2005年07月31日(日)  コミックバトン。

■Total volume of comic on my Bookshelf
(本棚に入ってる漫画単行本の冊数)

シャーマンキング  35冊
仏ゾーン    3冊
スティール・ボール・ラン 4冊  
三獣士と短編集    3冊
むげにん(13~18巻)5冊
トライガン(8~11巻)4冊
篠房六郎短編集  2冊
空談師      3冊
ナツノクモ    3冊
松本次郎短編   2冊
未開の惑星    2冊
真夏のシトロン  2冊
フリージア    5冊
ピースメーカー鐡 3冊
妖魅変成夜話   3冊
陰陽師      9冊
鉄腕ガール    9冊
鋼の錬金術師   8冊
PAPUWA      4冊
キングゲイナー  3冊
蟲師       3冊
サイボーグ009 23冊
寺田克也漫画   2冊
西炯子STAYシリーズ 6冊
ナウシカ     7冊

おそらく153冊か?マンキンは16巻が2冊ある。
ある程度溜まると実家に送り返しているのでこれは一部。
全て合わせると、500冊以上はあると思われる。
基本的に買った本は売れない質。


■Comic thought to be interesting now(今面白い漫画)
荒木飛呂彦「Steel Ball Run」とジョジョの奇妙な冒険。
齢2○才にして、やっと荒木作品の面白さに気が付いた。


■The last comic I bought (最後に買った漫画)
昨日、ジョジョの文庫本をヤフオクで落とそうとしたが、競り負けた。
よって、田中加奈子短編集「KANABALISM」
今、ネット通販で注文中なのが、篠房六郎「ナツノクモ4巻」。


■Five comic I read to a lot, or that mean a lot to me
(よく読む、または特別な思い入れのある5つの漫画)

・仏ゾーン   著・武井宏之
この漫画に出会わなければ、今の私は無い。
棺桶に入れるならコレ。経典は要らないから、コレを敷き詰めてほしい。

・女神異聞録ペルソナ  著・上田信州
仏ゾーンと同位置にある位、大事。
神話・伝説・宗教、私の「燃え」の原点が此処にある。

・トライガン  著・内藤泰弘
高校時代、ヲタクから脱却していたのに、引き戻された作品。
ネットし出したのも、この作品のせい。

・無限の住人  著・沙村広明
高校時代、バイト代を全てつぎ込んだ漫画。
青年漫画の面白さに気付いた作品。

・大猿王  著・寺田克也
これ、漫画じゃないや…。読めば分かります。
恐ろしいです。天才って、いるんだ。


とりあえず、自分で持っているのだけ…。
西炯子作品も思い入れ有るのですが、どの作品も良すぎて絞れないので割愛。
持ってる漫画、全て何かにつけて思い入れがある。
だから売れない。…そして、部屋が漫画だらけになる。


■Five people to whom I'm passing the baton (バトンを渡す5名)
ミュージックでもう渡したので、勘弁してください(笑)


2005年07月30日(土)  「蒼天航路」34巻

ついに陸遜が出た。
思ったより普通で拍子抜け。
呂蒙様の方が良い意味で裏切られた…。

というか、無双に影響受けすぎである。

でも、メインはやっぱり曹操閣下なのである。
年老いても覇気は段違いである。
劉備に怒鳴り込む曹操様。
「漢中王」に貫かれる曹操様。
水没した樊城の模型に頭を突っ込む曹操様。
どれとっても、やっぱりかっこえぇのだ。
出番はちと少ないが…。

そんで、関羽。ひたすら関羽。
神様になっただけある。
額に矢を受けても死なないぞ。
ていうか、最強だぞ。
何しても死なないぞ。
反則キャラじゃないか?
でも、陸遜に倒される訳です。

これからついに三国三つ巴大戦です。
主要キャラは出きった気がする。
あとはコマを進めるだけ。

それにしても孔明さん…良いキャラしているよ。
最初のどぎつさがどんどん薄れて寂しくなったけど。
これからは軍師として、頑張ってください。
まともな貴方に期待します。


