どんなに短くとも・・・
pure mind



 どきどき


この鼓動が口から飛び出て受話器を伝って

あなたの顔にぶつかってしまいそうなくらい

それはもう体中が痛くなるほどのどきどきで

本当は伝える事が窒息しそうなくらいあったのに

まるで初めての電話のように今日も言えないままでした

2002年05月31日(金)



 泣きべそ


「お母さんがいないよー」と泣いてる子供がいます

私は本当はとても急いでいて慌てていて時間がなくて・・

「どこにいっちゃったのかな。さがそうね。」

きっと優しいフリを精一杯している私の顔こそ

あなたに置いてきぼりになるのが怖くて泣きそうだったはず


2002年05月30日(木)



 


開けられるものなら開けてみてよ

いったい幾つのかぎをかけてるのか

あなたになんてわかって欲しくない

スペアキーをあげた人もいるけれど

開けに来た人なんて誰一人いやしない

2002年05月29日(水)



 おもかげ


ピンクの可憐な花をつけた道端のカタバミ

薄暗いようなあたしの部屋にはお似合いか

ひとつ二つ三つと摘んで少女のように歩く

こんな日はむかし母がやってくれたように

三つ編みにして赤いリボンを結ばなくちゃ

2002年05月28日(火)



 夕立ち


もうすぐくるわ 空が真っ黒に変わってる

傘なんか持ってきていないの

こんな場所で濡れてしまったら

あたしきっと帰れなくなっちゃうわ

お願いよいじめないで お願いよ・・・




2002年05月27日(月)



 からっぽ


君のくれた花束が悲しい事にしおれていくよ

僕はとっても大事にして毎日お水も変えて

明るい窓辺に花瓶を持っていって話し掛けていたのに

こんなに大切にしたのにどうしてしおれちゃうんだろう

根っこがないだけで生きてる時とと何も変わりはないのに





2002年05月26日(日)



 似たもの同士


私は決して微笑を忘れているのではありません

いつだって笑顔を振り撒きたいと思っています

しかめっ面しか見せてくれないよな、ってあなたは言うけど

あなたこそ私に対して自分を見せてくれた事なんてないでしょ

どっちもどっちでお互いさまの、似たもの同士なのよ

2002年05月25日(土)



 衝動的


なんにも用なんてなかったんだけど

どうしてもすぐに海が見たかったんだ

普通電車に乗って時間かけてきたんだ

なんだか潮風と波の音が妙に痛いんだ

掌から零れ落ちない湿気た砂が未練たらしいんだ


2002年05月24日(金)



 ナイショ話


みんながあたしの事を見てひそひそ話しているの

いつ見ても暗いとか、いつ見ても服装が地味だとか

どうでもいいことばかりなのよ、わかっているの

気にすることなんかないんだって、そうに決まっているわ

多数が絶対だなんて時代は、いつの日かきっと消えうせるわ

2002年05月23日(木)



 犯罪


あなたに強奪されるのを待っているの

いつになったら来てくれるんだろうって

準備はだいたい揃っているのよ

おもちゃのナイフもおもちゃの拳銃も

あなたが持てばきっとサマになるわ



2002年05月22日(水)



 あなたへ・・・


指先からあなたへの愛が溢れる

ただひたすらにあなたへの愛を綴る

気が向いた時に見てくれさえすればいい

溢れる愛は時としては重たい石になるから

たとえ毎日スイッチがオフだとしても私は愛を綴る

2002年05月21日(火)



 半月


まっぷたつの真っ白な月

よほど良く切れる刃物でもなけりゃ

あんなにもきれいな切り口にならないだろうな

月を見ているはずなのにだんだん変わってゆく

大根になってみたり餅になってみたりする


2002年05月20日(月)



 可笑しいことだらけ


私にはとてもよく見える目があるのに

あなたの心の底がのぞけないのはおかしいわ

私にはとてもよく聞こえる耳があるのに

あなたの心の叫びが聞こえないのはおかしいわ

知ってはいけないものを知っても高らかに笑えるかしら

2002年05月19日(日)



 風になったなら


東の窓にかかるカ−テンを思い切り揺らして

ふりそそぐ陽射しをちらちらと部屋の中に入れましょう

会話がなくなってよどんでしまった空気を吹き飛ばして

おいしいパンの匂いでも運んできて心を誘いましょう

手をつないで店に向かう2人の髪をそっとなびかせましょう



2002年05月18日(土)



