六本木ミニだより
DiaryINDEXpastwill


2004年02月20日(金) blogに移行しました

■エンピツに無料登録しておいてこういう告知も何なんですが、livedoorのblogに移行しちゃいました。こちらの有料版で写真アップロード、ってのも考えたんだけどね(このシンプルなレイアウトは捨てがたい)

■新しい六本木だよりはhttp://blog.livedoor.jp/isl/です。これからもよろしくね。


2004年02月12日(木) 依存犬。

■実家に行った話の続き。

■私の父には、「他者に快楽を強制する」という困った嗜癖がある。人間にやられるとたまったものではないが、今は私は被害圏の外にいるので、面白がる側に回っていられる。

■どういうことかというと・・・。飼っている犬を甘やかして、求めるままにおやつを与える、という人って、ときどきいますよね。でも父はそれを超えている。おやつを求めてもいない犬を追いかけていって、無理矢理食べさせてしまうのだ。おかげで2匹の犬はデブデブ。

■中毒物質を強制的に与え続けていると、犬というのも、依存症になるらしい。いつ行っても、阿片窟に座り込んでいる人のような、メロウな顔をしている。父が与えるおやつを、全然嬉しそうじゃない顔で、ため息つきながら食べる。でも断れない。そして依存心が強い。

■私が父にパソコンの使い方を教えたあと、父が車で日比谷まで送ってくれることになった。犬も散歩に行きたいので乗ってきたが、私も犬好きではあるので、断らなかった。
 ところが走行中、ダルたんは、私が座っている助手席にやってきて、やおらおしりを向けた。そして、狭い助手席で、身体をすりつけてくる。ぎゅー。お、重いよ。ぎゅ、ぎゅー。重いってば。ぎゅーーーーー。ひえー、窒息する〜。

■ふつう、犬って、甘えるとき正面から目を見てきませんか? ところがこのダルたん、ぎゅーぎゅーやっているあいだ、絶対、私に目を合わせない。そっぽを向いて、「あたし、何しているのかしら?」って顔している。

■「ああ、だめ。いけない思っているのに・・・ 身体求めてしまうアタシ・・・」。どうしても、犬の副音声が頭にひびいてしまう。吹き替えしたくて仕方がないのだが、父にはどこがおもしろいのかさっぱりわからないらしいので、しかたなく、ひとりでニヤニヤしている。
 
うるさいわねー。私は犬よ。牛じゃないわよ。


2004年02月10日(火) 四川飯店で、父とランチ

■父が六本木にやって来た。「使わないから貸してやる」といわれてずっと使っていた大型プリンタが邪魔になったので、「どうする?」と聞いたら「ちょうどこちらで使いたいと思っていたところだ」という。それを引き取ってもらいつつ、六本木観光。我が家に来た8人目の人である。

■前から行ってみたかった、中華の鉄人・陳健一氏率いる四川飯店に誘った。
 おいしかったー。上品なお味で、今まで食べた中華のなかでベスト3に入るかも。3500円のコースで、前菜3品(青菜の湯葉包み、コーンド・タン、ピータン)、フカひれとえのきだけを使ったクリームスープ(これが絶品!)小龍包、タケノコの素揚げに唐辛子パウダーをまぶしたもの、紋甲イカとそら豆の炒めもの、エビのチリソース、チャーハンかおそば、超クリーミイな杏仁豆腐。

■最近すっかりご機嫌な私が、「せっかく来てくれたからご馳走するよ」といったら、血相変えて断られた。どうも、「お金を払う役」から降りちゃうと、自分の存在感が弱まる気がするらしい。

■その後、父の自宅で、パソコンとプリンタを設置し、マックの使い方を教える。
 我が家の場合にかぎった話なのかもしれないが、父親との会話はコンピュータを通してにかぎる。ほとんど接点がないので、何を話しても全然かみあわないのだが、パソコンの使い方を教えると、「ちゃんとコミュニケーションがとれた」という気になる。キーボードだけでなく、父親まで、「Ctrl+F」とかいう言語で動いているのかもしれない。

■「指導料と、新しいプリンタ代の足しに」と、小遣いまでくれた(もらった)。「お父さん、お金使わないと『生きている』という気がしないんでしょ」といったら、「そうかもしれない」といって、笑っていた。

ゴディバのチョコレートまでもらった


2004年02月09日(月) 「始末」な洗濯、「始末」な暮らし。

■昨日の祖母の教えに引き続き、小学校時代の先生の教え。
「下着は毎日お風呂で洗濯しなさい。お風呂場ではソックスを両手にはめて、それに石鹸をつけて身体を洗いなさい。洗濯機で洗うより、よほどソックスがきれいになります」

