かなしいうわさ
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2007年08月25日(土) |
フジロック感想文 3日目 その1 |
仕事のトラブル解決のために奔走。相手が怒っているポイントだと思っていろいろ考えていったことがじつはズレまくっていたので当然噛み合わず、ムカッとしたりアタフタしたり、しかし先方は中盤に俺がそのズレにやっと気がつくまで気長に激怒してくれた。なんとありがたい。なんか怒られながら感動した。ご馳走様でした。
フジロック最終日の感想、行きます。 あぁもう一ヶ月前か。
今日も遅い起床。Deerhoof、Heatwave、面影ラッキーホールなどのかなり観たかったアクトをどんどん見逃しながら、風呂に入る。いい湯ではある。おっとりと入場。まったりビール。ほっこりグリーン後方に拠点作成。しているうちに、Fermin Muguruzaがライブ開始。
Fermin Muguruza
ああ、お前さん怒ってるなあ、と言葉判らずとも伝わる音。したたかでしなやかで、どこまでも楽しい。抑圧されたり極度に怒っていたりする人達の奏でる音楽は何故"楽しい"のか、とかいろいろ考えながら踊った。リサイクルペットボトルの山の前で踊り過ぎてこけたりしたのは呑み過ぎたビールのせいだけでは無いはず。スカスカだったステージ前方もあっという間に人で埋め尽くされた
飯喰いがてらヘブン方面へ。アヴァロンでケバブとかもち豚とかロコモコ丼とか色々喰う。
あら、ジョナサン。
ジョナサンと遭遇。朝霧食堂の前あたり。 なんでヘッドホンしてるのかな。ライブの予習? 話しかけちゃまずいかな...英語わからんし、 いや、でも、あー。
「こんにちはジョナサン」 「ア、コンニチハ。」 「僕は、あなたのことが、ずっと、大好きです。」 「アー、アリガトォ」 「マタアトデネー」
にこやかな笑顔。 硬い握手。 俺の一番好きな音楽家、いや、俺の一番好きな人のひとりと、ついにとうとう会話してしまった。なのに、この緊張感のなさは何なのだ。慣れ親しんだ友達と挨拶を交わすような自然さ。サインを貰う気にすらならんかった。そんな気軽さも含めて、ああ、ジョナサンと会ったんだなあ、俺、と思うわけです。
ふらふらとヘブンへ。 お、まだキングトーンズやってた。
ザ・キングトーンズ with Jimmy and the Vivids
相変わらず、すばらしいソウル・レビューでした。 クオリティということでいえば、場末のバーとか、デパートの屋上とかでやっててもおかしくないレベルかもしれない、でも。 目の前にいる人にできるだけ喜んでいただくこと、そのためには演じ手側が心を尽くしたおもてなしをしなければいけないこと、心からのおもてなしのためには、演じ手も100%楽しんでその楽しんだ姿を存分に魅せて会場全体をリラックスさせなきゃいけないこと。ああ、これがエンターテイメントなんだな。 毎年観てはそう思うのです。つうかここ数年毎年出てるっていうのがスゴイわな。
デュビ!
デュワ〜!
ワ〜〜〜!