2005年07月29日(金)  「KANABALIZM」 田中加奈子

■KANABALIZM  著・田中加奈子

ブックオフにジョジョのゲームを探しに行ったら、発見。
運命の出会いを感じて、購入。
以下、作品毎に感想。


・竜鬚虎図
他の作品と絵柄が全然違う。線が細い。
人食い虎の封じ込められた絵に描かれた女の子と、絵描きの少年の話。
派手な戦闘シーンとかは全然無いし、お色気下ネタもそれほどでも。
でも、話に引き込まれるなぁ。きっちりまとめてある。
親に対する思春期の葛藤、とかまで描かれている(深読みしすぎ)
あと、人食い虎が出る当たり、山月記みたい。
そういう文学的知識も持ち合わせていらっしゃるのでは…田中氏。
こんだけ描けていれば、速攻連載持てたのでは…と思うが、
やはり、そこは人の好みがあるのだろうな。
私は大好きだ、この人の漫画。


・洒落市
江戸時代らしき舞台背景。墓荒らしで貧しい人に金品を配る義賊が主人公。
ただ、呪いがかかっていて、墓を荒らすたびに、身体が白骨化する。
まさに骨身を削っている。
主人公・洒落市やら、雷帝・黒天狗のコスチュームが格好いい。
胎児の着物なんて、普通じゃデザインしないでしょ。さすが田中氏。
黒天狗は、雷帝=中国では閻魔という伏線が憎い。うまいなぁ。
墓に埋もれた子供を救出する為、完全白骨化するのだが、
その、骸骨が子供を抱くシーンで、背筋がゾクゾクした。
すげぇ描写だ…。こんな漫画家居ないよ…。


・クリーチャーズ
遠い未来の地球を舞台にしたSF作品。
人類は月に移住。地球は知能を持った虫たち(昆虫人間)の楽園に。
その虫退治を命ぜられた、女死刑囚と蚕蛾の昆虫人間とのラブストーリー。
とっても人情味溢れるお話でありました。
蚕蛾のウーライは、「毛深くて、マッチョで、フル○ン」な外見ですが、
いわゆる憎めないお馬鹿キャラで、ずいぶん人気有った様子。
あぁ、こりゃ人気出るよ、と素直に思ったキャラでした。
死刑囚・隗(くまる)も、男をたぶらかす悪女だが、過去が過去だけに憎めない。
最後はハッピーエンドでジーンと来る。
普通のカップルじゃなく、異色中の異色(ていうかあり得ない)ところが素敵だ。


・コタンコロカムイ
キターーーーーーーーーーー!!!!!!!
噂には聞いていたが、これ、すごい。アイヌ漫画だよ、アイヌ漫画!!
もうね、ホロホロの必殺技以上にアイヌ語が頻出。(ホロケウ=狼も出た)
きちんと下調べの元に構成されていて、すばらしい出来!キレのいい作品。
これで続編描けるよ、十分いけるよ。というのは妄信的か?
フクロウの女の子(ていうか雌)が、人のカタチを借りて、人間を守る。
反対に、人間が魔物として、人間を脅かす。
千匹の獲物を狩ると、魔物…というかその身が獣と化してしまう。
そして、元人間の獣と、人間のカタチをした獣の葛藤を描いた作品。
…うーむ。これって、ホロホロの伏線に使えそうじゃないか…?
アイヌの考えって、人間とその他の生き物ってのは対等なんだな、と思った。
あと、自然に対する考え、これがインディアンと似ている気がする。
なんにせよ、自然の厳しさを知っている民族の思想は、格好良いと思う。
少しは見習え、現代人。
消費するだけが、生きるって事じゃないんだ。


