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■ 公私混同モード
2ヶ月ぶりの日勤深夜。
朝から気合入れて出かける。 さっさと仕事を終わらせて さっさと帰ってゆっくり寝るのだ。 ここ最近、重症者だらけの病棟で 夜勤はとってもハードな時間。 普通に夜勤してる人でもしんどいのに 久々と言うのはさらにハンデ。
終業が見えてき始めた5時半頃。 婦長さんが電話でやり取りをしている。 「ひとつだけ空いてるけど 今は病棟がメチャクチャで 受ける余裕はあまりないよ〜。」 どうやらこの時間になって緊急入院。 さっさと逃げないと帰りそびれる。 婦長さんが患者さんの情報をメモに取る。 名前見たら古巣の患者さんで、喀血。 そして主治医は魚。 ・・・頑張って入院受けよかな。
BF下で止血するというから準備。 暫くしたら患者さんがやってきて 「ここにおったんか」と 私の顔をみてびっくりしてる。 ひととおりBFが終わって 魚が点滴やら何やら指示を書き始める。
他病棟なので魚が知ってる茄子はいない。 おまけに夕方のバタバタしてる時間だから 頑張らないと誰も魚の話を聞いてくれない。 「看護婦さ〜ん」と言いながら 周りを見回してる魚。 しょうがないからといいながら ここぞとばかりに御用聞き。 タメ口で話しなれてるから ちゃんと話そうとすると違和感タップリ。
古巣の部屋は空いてないのかと聞いたら 空いてないと。ついでに 「俺はここのほうがええねん。 外科絡んでるから急変しても 看護婦がパニクらへんから」 そのかわり、なぁなぁで仕事できないのに。
この患者さんの初回治療は2年前。 病期としては完全にエンドステージで 夏にも一回喀血で緊急入院してた。 その時はBFであっさり止血できてたので 一週間ぐらいで退院してたけど 2回目となる今回は厳しいみたい。 今までのカルテを見てたら 診療記録も看護記録も古巣の人達の 懐かしい字でいっぱい。
状態が状態なので 一旦止血できても、いつかは再喀血。 肺癌に対する根本的な治療は できない時期だから後は時間の問題で 毎日が綱渡りになる。 で、その主治医はというと しきりに時間を気にしてる。 「何かあんの?」って聞いたら 「三宮に飲みに行くねん」「・・・。」 「あんまり時間ないから車でいこかな」 「やめとき〜金曜の晩やで。電車電車。」 相変わらずマイペースな魚。
魚と詰所の隅でボソボソ話す。 「明日夜勤明けで野球見に行くのに この調子じゃ残業でぐったりやわ」 「おれも明日はお馬ちゃん見に行くねん。 阪神に競馬帰って来てるから」 誰と行くねんと言いかけてやめる。 そういえば去年のこの時期 魚に競馬に連れてってもらった。 あれから一年。 いつもの調子で普通に喋ってて 我に返ると後ろに後輩。イケてない。
魚がうちの病院にいるのは後一ヶ月。 そんなカウントダウン期間中に 暫くは病棟で会う事も増える。 異動して、もう一緒に仕事する事は ないかと思ってたけど やっぱり何らかの縁はあるみたい。 離れようと思うと こうやって何かが起こる。
喜んでばかりもいられない。 久々の深夜は重症患者が1人プラス。 帰ってサクサクごはんを食べて寝る。 タケから着信があったけど 相手してる時間はない。 深夜は絶対忙しい。 なんだか明日のオープン戦も 本当に行きたくなくなってきた。 天気予報は雨。 試合途中とかで降るぐらいなら 朝からどっさり降って中止がいい。
雨乞いやな。
2003年02月28日(金)
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