ごめんね、 |
人肌、って。
こんなにあったかかったんだぁっておもった。
ずるいことしてるの知ってるけど、
残酷なことしてるのかもしれないっておもったけど、
でもちぃだって少しくらい嫌な女のコになったってぃぃでしょ。
なんて、考えながら眠った。
彼がちぃのこと好きなの薄々は気付いてるのに、
いつもはぐらかしてばっかりで気付いてないふりしてたの。
お家までの帰り道、「手繋ごうよ」って言われたときだって
「キスしよっか」って言われたときだって、
笑って茶化したちぃに合わせてくれた彼。
その気持ち、嬉しくないわけなんかないのにね。
だからなのかな?
酔って抱きしめてきた彼の細い体を突き飛ばすなんて、
ちぃにはどうしてもできなかったよ。
見上げた彼の顔はちっとも笑ってなんていなくって、
言葉少なに、そっと髪を撫でるその爪先から
溢れ出る愛おしさのような、ただ暖かくて、やわらかくて
優しい気持ちがね、ちぃの体まで伝わった気がしたの。
黙ったままでも表情がなくても、間に流れる空気だけで。
誰かからもらったはじめての感情だった。
それでも「やだ」って身を捩ったちぃに、
決して無理強いしてくることがなかったこと、
ただただ、護るみたいに抱きしめていてくれたこと、
そのときの彼の気持ちを想うと、、、
最低、なのかもしれないね。ちぃは。
気持ち悪いだなんて、おもわなかった。
「相手のためなら死んだって構わない」そう言った
彼の純粋さに、“誰か”を重ねて想った。
最低。
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2006年02月28日(火)
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