・三獣士
読み切り版。結構覚えていた。連載版の一話目と余り変わらない感じ。
以下、シャラマー様の尊い愛の定理。

人の命は儚い→強い自分に殺されれば永遠になれる→それが

アモーレ、とか、ラ・マン(愛しい人)とか連呼するシャラマー様。
熱いお人である…どっちかつうと、連載版の方が威厳がある。
これ、続いて欲しかったなぁ、面白い漫画だと思うよ。本当。
余談だが、悟空とジャイロ・ツェペリは同類項ではなかろうか。



総合感想。
買 っ て 損 無 し 。
この時期のジャンプって、こういう漫画載せていたのだねぇ。
仏ゾーンも連載出来たはずだ、こりゃ。
いつから形態変わって、規制が激しくなったんだろう。
ジョジョ五部の辺りからだろうか(by.荒木氏発言より)
もったいないなぁ。
規制吹っ飛ばせば、田中氏も武井氏ももっと面白いと思う。
…あと、アンケート制度が無くなればね…。
しかし、過ぎ去った事を悔やんでもしょうがない。
今のジャンプにこういう濃い漫画の掲載を求めても無理だろう。

「昔のジャンプはよかったなぁ」と懐古する為の良い材料を手に入れた、
と言っておこう。うむ。


2005年07月26日(火)  「少年②」 西炯子

■少年②  著・西炯子


うおぉぉぉぉん。

号泣。せつねぇ。せつねぇ。
吐き気がするだけ、胸が締め付けられた!!

だめだ…、私、この人以上の少女漫画家見つけられない…。

エロ受験生・さとくんと、天然文学少女・山王みちるの恋、ラスト。
3角関係になって、どうなる事かと思った。
そして、私は、渚くんの方がもちろん好みだ。
しかし、山王さんは、絶対さとくんを選ぶ、と信じていた。
だからこそ、どうなるか気になっていた。
渚くんをどう振るのか…。

感想書くの止めだ!

読んだら分かるので、立ち読みで良いから読んでください。
このシリーズ、どれ取っても泣けます。うぇぇえぇぇ(泣)

毎度の事だけど、いい終わり方をする。
続きが読みたい。
一生続いて欲しい。
そう思える作品ばかり、描かれます、西先生。

畜生、最高だよ!!


2005年07月25日(月)  映画「ヒトラー~最後の12日間~

邦題:ヒトラー 最後の12日間(2004・独)
原題:The Down Fall
監督:オリバー・ヒルシュビーゲル
出演:ブルーノ・ガンツ、アレクサンドラ・マリア・ララ、コリンナ・ハルフォーフ、ウルリッヒ・マテス


さて、映画の話。念願の「ヒトラー」を観た訳です。
前評判通り、すごい映画だった。

エルサレム紙「戦争を美化している」と言われていたが、まさにそう。

自害したヒトラーの後を追って、崩壊してゆくナチス政権。
ソ連の砲撃を受け崩れ行くベルリンの建造物のごとく、
銃口を自らへ向け、次々と倒れる人々。

血の赤は全くなく。
画面は、くすんだ廃墟の色と、ナチスの制服の色で構成される。
なんとまぁ、全体が暗い映画だった事か。

バタリバタリと、ナチスへの忠誠を守り、自決する人達。
美化、と言われても無理はない。
これって、美しいのかもしれない、と感じてしまった。

宣伝大臣のゲッペルス夫人。この人が一番すごかった。
「ナチ社会以外で子供を育てたくない」と、言い放ち、
ヒトラーの死後、6人(?)の子供を毒殺。
そして、自らも、夫と共に自決する。

あと、少年少女兵の自決もすごかった。
三つ編み結った、女の子が、上司に撃ってくれ、と懇願する。
恐る恐る銃を握る兵士…こいつもまた若い。
最期、彼女は、敬礼していた。
きっと、叫んだ言葉は「ハイル・ヒトラー」なんだろうな。
後を追うかの様に、先の兵士も、頭を打ち抜く。

なんという信念!!

