鶴は千年、生活下手

2008年11月19日(水) やっぱり冬の子

ああやっぱり、もぐちゃんは冬の子だなあと思う毎日である。
前回の日記更新の後、敬老の日直後に少しの熱と激しい咳の風邪
をひいたもぐちゃんだが、その後はまったく熱も出さないし、咳
もでないし、扁桃腺も腫れていない。
涼しくなった途端に絶好調なもぐちゃんである。

とりあえず、短歌会の報告を。
短歌会9月の歌。お題は『数を詠み込む』。
 四時間の使い道など思いつつ透析室の四時間は過ぐ(市屋千鶴)
 透析の四時間を待つ我なれど子の行いを待てぬ母なり(市屋千鶴)
 徒歩二分 三十九度の子を抱けば病持つ身に七分の道(市屋千鶴)

短歌会11月の歌。お題は『色を詠む』。
 増やされし薬で荒れた胃の色は豚の赤身か牛(ぎゅう)の赤身か(市屋千鶴)
 白き部屋にベッド六十並びおり色とりどりのパジャマを乗せて(市屋千鶴)
 ふるさとの山粧いてモノクロの冬への仕度 山も人らも(市屋千鶴)

9月の2首目。
透析の四時間は、否が応でも待たなければならない時間。
子どもの行動を待つことは、ほんの数分である。
生きるために必要な四時間と、子どもの行動を待つ数分は、重さと
して比較できるようなものではないかもしれないが、母親というも
のはそういうものを比較して、己を責めたりするものなのだろう。

11月の1首目。
敬老の日の直後にひいたもぐちゃんの風邪をもらったのか、9月の
20日頃から軽い咳と鼻水が出始め、鼻水は2週間続き、ついには
副鼻腔炎になってしまったのだった。耳鼻科で薬を5種類処方され、
2週間服薬した。そのためかなり胃が荒れてしまい、胃痛の後は食
後に吐き気がするようになったりして、まるでつわりのようだった。
その頃、自分の胃は、荒れて赤いのだろうなと思って作った歌。

約1か月、ちゃんとした食事が出来なかったため、体重も減った。
つわりみたいだと書いたが、考えてみれば透析前はいつも気持ちが
悪かった。透析前はいつもつわりみたいだったのだ。
ほんの10か月前のことなのに、あの不快さを忘れてしまっていた。
そうか、わたしは毎日、あんなにつらかったのかと思ったら、なん
だか、泣けてきたりした。
初めて透析した翌日、とても気分が良かった。
なんてうれしいんだと思った。
そのうれしさも感謝も薄れて行きそうな日々に、忘れてはいけない
よと釘をさされたようだ。

月曜日、久しぶりにもぐちゃんと電車乗りに出かけた。
そうだ。
こうして元気に出かけられるようにという思いもあったのだよ。


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市屋千鶴 [MAIL]