もうちょっと続けさせてください(;´Д`) お休みなさい
2007年08月20日(月) |
フジロック感想文 2日目 その2 |
猛暑猛暑といいながら、早くも暑さがぬるみつつある。おれの夏が終わる前にフジのレポートを完了させなければ(;´Д`)
2日目 その2
「ジョナサン・リッチマンが大好きで ジョナサン・リッチマンと発音するだけで天国」
と歌ったのは山川のりをさん a.k.a. ギターパンダ。
街中でジョナサンというファミレスの看板を見るたびに「えっ、ジョナサン?!」とビクッとしてしまうのは、俺だ。 (いや関西にジョナサンって全然無かったからまだ慣れないんだよ) つまらない冗談にきこえるかもしれないけど、ただの事実だ。 まぁ、そういうヤカラの書く感想なので、適当に割り引いて読んでやってください。
ビースティを抜けたその足で、まっしぐらに向かうのは苗場食堂。だいぶ早いけど、ビールでも飲みながらゆっくりとジョナさんを待とう。そんな暇な時間すらもいとおしいに違いない。あれ、人が多いな。日本で地味な人気はあるにせよ、ここ15年くらい新作出しても邦盤なんて全く出ないような人なわけだから、この状況はおかしい。皆たぶん何か他のバンドと間違っているんだろう。それか苗場食堂でおもちを撒くというデマが流れたとか。皆さん次はジョナサンですよ。ちゃんとタイムテーブルを確認しなさい。
お、ジョナサンだ。
「ギャー」
Jonathan Richman
ギャーてお前ら(;´Д`) 俺がギャー言うなら判るけどもだな「ウオオオ」 「ジーーョナさああああーん」 「イエーエエエエ」「ギョアー」
そうか。そうかお前ら。そうなのか。 この世にジョナサンが「ギャー」なんて歓声で迎えられる場所があるとは思っていなかった、でもフジなら起こるんだねこんなことが。日本ハムが日本一になったのと同じように、ジョナサンはフジのちいさいステージでギャーと迎えられた。迎えられたんだ。 ジョナサンが歓待されているだけでそこは天国だ。そうだろ?この時点で笑いながらヒクヒクと涙が止まらなかったのは恥ずかしいので内緒にしておいてください
ジョナサンはいつもしかめっ面でライブやる感じなんだ。あんまりニコニコしないイメージ。ライブのDVD観ていてもそうなんだ。かなり前に、ハイロウズがジョナサンを前座扱いで日比谷野音に呼んだときも、ほぼ終始しかめっ面で歌い踊ってた。それはそれでシヴかった。なのにもう今日は初手からノリノリのニコニコ。本当に愉しそうだ。ニッコニコしながら演奏している。声も愉しくて笑っちゃってうわずったりしている。そんなジョナサンの愉しげな演奏をみて、ジョナサンを昔からこよなく愛するものも今日はじめて見るものもごちゃごちゃに混じりながらニコニコと愉しそうに観ている。何なんだここは。もし俺が死んで天国行ったとしても、そんなんきっと無いけど、あるとして、この場所この瞬間以上の天国なんてないでしょうあるわけがないね
トミー・ラーキンスのシンプルなカクテル・ドラムにのせて、アコギ一本で歌います せつなくあまく歌いあげたってのに、曲間になったらギターを置いてカウベル叩いてダンシング。 どこかテレているような、でも何者も気にしていないような、奔放な、すっとぼけた、洒落た、貧乏な、だらしない、きれのいい、いかしたダンス。ああ、俺はドラムンベースだろうがハウスだろうがラテンだろうが、踊るときにはジョナサンのこのダンスを目指して踊っているんだよな。いや目指してたらたぶんずっとこのダンスには辿り着かないんだろう。ジョナサンは昔のライブで日本語でこう言った「ボクハ ムシンデ オドッテイルヒトヲ ミルノガ ダイスキダ」 そうだね 頭は真っ白でいこう 今のこのひたすらに愉しい気持ち、真っ白に愉しい気持ち、このきもちを少しでも憶えておこう、そして日々の生活でそのままそれを継続していこう、ああこれであと5年くらいは最悪の事が立て続けに起こったとしても生きていけるよ
皆が期待していた「That Summer Feeling」などなどの過去の名曲は演られなかった。ジョナサンのなかで終わってしまった曲は、ふたたび奏でられることはない。でも、この日に彼が奏でたそう有名ではない曲たちも、往年の名曲と同じきらめきを放っていたと俺は思うよ
she rocks she swings she delights in the faded things Her mystery not of high heels and eyeshadow she laughs, she delights, she delights in the faded colours of night just like i do, just like I do