良い事なのかどうかはワカラン。
ただ、それが平然と行われるのが、戦争なのだろうなぁ。
カミカゼを思い起こす。あと、ひめゆりとか。
恐ろしいものである。

主人公の秘書・ユンゲ。
彼女に接するヒトラーは、優しかった。
部下の処刑を下すヒトラーは、鬼だった。
どっちも、ユンゲは見たわけで。
だからこの映画は出来た。

ヒトラーって、なんなんだろうな。
ユダヤ資本のハリウッドでは、総叩きで悪役に。
しかし、この映画では…ただの人に見えた。
地下基地で、ひっそりとエヴァ夫人と略式結婚式を挙げる。
その時の彼は、やけにかしこまって見えた。
鬼の総統も、人間だったんだろうな。

だからこそ、なぜ、狂気の如きユダヤ人虐殺を行ったのか。
そして、なぜ、ソ連に負けたのか。
歴史的に知識がない為、勉強して、もう一回観たい。



以下お馬鹿感想。

なんで、ナチの制服はあんなにかっこいいのか!!!
ソ連軍人出てきたけど、やっぱりナチが格好いい!!
戦渦で、ろくに物資もないはずなのに、なんであのデザイン。
素敵すぎる!!
そして、ヒトラーの悪名が、あの制服に箔を付けていると言っても過言では…。
戦闘中の、外套一つとっても、素敵なのである。
なんで?どうして?わからんから悩む。

そして、ハーケンクロイツがこれまた、かっこいいのである!!
これは余談だが、我が故郷のシンボルは卍―まんじ―であるが、
これを見たある外国人旅行客は、「ナチスの都市か?」と思ったらしい。
また、マンホールのマークに卍を採用したところ、制作会社が型を作り間違え、
出来たのは、なんとまぁ、ハーケンクロイツだった…とかいう笑えない話もある。
だから、ちょっとだけ親近感もあったり。

本国行って、ナチの軍服欲しいなぁ、と思った。
ミリタリーオタクなんかではないし、制服フェチでもない。
しかし、ナチの制服だけは、なぜかこの胸のときめきを禁じ得ないのだ。
でも、自分で着たい、とかいう訳ではない。
というか、アレを着た独逸男性が家に欲しい。


2005年07月21日(木)  「ケルト・ファンタジィ」 井村君江 画・天野喜孝

■ケルト・ファンタジィ 英雄の恋   著・井村君江 画・天野喜孝

原価1900円を500円くらいでGETしたやつ。
天野氏だから問答無用で購入。相変わらず素敵です。
FFは天野氏キャラデザが外せません。
ステータス画面のあのおどろおどろしい感じが…って、脱線。

クー・フーリンの伝説は、結構やり手でした。
師のスカアハの天敵、オイフェを負かして、子供産ませるだなんて!!
私のクー様じゃなぁぁぁぁい!!
クー様は純潔なのぉおお。とか、言ってみる。
金子氏のクー・フーリンが頭から抜けない。
あの、優美なクー様がね…。
しかし、伝説では、口から火を吐くとか、目が7つとか言われてる。
金子氏の感性ってすごいなぁ、と思う。(また脱線)
最後は、戦場で死ぬところが、やっぱ英雄だぁ。

そんで、王女グラーニャとディアドラっつう人がヒドイ。
この時期の騎士は「誓約(ゲッシュ)」というのに重きを置くのだが、
このお姫様共は、屈強な騎士に一言難題を放つ。
「私を攫って連れ出して!それが貴方の誓約よ!!」と。
泣く泣く(?)従う騎士達であるが、忠誠を誓った主をも裏切り、
王様から姫様奪い取ってまで、守る誓約とは一体…?
結局、2人を攫いだした2人の騎士は、殺されちまいます。
女って、怖いッス。

