長いお別れ
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頓服を飲んでも全然落ち着かない。 激しい動悸と目眩。 足が竦んで外に出る事もできなかった。 1回多く薬をのんで、なんとか気分の揺れは収まった。 今すぐベランダから落ちてもいいと思うようなそんな感じだった。 死にたいわけじゃない。会いたい人だって沢山いる。 今、私が死んでしまったら「ああ、やっぱり」で終わるだろう。 人生に勝ち負けはないけれど、今の私は負け組だ。 それでも何か最後に「生きてきて良かった」と思えるような、 人に必要とされていることを実感するような何かに出会いたい。 趣味でも仕事でも。なんでもいいから。必要とされて会いたいんだ。 他の誰かじゃ無理だって。私じゃないと駄目だって言われてみたい。
望まれている自分でありたいと願うのに、どうしても諦めが先に来る。 最近、また大きな波が来て、家を出るのは食料の買い足しだけになってしまった。 お日さまの光を浴びないと身体は上手く機能しないってわかってるのに。 先週、あやちゃんに会ってあんなに楽しかったのに。 エネルギーが枯れてしまった。元気が出ない。ちっとも出ない。 先の事が考えられない。明日の事すら想像できない。 頑張らなきゃ。頑張らなきゃ。頑張らなきゃ。
失う事はとても辛いから 泣いてしまう あなたは優しいから 立ち去る事ができずにそばにいるんじゃないかと 勝手に疑って泣いてしまう 出会いは儚いから たったひとつ間違わないものを見つけたと思っても 歩く事をやめてしまったらどうなるかわからない
失う事がとても怖いから 泣いてしまう あなたは優しいから 差出した手を振り解けないんじゃないかと不安になる 声に出して名前を呼んで 繋いだ手が温かくなるまで寄り添っていて欲しい
あやちゃんから送ってもたっら毛布がすごくあったかい。 くるまって眠っていると、なんだか切なくて涙がこぼれる。 CDラジカセも貰った。CDをかけるたびにあやちゃんのこと思い出す。 あやちゃんの部屋でごろんごろん転がって笑って話してた事、思い出す。 そんで、心がちょっとあったかくなって、また涙が出る。 「幸せになろう」 そう言ってはげましてくれたあやちゃんの笑顔が何度もよぎる。 幸せになるんだ。そう決めたんだ。難しくても面倒でも。 誰かを思う事の苦しさに身が切られるほど痛んでも。 前に進むんだ。後ろは見ないんだ。与えられた今日をまっすぐな心で見るんだ。 いつかきっと薬を飲まなくても眠れる日が来る。 薬飲まなくても、心を平静にしておくことができるはず。 今日は無理だった。でも明日は。明日はきっと。 「楽観的な事やまたは断言的な事は言わない」 という友達もいる。それも正しい。 でも私は、たとえばあやちゃんのことを嫌いになるか?って聞かれたら、 全力で、絶対にそんな事はありえないって言い切っちゃうよ。 そのくらい好きなんんだ。嫌われたくなくて不安なんだいつだって。 人は変わっていくから、最初から同じ方向を向いて走っていると思っていても。 何気ない違いから、全く別の道を歩む事に歩む事になるから。 それでもあやちゃんの事、嫌いになったりしない。 好きな人を好きじゃなくなるなんてそんな難しい事、簡単にできたりしないんだよ。
新しい年が始ったという実感のわかないまま一週間たった。 この一週間の間にちゃんと楽しんだのは一日。 5日に、お友達と一緒にライブに出かけた日だけ。 その時だけは、体調が良くない事も、ひきこもりがちな精神も なんとなく普通の人に近付けたような気がした。 でも、帰ってきて床につくころには、しょんぼりとしてしまって意味なし。 声を出して歌ってる時は本当に幸せだったんだけどなあ。 あと10才若ければ、路上で歌ってたかもしれないっていうくらい、歌が好き。 今日は診察日だったので、先生に「自分が生きている事が無駄な気がする」 と素直に言ってみた。 何故そう思うの?と言われたので「生産的な事を何もしていないから」と 答えたらら、「それは自分を卑下し過ぎだ」と仰った。 でも、私にはそうは思えない。本当に何もしていない。 私が生きている事、それだけでいいんだよって言ってくれる優しい人達がいるのに。焦ってばかりで何も前に進まない。 社会に出て働けるように本当になるんだろうか。 怖い。人と接するのが怖い。ライブとかは「一瞬の関係と空間」だから、 楽なんだ。終わったらそれまで、だから。そこでつながりは終わるから。 でも、社会できちんと働いていくには、本来一瞬の関係で終わるはずのものを、長く、より長く関係を保っていかなければならない。 それが自分にできるのか、不安でしょうがない。 だいたい、治ってるかどうかなんて、誰が判断してくれるの? 先生?何を見てそう判断するの。私が先生に伝える事に見栄が入ったりした場合、どうなるの?その見栄をちゃんと見抜いてくれるの?成りたかった自分になれたとしても。この心が見つけたくなくて言い何かを見つけてくると思う。
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