あの日背中を押されて
広い宇宙へ飛び出した
そこは広くて楽しくて
夢のような世界だった
だけど手に掴めるモノは
何一つ無く
もがいた手は宙を切る
命綱が外れた飛行士みたいに
ブラックホールに堕ちて逝く
自由と引き換えに
魂を投げ出したんだ・・
太陽は煌めいているのに
朝からボンヤリ薄暗い空間
世間から隔離された悪魔の部屋
こんな所に彷徨っているのに
小さな胸は遠慮がちに弾んでいる
もっと抱き締めたい
その髪を撫でたい
ずっと顔を見ていたい
長い睫毛に触りたい
アタシを忘れないように
腕に刻印を押した
少しの隙間でいい
アタシの居場所を作っておいて・・
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