でも、一番の悪女はアーサー王の妃だな。グウィネヴィア様。
妖精に育てられ、騎士として洗礼を受ける為、城を訪れたラーンスロットに一目惚れ。
そんでもって、ラーンスロットも王妃にぞっこん。
年上の色香に惑わされたのでしょうかね(深読みしすぎ)
ここで、王妃が自分の立場をわきまえればよかったんじゃ!
あっという間に二人はラヴラヴな仲に。
人目を忍んで逢い引きを続け、しまいにゃそれが円卓の騎士仲間にばれて、
アーサー王と戦争起こすまでに発展しちまいます。
ていうか、アーサー王も王妃見限れよ…。と思う。

ちなみに、私の脳内では、某ゴルフ漫画の影響があるので、
ラーンスロット様は悪者じゃないです(依怙贔屓)
どうも、先入観がある為、王妃が悪いと思ってしまう。
実際、物語も王妃が惚れた弱みにつけ込んでいるように見える。
その決定打が以下の一説。つたない表現ですがご披露を。

のちにラーンスロットは、エレインという王女との間に子供をもうけます。
まぁ、それにも、いろんな策略があったんですがね…。
生まれた子は最強の騎士サー・ガラハッド。円卓の空席「危難の席」に座る運命です。
折しも、アーサー王が丁度遠征から帰宅。
円卓の騎士一同、そして問題の王妃も参加する盛大な宴席が行われ、
それにはエレイン王女とラーンスロットもお呼ばれしましたとさ。
そこで、王妃との一悶着があるのです。

王妃「あんた、私を裏切ったわね」
ランス「…」
王妃「今夜、私のへやにいらっしゃい。王女の部屋に行ったら許さないからね」
ランス「そんなご無体な!いつも貴方の言う事を聞いているじゃないですかぁ」

と、ラーンスロットは言っておりますが、口先だけ。
夜中に使いが迎えに来て、お部屋に忍び込んだ時は、上機嫌。
情事が終わって、夢の合間にも王妃への愛を声高らかに謳う始末。つまり、寝言。
なんなんだよ、円卓の騎士…。
しかし!その使いが導いた先は、実は王女の部屋だったわけで。
隣の部屋で、ラーンスロットはまだかまだかと待ちこがれていた王妃。
それを聞き、怒りと嫉妬をこめ、大きく咳払いを一発。

ガバッと飛び起き、隣の王妃を見つめると…それは、エレイン王女だった!!

ランス「あちゃー、えらいことしてもうた!!」

パンツ一丁(その時代はパンツではない)で廊下に飛び出すと、
そこにはすごい形相の王妃が立ちふさがって居るではないか!!

王妃「このぉぉぉ裏切りぃぃ者ぉぉぉ!!宮廷から出てお行き!!!
    そして、もう二度と私の前に顔を見せるでないよ!!キィィィ!!

少女漫画の、あの、衝撃を受けているシーンを思い浮かべてもらいたい。
ラーンスロットは、正気を失い、その場に倒れたそうです。まさに少女漫画。
その後、城の窓から飛び出し、植え込みのイバラに切り刻まれながらの逃避行。
その間に彼の精神は崩壊してしまう訳でございます。
というか、円卓の騎士でしょ、あんた…。
まぁ、それほどまでに、王妃を愛していたんですかね。


でも、王妃が悪いよなぁ。
幾分脚色あれど、結構我が儘言ってるんですよ、この王妃。
貴方が貞淑だったら、ラーンスロットもアーサー王も喧嘩せんですんだのに。
読んでいて、なんつう女だ!とちょっと腹立ち。
アーサー王で満足しておけ!王妃だろう!!と。
…一番可愛そうなのは、アーサー王かぁ。
友人に妻取られてんだからな。
キチンとアーサー王伝説読みたくなった。


後半、ほとんど王妃バッシングです。
ケルト神話点で関係なし(笑)


