2005年06月27日(月)  「無限の住人」18巻 沙村広明

表紙は凛。

なんか、良い意味で、絵がデフォルメされてきてやしまいか?
気のせいか?…手元に全巻無いから比べられないけど。

偽一が「ギーさん」と呼ばれていて、どうなのそれ、と思った。
でも、百琳姐さんといい雰囲気なのでうれしい。
夫婦になっちまえ、このやろう。
でも、「畜生胎」と姐さんはぽつりと言いますが…。
重いなぁ…きついよなぁ…。
自分の身に置き換えるのはバカバカしい行為だが、私は嫌だぁ。
堕胎に賛成。

「本来女が この世ですべき仕事は 
           産んで   増やす事だ」

…そうなんだけどさぁ、ギーさん…。
百琳姐の気持ちもちょっと…考えてよ…。
いくら女の幸せ捨ててるからっていってもさぁ…。
どうすんだろうな。この2人って。


統主が久しぶりに出てきて、やっぱり格好良かった。
圧倒的強さを見せつけているわけですが、瞳阿もミーハーやなぁ。
そんな所が可愛いと思います、好きです、瞳阿。
ていうか、蝦夷ッコだから依怙贔屓ですかね。
あぁ、実際そういう点も有りますがね。
属性がアイヌってだけでもう、高得点。
これを贔屓と言わずして何と言おう!!

瞳阿より弱い、とキチンと認める凛にも得点あげておこう。
百叩きとか、そういう所で力を発揮するんだよ、君は。
その、強情さというか、芯の強さが、凛の強さなんですよ。
剣技なんぞ、上手くならんでいいのよ。うん。
火薬は危ないから、注意してね。

怖畔は、かけ声に一票。
何?「ロイハー」って。
どこの人何だか知りたい。
だんだん多民族国家になって行く逸刀流ですが、温かく見守りたいです。

夷作はあんなとこで死ぬとは思わなかった…。
これにはびびった。


今気付いたのですが、主役の卍は一コマもでてないのでは?
大丈夫かよ、主人公!!!!(いや、主人公は凛なのか?)


余談。
巻末の大江戸桃色横町はちょっと考えてからニヤリとした。
最初なんだかわからなかった。
私は粋ではないようだ。
江戸っ子じゃないからなぁ。


2005年06月16日(木)  「チェ・ゲバラ―革命を生きる」

■チェ・ゲバラ―革命を生きる
著・ジャン・コルミエ, 太田 昌国, 松永 りえ


後輩から借りて読んだ。
世界史好きだけど、近代は全然知識無い事を痛感した。
さっぱり舞台背景が解らない。
ゲバラ=キューバという概念はあったものの、何した人かは知らなかった。
そもそも、キューバはなんで革命起きたのかも知らなかった。
帝国主義のアメリカからの独立が、キューバ革命だった…のか?
しかも、ゲバラはキューバ人ではなかったのだよ。アルゼンチン人だよ。

そして、やっぱりアメリカはキライだなぁと思った。
横暴だよなぁ、やり方が。
自分の好き勝手にならんとダダこねて戦争しちゃう。イラク戦争又然り。
お子様の様な立ち振る舞いである。
そんな駄々っ子アメリカとソ連の狭間でもみくちゃにされたのがキューバ危機。
当のキューバってば、全然関知してないそうだから痛い。
なんか、我が国もそんな感じだよねぇ。
イラク襲撃前に小泉氏には一報こなかったらしいし…。

しかしまぁ、ゲバラの格好いい事。
これはTシャツの柄になるよ。
言ってる事も格好いい。
演説やら、手記やら、さすが幼少期に本の虫だっただけある。
下手な小説より泣けるよ…。

「Hasta la,Victoria siempre!」
(勝利に向かって、常に!)

カストロに向けた手紙の結びであるが、これもまた、泣ける。
「この世界の他の地で、私のささやかな努力が求められている。
 キューバの指導者としての責任があるために君には許されないことが、
 私には出来る。別れの時が来たのだ。」

キューバを捨てて、何が何でも「革命」を追い求めるチェ・ゲバラ。
そして最期、ボリビアにて死す。齢39才。
生き延びていれば、今の世界変わっているかなぁ。


学生運動とか、安保闘争とか、世界同時革命とか、騒ぎたかったな。
そういう熱い時代に生まれたかった。
今の社会は冷め切ってる様に感じますぜ。
ゲバラとか、三島由紀夫とかが存命だった世代に憧れるなぁ。
生まれてくる時代、間違ったよ、私。


2005年06月12日(日)  決死の努力。

どうしても「sommersturm」のDVDが欲しくて、ググってみた。
しかし、英語版は出ていないらしい…。
欲しい、どうしても欲しい。
気になる。たのみこむでなんとかしようか(もはや狂気の沙汰)

そんなわけで、本国のアマゾンでサーチ。
リンク貼っておく。
sommersturmDVD(独)