 夢みる心


夢の続き、見たような気がしていたの

そんなバカな、ってみんなに笑われたの

だけど、確かに昨日の続きだったの

いいえ、本当は今までの夢が全部続いてるの

そうなのよ、生きていることが私には夢なの


2002年05月17日(金)



 緑の庭


いつも手入れが行き届いてますよ

雑草も何もありませんよ

ましてや害虫なんて寄り付けません

緑じゃなくちゃ許せませんよ

緑を汚すお花なんていりませんよ

2002年05月16日(木)



 互いに忘れましょう


あの日あなたにあげた言葉を忘れてよ

今のあたしなら笑ってすませることができるわ

たいしたことじゃなかったんだもの

もう怒ってないわよ 許せると思うのよ

少しくらい他の人を抱いたってそれが何よ。。

2002年05月15日(水)



 ねがい


小さなお願い一つしただけなのに

それもあなたは叶えようとはしてくれないのね

拒絶してくれた方が優しい事もある

みじん切りにした気まぐれな恋心を

時々勝手に豪華に盛り付けるのは卑怯よ


2002年05月14日(火)



 戯れ


私は生まれたばかりの蝶のように

まだまだ飛ぶのは下手だけど

蜜を吸うのだけは上手にできるわ

そよぐ風と一緒に芳しい香りのもとで

花と一緒に楽しい時間を過ごすのよ

2002年05月13日(月)



 波紋

とてもたくさんの小石を手に握りしめて

あなたの湖に休むことなく投げ込みましょう

小石が作る波紋が消えてしまわないうちに

次々投げ込んで波紋を作り続けましょう

石がなくなったら最後は自分を投げましょう



2002年05月12日(日)



 迷い鳥

ま まっすぐ目的地に向かって飛んでいるつもりなんだ

よ よそ見なんかしないでみんなに必死について行くよ

い いくら風や雨が強くても羽ばたく事を忘れやしない

ど どこまでも空は続きどこまでも海は水を絶やさない

り 陸に降りて迷ったらと思うと羽根を休める事はない

2002年05月11日(土)



 おにごっこ

お おけいこさぼって公園で遊びたいな

に 逃げ足は速いんだから鬼ごっこがいいな

ご 5時半に帰ればきっと母さんにもばれない

つ 疲れた顔でタダイマって言えば大丈夫

こ 公園から鬼が見つけにこない限り大丈夫

2002年05月10日(金)



 片思い

か 髪を撫でられたらどうしようとシャンプーの時に思い

た 退屈な時は何をして過ごしてるのかとぼんやりと思い

お おなかがすいた時何が食べたいのか料理の途中で思い

も もっと向上するために読書するのかと書店の中で思い

い いつも一緒にいられたらこんな思い込みしないと思う

2002年05月09日(木)



 その先に・・・

そ そっと触れた指先が小刻みに震えました

の のぼりつめそうな感情に怖くなりました

さ 先の見えない恋なんて痛いだけなんだよ

き 君はぼくの瞳の中に映ってはいけないよ

に 逃げ出すような背中になぜかほっとしました

2002年05月08日(水)



 ひたむきさ

ひ 引き返すことができなくなりそうな事でも
 
た 耐えられなくなりそうな事であっても

む 無理を承知で行動を起こしてしまうのよ

き きれいごとだけじゃ済ませられないのに  

さ 最後までやり通してしまう意地っ張り

2002年05月07日(火)



 休み明け

や やたらと込み合う電車に乗って

す すっきりしない頭を抱えて

み 土産話が飛び交うオフィスへ

あ あたしの土産は心の中に

け 決して人には教えたくないよ

2002年05月06日(月)



 あなただけ

あ あなたしか見えていないんじゃないわ

な 泣き顔を見せられる人は他にもいるわ

た たとえ一人になっても平気なんだけど

だ 黙ってると怖くなりそうな時には電話する

け 結局いつもあなたに頼ってばかりいる

2002年05月05日(日)



 明日には

あ 遊び疲れてしまった幼子のように

し 知らぬ間に眠っていたようです

た たとえもう逢えない二人であったとしても

に 逃げ出すことなく現実と対話してみます

は 晴れた空が見えたなら明日はまた輝くから

2002年05月02日(木)



 何もない

な なんだって自分はここで泣いているんだろうね

に 似たり寄ったりの人間関係をまた続けてくんだね

も もっと何かに長けたような才能溢れる人になりたい

な 何も身についていない心と体で満足していていいの?

い 一歩を踏み出しては後戻りして空欄のままの日々

2002年05月01日(水)
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