2005年07月20日(水)  書き殴り感想。

■邂逅の森      著・熊谷達也

秋田のマタギvs大熊in山の神(オーバーソウルしてるのな)
直木賞と山本周五郎賞、受賞作品。
どんだけすごい賞なのか知らないけど、のめり込んで読めた。
これ、イイ。たくさんの人に読んで欲しい。北東北魂が溢れている!!
極寒の中でも、私たち、生きてるんです!
いやぁ、地元帰りたくなったりした…(グスン)


■幸福になるメキシコ   著(?)水木しげる

メキシコの仮面を買いに行く水木氏の珍道中。
すごいアグレッシブで、お年を感じさせない方である。
「ペヨーテ」っつうのは「神の肉」という意味らしい。
カラベラ人形はかわいいが、水木氏の買った仮面はグロッキーだった。
メキシコ、行きたい。


■祈りの回廊   写真・野町和嘉

チベット・メッカ・バチカン・エチオピアの各宗教都市の写真。
チベット鳥葬の写真がすごい!!バラされている少女の写真が…
著者はこっそり隠れて撮ったらしく、物陰から微かに見える程度なんだが。
「人体の不思議展」で見た、筋肉標本のまんま…。
あと、イスラム圏の写真が、幾何学的でキレイだった。
すごい写真集です。弟子入りしたい…!!!


■トルコの昔話   著・児島満子等

イスラムの色が結構濃い。そんでもって、残虐。
40回包丁で殴られるかor40頭の馬に引っ張られるか…。
どっちも死ぬぜ。
とんちの一休さんみたいな「ホジャ」さんと言う方がいて、面白かった。
「一件落着!」という、大岡越前的締めでスッキリサッパリ(なんだそれ)


■バレット・モンク(米映画)

チベット僧がメインなのでドキドキしたが、そうまた仏教仏教してない。
しまいには、アメリカ人に秘伝を口伝する始末。
反アメリカな私はブーイング。
只、ヒロイン役が露マフィアの愛娘という設定はおいしいと思った。


■さらば、我が愛――覇王別姫(香港映画)

レスリー・チャンだよ。京劇だよ!!美麗だよ。
ここ何十年かの中国歴史の濁流が垣間見れた…気がする。
色々歴史的な出来事を知ってから見たら、面白い(母談)
きちんと勉強して、もう一回見たいと思う。


■女王フアナ(西班牙映画)

愛故に狂ったお姫様のお話。
原題は「狂女フアナ」では?ちなみにR-15指定。
それほどでもなかったな。
フェリペ公は濃すぎて好かん(そういう問題ではない)
いつの時代も、女の人は道具なんですなぁ…。
政略結婚する程の家庭じゃなくてよかった。


■コーラス(仏映画)

不良学校の悪ガキ共が音楽と出会い、更生してゆく。
仏版金八先生。
よさこいソーランではなく、合唱で皆、一つになってゆくのだ。
こういう先生と出会っていたら、音楽の授業も楽しかったんだろうな。
合唱なんて苦痛でしかなかったよ、私は!!
孤児の子役がかーわーいーいー!!!
最近、子役にハズレが無い映画ばっかり見てるなぁ…。



以上。
書籍に関しては、そのうち真面目に感想書くかも。


2005年07月12日(火)  「麦撃機の飛ぶ空」 神林長平

■麦撃機の飛ぶ空     著・神林長平

表題作でもある「麦撃」が面白かった。飛行好きな事もあるけれど。
ソドムとゴモラをもじったような、砂漠の中の小さな村同士の戦い。
どちらの村も「麦」しかない村で、飛行機の材料も燃料も麦。
皆の食い物も「麦」。なんでもかんでも麦で形成されている。
お互い生命線である麦畑を叩くのが戦法。

しかし、食料でもある為、そうまた逐一襲撃できるモノでもない。
ちなみに、なぜそこまでいがみ合っているのかは定かではない。
あまりに長い時を経過しすぎて、薄れたんだかなんだか…。
それにしても凄惨な戦争風景ではある。麦畑っていうので一見のどかなんだが。
相手の操縦士を生きて捕まえたら、村中総出で石つぶての刑を執行。
その後はきちんとおいしくいただき、明日の活力に。