ロックもするしスウィングもするし、消えかけているものに、喜びを感じる ハイヒールやアイシャドー抜きの彼女の不思議な魅力 笑い、喜び、色褪せた夜の色を楽しむ ほんとに僕と同じ、ほんとに僕と同じ
Obsession and obscureより
ひとしきり演奏も終わり、鳴り止まない歓声と拍手に応えてアンコール一曲。ライブが終わり、苗場食堂から去る彼に、ワラワラと群がる観客たち。握手やら挨拶やらサインやらで人の渦ができて動けないジョナサン。困ったような、嬉しそうな。でもやっぱりニコニコしてるわ。その姿をみながら、明日のライブへの期待感を膨らませつつ、車へと戻った。真っ暗な空に星が綺麗じゃないか。どうもこの世はまんざらじゃないね。
昨日のBBQで残った肉を大量に喰らったのち、幸せな気持ちにつつまれながら死んだように就眠
今日も寝ますよ。にごり酒を飲んでお休みなさい。
2007年08月16日(木) |
フジロック感想文 初日 2日目 |
上野で串カツで呑んだくれで午前様で。いや暑いから仕方ないよ。暑さのせい。
フジ2日目。
昼前におっとりと起きる。もう夜遊びした次の日の早起きは無理。若い積りが年を摂った。いつもの通り露天につかる。今年も無難に最寄の本陣へ。いい湯。
今年は全体的におっとりしてたな。例年は奥地(ヘブンより奥)にばかり居るのが常だけど、今年はグリーン後方でグデーッとしてる時間が多かった。観ようと思ってたのに諦めたElena Jamesがえらく評判良くて悔しい。これも以前ならダッシュで駆けつけてたよなあ。若い積りが年を... まいいか、とチクチクチクを寝ながら観る。
!!!(chk chk chk) おお、予想以上に良い。yeahヽ(´ー`)ノyeah これはいかんと飛び起きて、ステージ前まで駆けていきひと踊り。 このバンド、歌詞は結構政治的なんだよね。そういうアーティストが持っているエエ具合の「硬さ」は、ダンスミュージックと本当によく合うんだよ。カレーと福神漬レベルで合う。俺らは歌詞の内容なんてまるで分からんまま無邪気に踊るだけだ。それで全く問題ない。 ボーカルの男がピチピチの短パンで不思議な踊りを踊り客をアジったりと、意外とステージ巧者でした。良かった。
左のヤツがしなしなと内股にして手を横にひろげてオシャマな踊りをしてた。アホである。そのアホダンスが観ている客に伝染ってて、皆アホ踊りしてた。最高だ。 フェスはお客さん含めていろんな踊りを沢山観れるのがいいなあ。他人の目を気にせず一心不乱に踊る人を見るのは本当に楽しい。よしんば運動神経がなくて変な踊りになっちゃったとしても、周りの人を心から笑わせることができる。ファンキーな話だ。俺も人から「あいつアホや」と大笑いされるような血も踊るダンスを自然とできるようになりたい。 何年か前に出たGang Of Fourのひとのバタフライぽい踊りも最高だったな。
オアシスで旧友と落ち合う。太陽がジリジリと照る中、ペットボトルに入れ替えて持ち込んだラムをガンガンガンガンガン呑む。ああ愉しいねえ。 Kula Shakerを横耳で聴きつつ、カレーの行列に並んでいたらレッド方面から陽気なカリプソのホーンが。リリーアレンか。カレー食いながらステップを踏んでレッド方面へ向かう。
Lily Allen 着いた。ギャー人多い!そりゃそうだよね、ラジオでもかかりまくり、今年の出演者のなかで、いちばん多くの人の耳に届いているアーティストだし。メチャクチャ混んでいてレッドの中にはとても入れないので、会場横の柵越しに拝見。
プクプクしとる。可愛い。可愛いワー。音はCDとほぼ変わらず。まあ音楽マニアなら大抵知ってるだろそりゃというベタなサンプルネタをポップにループさせてその上で可愛い娘がおしゃまなメロディを可愛らしく歌う。悪い筈はないよね。スカッ!と楽しめた。Professor Longhairの「Mardi Gras In New Orleans」ネタの曲で激踊りして、坂を転げ落ちたのは恥ずかしいので内緒にしておいてくださいね。
ここでまたグリーンに戻り、寝る。何やってんだよ俺(;´Д`)まぁきっと酔ってたんだ。 Kaiser Chiefsを横耳に聴きながらTシャツ売場へ行くが碌なもんが残ってない。XLとか要らんし... 諦める。ホテホテと奥地へ向かう。オレンジコート。Feistへ。