■ときどき自分のライフスタイルを「カッコ悪いな」と思うこともあるけど、でも、私は「始末な暮らし」が好きだ。実際、これほど合理的な洗濯方法はないですね。私は、ほとんど毎日、バスタブで、下着の上下とソックスを洗う。脱水機にかけるときもあるけど、たいていは手で固く絞って(洗濯機はベランダにあるから寒い)、ピンチハンガーに干す。下着は一晩で、ソックスは24時間ぐらいで乾く。

■私はバスタブに松山油脂のミルクタイプ入浴剤を使っている。たくさん入れるとバスタブがベタベタするので、規定量の半分ぐらい。これでもじゅうぶん、ラベンダーの香りがする。このお湯で下着をすすぐと、ラベンダーの、とてもいい香りになる。

■こうした洗濯方法は、毎日お湯を捨てる、ワンルームサイズの小さなバスタブだからできること。そして、他の人がお風呂を使わない、ひとり暮しだからできることだ。
 毎日洗濯するので、週末にも、ほとんど洗濯物がたまらない。週末には、フィットネスクラブで使ったウェアや、台所のタオルやシーツといった大物を洗濯機で洗濯する。シーツのときだけ、コイン乾燥機を使う。


このピンチハンガーも90年から使っている。上のフックは東急ハンズで売っているもので、3個セットになっており、ポールを通してハンガーを下げることもできる。


2004年02月08日(日) バスタオルを洗いたくない

■子どものころ、祖母から
「お風呂から出るときは、お風呂場の中でタオルをしぼりながら身体の水気をぬぐって、バスタオルを使うのは、最後の水分をとるときだけにしなさい」
 さんざんいわれたけど、ついにこの習慣は身につかなかった。
 いつも早く外に出たくてうわーっと飛び出してしまい、びしょびしょの身体をバスタオルで拭いてた。

■しかし、ここに来てからは、バスタオルを洗濯するのがイヤなので、祖母の教えをかつてないほどマジメに実践している。
 
■というわけで、これ。

写真撮るの難しい。どうやっても「かっこよく」ならず・・・。

■これは、ガーゼの手ぬぐいです。踊りの発表会とか、呉服屋さんの催し物なんかでくれることが多い。
 ユニットバスなので、バスタブから出る前に、これで身体を拭きます。ガーゼだからすぐ水気でいっぱいになる。しぼって何度も拭く。最後に、バスタオルでささっと身体をくるんでおしまい。バスタオルは濡れないし、ガーゼの手ぬぐいは、驚くほど早く乾いてしまう。

■濡れた手ぬぐいをしぼると、手ぬぐいは冷たくなる。その感触がひんやりして、湯冷めもふせぐし、お肌の引き締めにも役立つということがわかった。
 もちろん、環境にも良い。乾燥機の電気も、「雨の日でも匂わない洗剤」も不要である。

■このアイディアを得たのは、フィットネスクラブ。クラブで慣れた常連さんたちは、持ち歩きにも軽い「ガーゼのバスタオル」を持参し、しかもとても気持ち良さそうなのだ。それそ見て、「あ!」と昔の教えがよみがえった。
 私は、とりあえず家にあったハンドサイズを使っているが、そのうち「銀座くのや」あたりで、バスタオルサイズを手に入れたいと思っている。


2004年02月05日(木) 骨のうたう〜詩人・竹内浩三のこと〜

■「骨のうたう」

戦士やあわれ
兵隊の死ぬるや あわれ
遠い他国で ひょんと死ぬるや
だまって だれもいないところで
ひょんと死ぬるや
ふるさとの風や
こいびとの眼や
ひょんと消ゆるや
国のため
大君のため
死んでしまうや

(竹内浩三全作品集全1巻『日本が見えない』より)

■竹内浩三は、1921年 三重県生まれ。40年、日本大学専門部映画科に入学するも、42年、半年繰り上げて卒業、入営。44年、斬りこみ隊員としてフィリピンへ。45年、フィリピン、バキオ北方1052高地にて戦死。享年23歳。遺稿の中から、多数の詩が見つかりました。

■私が彼の詩を最初に読んだのは、寄稿している雑誌の担当編集さんが、自社サイトのコラムのなかで紹介していたことでした。
 今年のはじめ、御世話になっている弁護士の先生(ふだんは「先生」なんて呼んでない、名前呼び捨て)を囲んで新年会をしたとき、その先生がこの詩を紹介してくださいました。

■文芸の中でも、「詩」というのは、とりわけ本質的な才能だと思います。音楽に「絶対音感」というのがあるように、詩も「絶対言語感」というのを必要というか。この詩のなかの「ひょんと死ぬるや」という言語感覚に、神がついているのが見える気がします。