そんな中、メインの若者2人が敵の村に乗り込むが、
襲撃成功後、帰投中に不時着してしまう。
飛行機はおシャカ。飛んで村には帰れない。むしろ、敵の村の方が近い。

とにかくなんとかしよう、と言う時、麦燃料が目に入る。
なんで食えるのかが不思議だが、2人はこれを乾かして食べる。
そして、今まで経験した事無いほどの満腹感を得る。
ここらへんが、貧しさを強調していて泣けてくる。
その後、敵捜索機に見つかり、あぁ、どうしよう。って所で終わってしまう。

まぁ、多分、おいしくいただかれるのだろう。

かなりの絶望感を味わえる作品だった。


「敵に食べられる位なら、仲間に食われたい」とか、「やつらは俺らを食用動物にしたいんだ」という台詞から、日常茶飯事で食人行為が為されているのが分かる。
戦闘妖精雪風でも後部座席の人がシチューになっているが、この作品の他、他の短編でもかなりカニバリズム傾向が見られる。

「射生」という作品でもそうだったな。
冒頭のシーンは、主人公がヘルメットの中の肉片をむさぼり食うところ。

この作品は、性的絶頂感を迎えると、脳みそ爆発してしまう星、その星に取材に来た人間――と言っても機械とシンクロできる様改良された人種で、その特技の変わりに生殖機能や性欲の一切合切を失っている――の話。

その星には囚人が送り込まれる様で、つまりは流刑の星。
しかし、何も檻の中で生活するわけではなく、殺し合って生き抜くのだ。
生きるか死ぬかの時に、性的快感求めてられないですな、確かに。
幾つかの集団に分かれ、永遠に続くゲリラ戦を繰り広げる。
配給される少ない食料を巡り、奪い、戦い続ける。ちなみに敵も重要な食料。
その中の一つの集団に主人公は入るのだが、記者扱いはされず、コンピューターを操れる特技をかられ、兵士として戦う。

夢精して死んだ人はシチューにされたり、囚人一掃の為、フェロモンを出す船が来て、それに当てられ全滅したりする。
あほらしいけど、地獄絵巻である。
不感症は幸いである(そういう問題ではない)

ネタバレすると、男性器に見立てた核爆弾が、女性器に見立てた救助船に向け「発射」されてお終い。
主人公はその核爆弾のシステムとシンクロしており、自分を助けに来た船に向けて打つ瞬間(もちろん止めようとしたが無理だった)、絶頂を経験して果てる、と言った内容。
エロ(性)は生きる為に必要なんだなぁと思った(意味不明)

本文に書いていたが、「官能と無縁な美は存在しない」と言った人がいるらしい。
これは、大いに分かった。エロと芸術は切っても切れませんね。
美の女神ヴィーナスの子供はエロス(キューピッド)だものね。
ヴィーナス自体も、愛情=肉欲の化身かねる事も有るしね。
じゃなきゃ、ボッティチェリの名画は、裸でいる必要はない!

服着ろ!服を!!


…カニバリズムからやや(?)脱線しましたな。エロに走った。
なんにせよ、珠玉の短編集でした。
恐るべきは、現在のネットウイルス弊害や、ブロードバンド闘争を暗示させる作品が、20年も前に書かれていたと言う事。
すげぇっす、神林さん。

余談ですが、戦闘妖精・雪風がやっとOVA完結します。
メイヴのプラモを今の内に買っとくべきかな…。
あれ以上のかっこいい飛行機、見た事無い!!
現実でも2次元、3次元でも。
カラーリングが渋いよな~、シルフよりメイヴだな~。