Feist オレンジコートにやっと辿り着くと、既に演奏は始まっていた。なんか客をいじってるぞ。 「さぁ、そこのキャップ被ってるあなた。手をあげてちょうだい。アリガト。あと、そうね、そこの...あ!ブロークンソーシャルシーンのTシャツ着てる君!君!あーウレシイ、手をあげてねっ。さあこれで会場が3つに分かれたわよ。これでみんなは"フェイスト合唱団"なんだからねッ! それぞれのエリアで、それぞれの音程でハモるのよ。やってみましょう、いっせーの、はいっ、アーーーーーーーーーーッ、そうそうその調子。続けて アーーーーーーーーーーーーーーーイッ、ソッ、ソリィー」 と始まった「So Sorry」。 皆のコーラスが曲に融けてゆく。その曲がオレンジコートのステージ後方に大きく開けた青い空に、まっすぐにすーっと昇っていく。音と気持ちが混ざり合う。
いい時間だ。
そして、続けて演られたのは、ロン・セクスミスの名曲「Secret Heart」。 あの曲の持つ潔い美しさを、見事に捉え切った歌と演奏。曲が進むに従って、演奏も序々に高まっていく。その静かな高まりがほろほろっと溢れ出るさまの美しさ。すばらしい音によるすばらしい時間が過ぎる。
その後も、硬軟織り交ぜながら、自分の音楽を自分の思うままに観客と苗場の空に溶け込ませていった。
上手いアーティスト、巧いアーティストは沢山いる。そして、上手くも巧くもないけれど、説得力のあるアーティストというのもやはりいる。後者に重きを置いている俺には、録音物で聴くファイストにいまいち物足りなさを感じていた。でもこのライブでやっとわかった。この人はどっちも十分に持っている。音楽の神なんて居るわけがない。でも、もし居たとしたら、この人は選ばれている。俺が音楽家だったら、猛烈に嫉妬していただろう。世の中って不公平だ。だから面白いんだけど。
ああ、もうこの感動を胸にそっと残したまま帰宅したい。いやいかん、俺にはジョナサンがまだいるじゃないか... 呆然としたままグリーンステージにふらふらと戻る。イギーに思いっきり面叩いて目を覚ましてもらおう。
Iggy & The Stooges バンドの音、冴えてるねえ!Mike Wattさっすがー。 肝心のイギー。吼えてる吼えてる。格好良い。
偉い。スゴイ。でも、往年の名曲を歌うイギーは、イギー・ポップという役を頑張って演じているただのおじいちゃんに見えてしまう瞬間が多々あり... 途中で気持ちがフッと醒めてしまった。例えばニールヤングは、往年の曲を演っても、古びていなかった。この日のストゥージズはなんだか懐メロに聴こえてしまったよ。ギミックはあっていい。ハッタリややせ我慢だってオーライ。でもやっぱり自己模倣は違うだろ。だって貴方はイギーなんだから。 といってもそんなの酷な話だよな、観てる側は気楽にそんなこと言うけどそりゃ無理って話。THE SHOW MUST GO ON。仕方ないよね。俺が観なければいいだけの話だ。
ということで、途中離脱して、メシ喰ってました。パエリアとか。
ほいで戻ってビースティ。
Beastie Boys 音小さい... もう問題外な位。隣の奴らの話し声の方が大きいという最悪の状態。 そして、致命的なことに、バックトラックが面白くない。昔から思ってたんだが、ミックスマスターマイクはセンス悪いよ。過去の名曲群はほぼ全て途中でビートを変更して臨場感出していくんだけど、このブレイクのセンスが悪いこと悪いこと。ラップに全く合ってない。Sure ShotやShake Your Rampを汚さないで! ずんずん醒めて、そのまま離脱。 しかし、友人に聞いたところ、後半のバンドスタイルになってからがすごく良かったみたい。音もでかくなり、Time For Livin'とか、果てはハードコア時代のEgg Raid On Mojoまで演ってたと。もちろんMoney Mark入りで。あーそりゃいいねえ。もうちょい我慢して居ればよかったか。
ああ(´Д`;)寝ますね
2007年08月09日(木) |
フジロック感想文 初日その2 |
感想文1回目は前日の日記をご参照ください。まあ着いてカレー喰うしかしてないので読まなくても... 今日も既に酩酊してます(*´ー`)でも頑張ってかきますウッヒョー
2007.7.27(金)初日
グリーンステージ到着。適度な込み具合。 シマックと合流して、キュアーを待つ。周りの人を見回すと、やっぱり年齢層高め。俺もナ。
The Cure
ステージを薄暗い照明が照らす。グオーン、フォーン、という仰々しいSEが鳴り響く。盛大なスモークが吹きあがる。メンバーが現れる。 ロバスミもスモークの中からひょっこり登場。 化粧が本気だ!!
