ちゅうぶらりん

私は悪夢しか見ないのだけれど．
その中の一つとして
内臓ちゅうぶらりんがある．

例えば可愛がっているハムスターの腹を見るとグロテスクな内臓がこんにちは．猫の時もあれば犬の時もある．
共通しているのは私が何もしないことだ．
それを見続けている．
時々抱き上げて内臓に触ったりする．
その感触は起きても残っていて，その日の食欲全てを奪う．

内臓を見ることで私は何を見ようとしているのか．
わかってはいるけれど，あまり認めたくない．

2005年02月02日(水)

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■　寒い日

寒い日，紅茶を飲む．
ミルクを入れると紅茶が濁って，余計温かそう．
それを一口ずつ，喉に通す．

赤子が隣に来た．
コットンのおくるみに包まれている．
しっかりと母親に抱かれている．

その温かさは屹度何にも変えられないだろう．

紅茶を飲み干して
少し目を閉じて
自分の境遇やら，子宮やら
思い出して

寒い外へ．

2005年02月01日(火)

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初日