どんなに短くとも・・・
pure mind



 撒き餌


奥深い場所に封じ込めようとすると

あなたは誘いをかけてくる

美味しいえさを持ってきて

またあたしを違う世界に導こうとする

食べたい、食べない、食べたくない。。

2003年02月28日(金)



 ごめんなさい


決して本心からではなく

口をついてしまった言葉が

必要以上にあなたを傷つけ

涙で溺れそうな姿をみて

戻せない時間を今さら悔やむなんて。。

2003年02月27日(木)



 からすにお願い


からすがいっぱい集まって

みるみるあたりは真っ黒で

きっと悪気はないだろうが

不吉な予感でこころが凹む

お前の嘴で引っ張り出しておくれ

2003年02月25日(火)



 待ち合わせ


忘れてないよ

約束したこと

覚えているよ

当たり前だよ

今すぐ行くよ

2003年02月24日(月)



 似非華道家


花屋の店先

桃の花

並んでいるのは

黄色い菜の花

頭の中で 花瓶に生ける

2003年02月23日(日)



 乱心


安静にしていなさいと言われました

もうあなたに会うこともよした方がいいみたい

ひとまず区切りをつけるほうが互いのため

あなたが言ったとおりの未来が訪れたわ

錯乱しそうになる気持ちは過去へ捨てなくちゃ

2003年02月22日(土)



 辛党


今日もまた転がっているわ

こんなところに悲しいこと

あんなところに寂しいこと

そしてはるか遠くに嬉しいこと

人生甘くはないのだね

2003年02月21日(金)



 お気に入りの場所


あなたの言葉にはどうしても賛成できないときがある

そんな時私は一体どんな顔でその場を凌いでいるのだろう

まさかデートに大きな手鏡を用意するわけにもいかず

考えた挙句に私の行動パターンは決まりつつある

店内に大きな鏡のある場所をチェックしてそこに座るのよ



2003年02月20日(木)



 暗闇


丑三つ時の空

漂う静けさ

たくさんの寝息が

この闇の中にある

人も動物も虫も眠っている

2003年02月19日(水)



 さくら


日々緩やかに流るる川沿いを

花を慈しみながら歩いていく

傾斜のある土手に咲くタンポポは

今じゃなぜか1年中存在する強靭さ


あなたの儚さは美しさに直結している

2003年02月18日(火)



 虚弱体質


励ましはいらない

受け止める力がない

同情はいらない

受け入れる器がない

こんな自分情けない

2003年02月17日(月)



 理解者


もったいないから拾っておいたわ

誰かに頂いた愛のかけらを

どんどん落っことして歩いている人が

あまりにも多くって悲しくって。

誰もわかってくれないなんてそんなの被害妄想よ。

2003年02月16日(日)



 記念日


忘れよう忘れてしまおう。

あなたが好きだった食べ物も

あなたとよく歌った歌も

あなたが素敵だといってくれた服も

あなたと出会ったこの日に忘れよう。


2003年02月15日(土)



 最終回


聞こえないふりしてずっと後ろを向いていた。

「今度どこに行こうか?」そんな無意味な質問を

来週の予告のように当たり前に聞かないで。

もう、この企画はとっくに終わりなのよ。

あなたにとって私はただの時間つなぎだったでしょ?

2003年02月14日(金)



 いまさら。。


木枯らしの街の中で

暖かい光を感じたから

とっさに飛び出してしまったの

誰でもよかった。

あなたじゃなくても。

2003年02月13日(木)



 心変わり


君を一人きりにはしないと約束したのに

黙ってここを出る僕を許して。

強がってはいたけれど

怖くて毎日おびえていた現実。

僕が一人にされてしまうことを信じたくなくて。

2003年02月12日(水)



 ママのお話


温かいコンソメスープは具だくさん

星型にんじんアクセント

苦手なブロッコリーは極小で

大きな声じゃいえないけれど

お母さんの苦手はにんじんよ・・


2003年02月11日(火)



 オレンジの月の夜


夕べ2人だけで会ったことは誰にもないしょにしてね

留守番抜け出したことがばれちゃうと困るから

夕べの月がオレンジ色だったってことも

きっときっと内緒にしていてね

でも今朝になってもほんのり染まった頬はそのままだったわ


2003年02月10日(月)



 優柔不断


この日のために僕はたくさんの言葉を用意していた

出会ってからの年月と出来事と感情の変化を

事細かに一晩中でも話し続けて別れるつもりだった

姑息で嫌な男だと思われるのが本望で仕方なかった

久しぶりに会う君の潤んだ瞳を見るまでの決心だった

2003年02月09日(日)



 バイオリズム


その言葉。

昨日のあたしが

聞いていたのなら

そっと許して

寄り添えたのよ。

2003年02月08日(土)



 防犯


あの日確かに鍵をかけ忘れて

扉を開けっ放しにして出かけてしまった。

戻ってからすぐ変化に気がつけば

今のこんな状況はなくって

静かに日々は流れていたのに。


2003年02月07日(金)



 切断


悲しい毎日の習慣で

今朝も感情のこもってない

無機質なメールを読んでいる

デスクトップを黒いマジックで

塗りつぶしたら終わるのだろうか。

2003年02月06日(木)



 すぷりんぐ


せいたかのっぽの枯れ木さんに

小さな葉っぱを見つけたよ

春がきたよ

少しだけ春がきたよ

今年もにぎやかな季節が来るよ

2003年02月05日(水)



 あくま


あなたの目の前で涙のつぶを

一つ二つと数えながら

ココロのなかでは

他の誰かとの楽しい明日を

夢見て笑うあたしがいる


2003年02月04日(火)
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