いいぞ。これなら今日はいいな。今日はいける!と根拠のない確信が沸いてくる。 1曲目は名盤「Wish」収録の"Open"だったかな。ギュオー!おお、うねってる。初期の音源みたいにペナペナじゃないのか。轟音キュアー。 しかもキュアーらしからぬグルーヴィーな演奏。暗い曲調でもガシガシ踊れる。達者なベースが一音を長ーくひっぱってグルーヴを生み出す感じ、俺好みのベーシストだな。動き回りうねりまくる低音。よしよし、いいぞいいぞ。 そんなキュアーぽくない演奏にもかかわらず、彼らの音楽から感じられる感触は、昔から聴いてきた音源のそれと全く変わらなかった。大きな憂いの闇に覆われながらも、その暗闇の中でほのかに差す光のようなあたたかさを湛えている。苗場の暗闇の下でロバスミの垢抜けない声を聴いていたら、なんだか気負いも力も疲れも抜けて、安心しきってしまった。久々に心から安らいだ。深くリラックスしながら、力を入れずに音に身を委ねて笑いながら踊った。 まさかキュアー観てうれしくてニコニコしてしまうとはなあ。 中盤、おっさん、おばさん、嬢ちゃん、兄ちゃん、外国人も、皆が両手を振りかざし合唱した、やたらダンサブルな「Friday I'm In Love」を聴きながら、ああなんて良い光景なんだ!もう今年のフジはこれで終わりで構わない!と思った。Just Like Heavenでまさに昇天した後はあんまり覚えてない。
ビールのがぶ飲みがまずかったか、途中でトイレに行きたくなってしまい、離脱。おれがこの世で一番好きな曲のひとつである「Boys Don't Cry」を聴けぬうちに退散。アンコールで、最後の最後に演ったらしい。まぁ仕方ないね。 トイレから戻ると、丁度苗場食堂でハンバート・ハンバートが演る時間になっていたので、そのまま苗場食堂へ。
humbert humbert
ハンバートは、いつも通りだった。いつも通りに良かった。いつも通りに、穏やかななかに潜めた狂気をチラつかせて、場を掌握していた。 「おいらの舟」でアカペラ大合唱になって、おしまい。ああ、いつも通りだ。このままずっといつも通りでいてくれれば何の問題もない、ハンバートってバンドは。
やっぱり風太さんもいらっしゃってましたよ>関西方面の方々 風太さんはフジロックをどう思っただろう?どう感じただろう? 遊穂さんは前日に用賀でハワイアン音頭を踊ってきたらしく、曲間で披露してくれてじつに可愛らしかった(しかし後に逢った友人はこれがいけ好かんかったと...)
Hifana
ハンバートの演奏中からブンバズビズバと低音を振りまいていたHIFANA。レッドマーキーを遠巻きに眺める。...だけのつもりが、 面白くてバンバン踊ってしまう。 ブレイクビーツは音色とタイミングが命。選び抜かれた絶妙の音色を、センス良いタイミングで鳴らせば万事OK。 MPCのパッドを叩いて音を出すというのは、想像してた以上にフィジカルで、"演奏してる"つう感じがすんね。 すっとこどっこいなギャグセンスも見事にファンクに昇華されてる。バッチリだ。 ひとしきり踊ったのち、苗場食堂に戻り、今年のフジの目当てのひとつであるイルリメへ。
illreme
さて、今年のフジ、最大のお目当てのひとつであるイルリメ@苗場食堂 開演が近づき客も集まり、満員のライブ会場のような状態。 後ろからはレッドマーキーからの4つ打ちの低音がボイーンボイーン。ステージには食堂に居座った呑んだくれ共がベロンベロン。 夏祭りそのもの。さぁ来い! アイ来たイルリメ登場。DJミキサーに繋いだCDウォークマンのスタートボタンをPUSHして流れてきたのはガンズのWelcome To The Jungle イルリメは玩具の刀を嘗め回し振り回しながら客をアジり、決めのフレーズだけ合唱ナナナナナナナニーッ(´ー`)ニーーーッ つかみは100点、この時点で客は総立ち&総笑いでキャッホキャッホ その後も他人のCDかけてラップするだけ×2連発、やら、客にMPC叩かせてセッションセッション、とか 本編ラストの「イルリメNo.5」では、CDかけたと思ったら即ダイブ。客に胴上げされながらステージに戻り、ステージ壊すんじゃないか という勢いで暴れ、木に登り、玩具の刀を振り回し、またダイブ。胴上げ。皆が笑っていた。こんなに皆が良い顔してるライブなんて......