2005年07月09日(土)  映画「Zガンダム映画 ―星を継ぐ者―」

池袋のメトロポリタン映画館で鑑賞。

かなり早い展開で、あんまり付いて行けず、多少消化不良。
と、いうのも、原作を深く鑑賞していないが為。
…ネットやりながらDVD鑑賞とかしてましたので。
それでも、予習していって良かったと思う。
全く知らなかったら、さっぱり面白くなかったと思う。


特筆すべきは、やはり、新たに描き起こした部分の展開かと。

原作の流れを説明するかのような展開。
たとえば、エマさんがシャアについて講釈する点等。
知っている人に言わせると、「なんだよ、そんなこと」というのも、
朧気にしか一年戦争を知らない私には、案外ありがたかった。
初代、見てないのですよ、私…。
だから、シャアのシャアたる由縁もイマイチわからないし、
アムロがどんだけすごいのかもわからない。

ゼータの見所は、ジェリドのヘタレ具合だと信じて疑っていないのだ。
…あと、ハマーン様の雄大華麗さね!

それにしても、今回の編集で、ジェリドとライラの関係が、
カットにつぐカットで、あんまり描かれてなかった事が残念。
あの2人の間には、もっとこう、いろいろ有ったのに…。
「勉強だけできてもお馬鹿な子っているんだよね」とかいうライラの台詞には、
諸手で拍手したいところだが、原作の名台詞も聞きたかったなぁ。
大人の漢になれよ、とか、そういう感じの台詞。残念。

あとは、ヤケに新シャアがいい男で腹立たしい。
あやうくヒストリカの横顔アップに乙女心開花しそうだったぜ。
金髪碧眼の王子様だなんて、おいしすぎるご身分ですぜ…。
ヘルメット越しに光る、鋭い瞳にズキュンときました。
あれ?こういうタイプ、好みじゃないのになぁ。
やっぱり、赤い彗星だけありますね(意味不明)

でも、百式はキライですが!!
金ぴか成金ガンダム、と心の中で呼んでいる私。
しかし、新たなMS戦闘シーンは、生唾モノのなめらかさで、
メカアニメ好きにはたまりませんねぇ。
Mk-Ⅱvsリックディアス(カミーユ父搭乗)と、
Mk-Ⅱvsガリバルディ(ライラ搭乗)の2つのシーン。
背中に悪寒が走りました。素敵すぎて!!
すげぇなめらかかつ、入り組んだ動作しています。
スローかけて舐めるように見たい!!
Mk-Ⅱがやっぱり一番格好いい!!。
Zは顔がガンダムぽくないのであんまり好かん。

あと、ヒットした台詞は、父ちゃんとの会話で、
「母さんは鳥籠のようなカプセルのなかで小鳥のように死んでいったんだ!!」
というカミーユに対しまして、後手、父の返答。
父「ヒルダは小鳥なんかじゃない!!!」とか言ってた。

う わ ~ 、 富 野 節 で す か 、 こ れ が ?

ところどころ、おもしろい台詞もあるし、もう一回みたい。
レコアさんのお尻をまさぐるシャアとかな…。
DVDとかでじーっくり鑑賞したいです。

新描き起こしのロザミィは、本当にキレイでした。
目力があって、ドキドキしました。
まさに、獲物を狙う女豹。
これがどう「カミーユお兄ちゃん」になるのか期待。
そんでもって、早くハマーン様が拝みたい。
なめらか動画でキュベレイを見たい。
…ハマーン様が幸せならば、それでイイです、はい。


あと、まぁ、今回の最後は、シャアとアムロが再開して、
「シャア!!」「アムロ!!!」とか、お互い後光が射していた。
…ときめきメモリアル?伝説の木の下で出会った2人って感じ(殴)
カミーユ、さっぱり置いてゆかれている。
あぁ、これじゃぁ、最期、シロッコに持ってかれるよ。
だれも構ってくれないんだもんね…子供は無視されたらたまらないのだよね。



毎度の事ですが、さっぱり映画説明にはなってません。
そしてこれまたいつものことですが、面白かったです。はい。




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