2004年02月03日(火) 寄付

■昨日掲載したバッグがかかっているネットラックの上の方には、進行中の書類と、「一度しまうと忘れちゃうもの」をべたべた貼ってあります。請求書とか、相手に送信済みで返事を待っているファクスとか、フォスター・チャイルドからの手紙(返事を書くため)とか、レストランの割引券とか。
 このエリアが我が家のインテリアを著しくかっこわるくしていると思うのですが、うまく処理する方法をまだ見つけていません。

■ドメスティック・バイオレンス被害者を支援するシェルターなど、いくつか支援している団体がありますが、寄付の要請が来たときの払込票も、このエリアに貼っておくものの1つです。ふところが苦しいときは、すぐに払う、といかないときもある。でも、しまってしまうと忘れてしまうので、ここに貼っておいて、余裕ができたときに行動します。

■川崎時代の方が、資産的にはずっとお金持ちだったはずなんだけど、こちらに越してきてからの方が、寄付が軽い気持ちでできるようになった。
 「お金は社会の血液」っていいますね。血液にもドロドロなのとサラサラなのがあるように、お金にもドロドロなのとサラサラなのがあると思う。サラサラなお金は、入ってくるときも、出て行くときも、自分を通過するときに、負担がかかからないということがわかった気がするのです。


この写真、やらせです。納入する前に写真撮るの忘れちゃったんで、領収印のところを、口座番号で隠しちゃった・・・


2004年02月02日(月) カバンの中身を一箇所にまとめる

■友人のAちゃんが、ウィーンのおみやげにトートバッグをくれた。どう使うか? 考えて、はたといいことを思いついた。

さすがウィーン。楽譜の柄です。

■ここは、私の仕事用バッグの定位置。仕事用デスクの脇にネットラックを突っ張って、上の方には進行中の書類を、下のほうにはバッグをかけてある。そして、このトートバッグを「バッグの中身をまとめておく場所」と決めた。ちなみにどんなものを入れてあるかというと・・・
・財布
・名刺入れ
・ハンカチ、ティッシュ
・ポーチA(リップグロス、リップクリーム、あぶらとり紙)
・ポーチB(生理用品)
・ポーチC(のどあめ、黒あめ)
・ペンケース
・CDウォークマン

■この中から、その日の外出に必要なものだけを選び、もっていくバッグに入れる。帰ってきたら、いったん全部、中身をこの中に戻す。
 近所に買物、というときは、このバッグをそのままもって出る。買ったものは、袋を受け取らず、この中にいれてもらう。帰ってきたら、買ったものを、冷蔵庫など定位置にしまってから、カバンをもとに戻す。
 それから、急いで外出するようなときも、このバッグを持ってでかけてしまう。
 なお、手帳はこのバッグに入れず、机の上に置いて、すぐに見られるようにする。

■他の女性たちが、服のコーディネートごとにバッグを変えているのを見るたび、「いったいどうしてそんなことができるんだろう」と不思議だった。バッグを換えるたびに、必ず一つ二つ、忘れ物をしてしまっていたから。でもこれで、もらったグッチのバッグも、うまく使いこなせそうです。


2004年02月01日(日) 今年初の、わらしべ長者体験

■引越しの際に20枚ほどあまった、トスカのLB1000シリーズのパーツ(詳しくは引越しルポ参照)を、私に「片付け革命」をもたらした友人のIちゃん(詳しくは Pathos&logosの「わらしべ長者」を参照)にあげ、ついでに組立も手伝ったら、お礼に、なんと、グッチのリュックをくれた。例によって、お互い、とってもトクした気分である。私はこんないいバッグを最後に手に入れたのはいつだったか思い出せないし、彼女は彼女で、家の改造をしたくてうずうずしていたところだったから。


■本人も何故だかよくわからないそうだが、彼女のところには、まるで磁石のように、ブランドバッグが集まってくるんだそうだ。今まで20個ぐらいもらって、10個ぐらいあげちゃったらしい。

■なお、彼女と私の収納マニアぶりはさらに続いており、今日も、我が家の物入れをものすごく使いやすくしたばかりである。

■まあとにかく、今年初のわらしべ体験。私のトスカの棚板は、グッチのリュックに化けましたとさ。
 めでたしめでたし。


彼女がバッグをくれたのは、私が今使っているバッグがもうぼろぼろで、「何とかしなよ、それ」というサジェスチョンも含んでいたと思う。こうやってコーディネートしてみると、質といいデザインといい、ほんとに美しいねえ。


石塚とも |MAILHomePage

↑エンピツ投票ボタン
My追加