おれが今まで観てきたなかで一番良いライブだったかというと、確実にそんなことはない。つうかヒドいよね。 でも、今まで観てきたなかで一番愉しいライブだった。 音楽ビジネスにおいて、こんなに真っ直ぐな「サービス精神」に触れたのは生まれて始めてだ。 サービス精神なんて言うと、ロックの世界とやらではあまり良い意味に使われていないかもしれない。でもイルリメの考えてるサービス精神はコビ売るとかそういうつまらんチマチマしたものでは全くなくって。 人を楽しませる心意気。自分の子供をみつめて童謡うたう母ちゃんと同じなんだ。それが、自分の子供じゃなくて沢山の客に向けられてる。そして確かな音楽でそれが赤の他人の客に届きまくっている。あまりにもまっすぐ、あまりにも邪念なく、あまりにもあまりにもすがすがしく、ひとつの事だけを目指している、楽しんでくれ、とにかく楽しんでくれ、楽しくて楽しくてこの瞬間が生きる意味そのものになってしまう位に楽しんでくれ!!! だって皆がそうなったら俺が楽しいねん!!!!!!!!!と。 そのサービス精神のなかにはロックが声高に叫んできたものが実は全部あるでしょ。シド・ビシャスとかそんなんも全部あるでしょ。つうかそれしかないでしょ。エンターテイメントはロック。エンターテイメントがロック。イルリメは今年のフジのなかで間違いなく一番にロックしていた。
ああ全然言葉が足りない、1/100も伝えられていない、あなたがあの場所に居れたら良かったのにね。 アンコールで演られた「トリミング」のサビがこれを書きながら頭をグルグル巡る。
見せておきたい景色がずっと募って 写真じゃ切り取り切れないから 話せば白々しくなるから 連れて行きたい気持ちになります
いい曲でしょう、いい歌詞だよね 気持ちこもってるよね 日本語のラップってここまでできるんだ もうリリック全部載せたる
だから それは 滅多に見せない仕草 絶対使わない言い草 一回だけちらつかせた きっと何時も隠して来た 「失敗したく無いから・・・」と指先で空に書いたけど 反対から読む私は、裏に希望有る証拠でしょ、と 喉まで出たから風に任せ あなたの片方の肩の臆病を弾こうと 揺さぶって突っついて押し出せば 落ち着いて此方には振り向かず気を取られ たらたらと道草を食いながら上向きで歩いていける さっきまで引きずっていた爪先が草を跨ぐ 赤く腫れた目蓋の中が青く晴れた空を見つめ 「泣いて無いです。」と、言ったから 緩んで潤んだ水面は最後の滴が静かに落ち 蒸気となって雲に交わる 常に胸に秘めていた 既に蓋を閉じていた 輪郭線だけの風景画 運命が自然と色を灯す 強気の瞬きが次々と景色のコマを進めていく
見せておきたい景色がずっと募って 写真じゃ切り取り切れないから 話せば白々しくなるから 連れて行きたい気持ちになります
直ぐにも影響受けやすくて 気付けばコロコロと変わって 一人で部屋で演じている 外では着れぬ服を着ている 些細な振る舞いから勝手に自分の潮時を読み取り 記憶に居られなくなって切られる前に逃げていく 転々と人の波を移り住む居候は外から新鮮な空気を与えるのは当然だが 年輪を増やそうとせず 落ち着かず、落ち着かせず 押したり引いたりを繰り返し 常に駈け引きを求める割りに 割の合わない年輪 大きな世話で付いて回る 恐る恐る腰を下ろす だけども支えている片腕 是で、是で最後かと 是で、是で最後かもと 脅しは体に告げている だけども支えている片腕を 見てられない人がいて 見慣れてた人がいて 見破っている人がいて 見送っている人がいる 囁き秘めると甘くなるから、だから成るべく吐き出して 何時しか感受の強さに耐えられなく成る前に
見せておきたい景色がずっと募って 写真じゃ切り取り切れないから 話せば白々しくなるから 連れて行きたい気持ちになります