映画祭本部に電話してみて、今後の上映予定を聞いてみる。
「日本での配給元が決まっていない為、今回の上映を持って本国へフィルム送還。どうしても鑑賞したいのならば、ネットで本国DVDを購入(ただし独語ONLY)するしかない」とのこと。
おっかしいなぁ、ワーナー配給元なんだけどなぁ。
日本のワーナーさん、何とかしてくんないかなぁ。
シンガポールでは上映されたそうだ(R指定で)
英語が公用語だもんなぁ。英語字幕だったんだろうなぁ。

たのみこむにも登録してみた。
たのみこむサイト
コメントがどうも上手く書けない。



手が届かないとなると、燃えたぎります。収集癖が。


2005年06月10日(金)  映画「夏の突風」

「夏の突風」2004・独(独題「SOMMERSTURM」)
監督・マルコ・クロイツパイントナー
出演・ドイツ語読めない分からない。


必要以上に同性愛賛歌しているので、苦手な方閲覧禁止。

有楽町朝日ホールにて開催中の独映画祭2005に行ってきた。
どうしても見たい作品だったのだ。これが。
先日、バット・エデュケーションを見た際、チラシをもらい、
この作品が気になって気になってしょうがなかった。
以下、パンフレットの説明書きを抜粋させて頂く。

ボート競技のチームメイト、アヒムを愛してしまった少年トビーは、夏の合宿練習中に自らの気持ちを抑えきれなくなる。アヒムのガールフレンドであるザンドラと、トビーに好意を寄せるアンケが同行していることも、彼の混乱に拍車をかける。そこに同性愛者ばかりから構成される男子チームが加割ったことから、少年少女の感情の内に激しい「夏の突風」が吹き荒れる。あまりにも美しい湖畔の風景のなかで揺れ動く心理を巧みに表現し、多くの観客の共感を得たヒット作。

私が引っかからない訳がない。
ポイント「ボート競技」な、ボート。
そして、問題の男子チームな、男子チーム。
貰ってきたチラシのTopもこの映画だったもんで、かなり期待度up。
これは絶対見に行こうと心に決めたのでした。

そんで、上映後、速攻打った感想文。
毎回のことながら、ノートを忘れるので、携帯メモ打ち。

やっぱ、大人絡みより少年愛なのだよ…三次元、許容範囲だ!(喜ぶことではない)あんなに萌え萌えするとは自分でも思うまい。しちまったもんな。変態と自覚を持てた。誇っていいかな?ある意味病気かもしれない。女の子の迫り来る肉体が悪魔の誘惑かと見えた。いらぬ肉のついていない少年の肢体のなめまかしいこと(~∀~)男の子になりたいなあ。あんな素敵な夏を過ごしてみてぇ。…いや、本人たちは大変か…第三者からすれば青春物語だったり、少年愛萌えだったりで、立派な作品ではあるけど。森の中で号泣するトビーを見たら、いたたまれない部分もあるなぁ。
他人事だからこそ、芸術作品として取れるのかもなぁ。



ここまで悶絶できる映画初めて見た。
そして、やっぱり私は腐女子だと痛感した。
なんでこうもホモ萌えするのか分からない。
でも、なんつうか、もう、キターーーーー!!!!と思ったんですよ。

主人公の好きな親友(男の子)には、彼女がいて、嫉妬するわけです。
自分もさも、女がいるんだぞ、と振る舞うわけですが、腹の内は違う。
苦しい演技ですね、ほんと、見てて切なくなりました。
好きだー好きなんだー、と連呼はしないのに、いや、しないから辛い。
最後は、カミングアウトして、ハッピーエンドですが、
そこまでたどり着くまでに思いっきり引き込まれた。
トビーがどんどん可愛そうになっていく。
いちゃつく親友を見る視線が、誠に切ない、いたたまれない。
でも、思いを打ち明けれない。
性別違えど、立派な恋愛映画だった。


一番期待してたシーンは(ホントこう書くと変態以外何者でもないが…)
芸 術 作 品 で す 。

主人公は湖畔で水遊びの途中、アヒムにチューしようとします。
しかし、「お前変だよ!!」と言われ+逃げられます。
「マスかき合った仲じゃないかよ!!」と叫ぶ主人公。
いや、それ、ちょっと違うんじゃ。
そもそも、なんで欧州人は他人の前で秘め事できるの…。
冒頭で、実はやらかしてます。2人同時自慰。
結構普通に作中にも出てくるし(行為の仕草が)
お国柄の違いかなぁ、と思います。
合宿来てからも女の子のアプローチがすごかったりします。
アオカン誘ったりします。きゃぁ、破廉恥!!
あんたら、部活の合宿来ているのではないですか。
まぁ、若い盛りだからしょうがないのかもしれませんね。
あら、脱線。
そんで、落ち込んでいる所に、同性愛チームの一行が到着。
なかなか楽しそうに遊んでいる内に、うとうとと微睡んでしまいます。
気が付くと、周りには一人(名前忘れたよ!)だけ残ってて、
その子と初体験してしまう訳です。