嗚呼。
イルリメ終了後、仲間と合流。気付けば皆イルリメ観ていたのだった。 帰り際、一瞬だけパレスを覗くと、Cool Wise Men Feat. タンタンが! うーわーイイわー(;´Д`) しかしおれにはフジ恒例、駐車場でのこっそり焼肉大会があるのだった。これも大事。さらっと退散。 疲れた体にお肉は何故こんなに優しいのかよ 死ぬ程喰って、AM4時就眠。
初日終わり 暇があればどんどん続きます 俺に暇があらんことをヽ(´ー`)ノ
ダルマのハイボールを飲んで、おやすみなさい
2007年08月08日(水) |
フジロック感想文 初日 |
fujirock終わってどんだけ経ってんだという。まあいいよね。世の中は取り返しのつかない事で溢れているけれど、フジの感想ごとき幾らだって取り返しはつく。どんどん取り返していきますよ。
今年も愉しかった。 初年度からもう10年。それだけ経てば、飽きもくる。正直、例年のような絶対的な期待を持たないまま苗場入りしたのだった。 しかし。全く問題なく存分に愉しめた。ジョナサン・リッチマン出演というミラクルを差し引いても、圧倒的に愉しかった。フジは変わらず俺を空高くトバしてくれたよ。
ありがとう(´ー`)
木曜日。
明日も出社せざるを得ないことに。もう終わりだねロバスミが小さく見える。 明日は荷物を持って会社に行き、仕事があがり次第ダッシュで新幹線へ飛び乗ることにするか。 深夜、もくもくと荷造り。朝5時就眠。毎年行ってんのに毎年同じような備品を買い毎年荷造りに時間がかかるのな。まぁそれも楽しいんだ。
金曜日。
殆ど寝ずに気力で出勤。ドでかい荷物を担いで仕事場入り。何事もなく平坦に業務遂行していると、何気なくふらりと、ハプニングがやってきた。あーあ。アハハ〜 解決にあたる。あたる。あたる。あたる。アハハ〜。オヒョ〜。あたる。あたる。あたれ!あたった!解決!えーとまあ解決!解決解決!! そういえば数年前も直前に超へヴィなハプニングがあったんだった。俺のフジ前のトラブルシューティング力は異常。 19時過ぎに会社をズバッと抜け出し、タクシーに轢かれそうになりながら猛ダッシュで駅へ、改札をヒラリ飛び越え新幹線にスチャっと飛び乗る。ガツっと寝るつもりが、現地の友達にババッとメールしまくっているうちにザシューと越後湯沢着。
苗場に着いたらもう真っ暗、というのは初の経験だ。暗闇のなかをひた走ってゆくシャトルバス。これはこれで落ち着くが、一寸寂しい。こっそり持参したウイスキーをクイックイ呑んでしまう。寝る。起きると会場に着いていた。 今年も懲りずにやってきたよ、フジちゃんよ。まいどまいど。ウッスウッス。ダフ屋のおいちゃんもウッスウッス。チケの余りはねえよ。 寝ぼけ眼で時間を見るとおっとまだ21時。よかった、ギリギリでキュアー間に合った!ロバスミこんにちは! チケットとリストバンドを引き換えて、いざ会場へダッシュ、いや待て、とりあえず毎年恒例のキャンプサイト前のカレーを喰おう。飲み込むように完食。どう贔屓目にみてもレトルト。というかボンカレー。でも旨い。野外で喰う喰いものは本格的なものよりチープなほうが断然旨いのはなぜだろう? オアシスに出店しているクイーンシーバのカレーは極上だが、あれよりもずっと旨い。ぜんぜん辛くないのに頭までじんじんと痺れた。目が覚めた。おっともう開演時間。さあ、ロバートよ!ロバート・スミスよ! もうちょっと待ってろよ。グリーンステージへ走る。
酒飲んじゃってベロベロでもう眠いので寝ます カレー喰ったところまでしか書けませんでした 大丈夫取り返しはつくよ大丈夫 まだ
(´ー`)見捨てないで〜
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