このシーンがすごい。

「乙女の想像そのまんま」って感じです。
私は口ポカ〜〜〜〜ンとなりましたよ。
いや、キレイで、まぁ…。
2人とも絵画に描かれる様な美少年ではないのですが、
なんか、もう、呆気にとられる位、トキメキが止まらなかった。
「あ、いや、見て良いの?いいの?見ちゃって良いの?」
とためらいつつ、目は皿のように。心拍数∞。
ドキドキして、鼻息荒くなったよ。
自分、かなり変態だなぁ、という認識は有りますが、
どうでも良くなりました。羞恥とか吹っ飛んだ、このシーン。
やっぱ、一種の芸術になるんだなぁ、と確信した。
バッド・エデュケーションは、大人の熱い絡みでちょっとグロさもあった。
でも、ひたすらキレイだったんですよ、今回は。
ぐあぁぁぁ。もう、これ見たら、AVきもくて見れない!!
(いや、別にまじまじと見たことは無いですが…)
ただ、主人公は、振られた所を喰われた感がある(苦笑)
しかも、その後もまた身を委ねてしまう当たり、やっぱ色欲ってすごい。
要は、振られて行き当たりバッタリ身を重ねちゃいましたっぽい。
まぁ、相手は主人公に好意を持っていたようなのだが。
なんかよくある話だよな…。


こんな作品を、堂々と公開できるドイツがすごいと思った。
そして、日本ではまだまだできないジャンルだろうな、と思った。

コメディタッチで伏線も張って(いわゆるゲイというタイプの子が、ノンケの子を落とそうとする手法の一手一手に、場内沸き返っていた。また、部活のコーチが他校の女性コーチにアプローチする手法なども可笑しかった)下ネタ系から、ちょっとした小ネタまで、笑えるところもたくさんあった。
しかし、同性愛に対する差別もキチンと描いていた。
辛辣なジョークもあったりした。
ON,OFFがバランスよく表されていたと思う。
ラストはスッキリまとまったし、見ていてサッパリとした映画だった。
その点、バット・エデュケーションは最後までドロドロだったなぁ。
対局ですね。

もう一回、見たいと思った。
DVDは、本国で発売されている…。ドイツ語わからねぇよ…。

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読み直した。
何言いたいのか相変わらず自分でもわからん。
とりあえず、3次元でも萌えれる事に気付いた。
萌えというか、私は、ときめいた。
よって、他の腐女子の皆さんにも体験して頂きたい。
絡みに全集中している感想だが、他の所も見て頂きたい。

余談だが、主人公に思いを寄せる役の子は必要以上に美人かつグラマラスだ。
いわゆる「女性」という感じ。
より一層、同性愛としての絡みが際だった気がする…(また絡みの話だよ)
それを予期してのキャスティングだったのだろうか?
私は見事にその術中にはまってしまったようだ。

最後の一言。
「言い訳を
  言わせてもらうと
    エロじゃないのよ
        芸術なのよ
」(字余り…全然合ってない


2005年06月01日(水)  「ゆれつづける」 松本次郎

■ゆれつづける  松本次郎

表題の作品。これ、これなのよ。松本作品の出会いは!!
部活の後輩から借りたエロ本が、全ての始まり。
これを探し求めて、どれだけ彷徨ったことか(大げさ)
エロ描写に萌え〜…ではないのだ(女体燃えではないので)
はっきりいって、これ以上のエロ作品は他にも掲載されていた。
でも、全体に漂う得体の知れない雰囲気が、焼き付いて離れなかった。
まぁ、ホントのところ、何が言いたいのかわからない作品。
でも、おもしろいような気がする…。
結局はだまされた感でいっぱいなのだが、忘れられなかった。
多感な高校時代、ちょっとドキリとした出会いだったのです。
そして、時は経ち、大人になって、また読んだ。

で も 、 や っ ぱ り 意 味 分 か ら ん 。

まぁ、こんなまともな感想なんぞ、役に立たぬ作品なのだが。
しかし、このころの画面の書き込みが好きだなぁ。
…そうか、絵が好きなのか。あ、それは話に何も求めないや(解決)

内容は、書道家(全裸)を取り巻く、ある街の日常。
端から見たら、非日常。最後は殺人→風呂場合体で締めくくり。
カメという白痴の女の子の役割はなんだろう。とか、
ヤクザのおじさんの異常なまでの加虐性の必要度とか、
入り組み過ぎていて、深く考えるのもめんどくさい。
案外、単純なのかも知れない。

そういや、この人の漫画、読んでいてしっくり来たことがない。
唯一来たのが、最後に収録の「ハードボイルド坂田」
でも、作者は「好きではありません」と切って捨てている。

そっけない態度がすげぇと思った。

よくわからん具合が好きな漫画家さんです。
今後も短編描いてくれないかなぁ。




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