2004年06月25日(金) |
「ディ・アフター・トゥモロー」 |
期待度 ★★★★☆ 満足度 ★★★★★
「地球温暖化が進むとこうんなふうになっちゃうんだよ」ということをストーリー仕立てで見せてくれる環境省ご推薦の環境映画(じゃありませんでしたっけ?? 笑)
映像がすごいという話を聞きましたのでこれは大きなスクリーンでと思い、常日頃は吹替派のわたくしですが、スクリーンの大きな字幕版で挑んでまいりました。 すごぉーい、さむそ〜、迫力ある〜とキャーキャー騒ぎながら見る予定だったのですが……怖かったです。怖くて泣いた映画は久しぶりです。わたしには下手なホラーよりずっと怖かったです。 見終わったあとも体の芯の震えが止まらず、かなり動揺していたらしくて、帰り道の曲がり角では車の後輪を縁石に乗り上げてしまうという大失態までしでかしました(とほほ
ホラーの怖さは恐怖ですが、この手の怖さは怯えによるもの(最初は「不安」と書いたのですが、あとからこれは怯えだなと思いあたって書き換えました)。 突然失業して大借金ができて食べるものも着るものも買えなくなって寒空(って今は夏だけど)に放り出されるんじゃないか、という明日への不安の延長線にある怖さ。だから、一度感じてしまうととことん怖くなります。 この手の映画を見ると、不謹慎にも「この目で実際に見てみたい〜!!」と思うのが常ですが、今回はまるで思いませんでした。絶対、見たくない、、、
異常気象のすごさに対して、ストーリーの方は簡単め。 どきどきはらはらも押さえ目で、わたしはそれでよかったと思います。それがメインじゃないでしょうし、個人的にもはらはらどきどきは好きじゃないので。ま、なにもないのもめりはりに欠けるので、ちょっとしたサービス程度ということで。 メインの人物がほぼ生き残り、なくなった方もショッキングな死に方ではなかったことに好感度大です。英国の教授含む三名、好きだったのにな。でも、最後にはスコッチ(英国人の心の恋人? 笑)が飲めてよかった、、、
どうして図書館なんだ? とか、あんな狭いところにあんな巨大な船が入ってこれるのか?? とかさまざまな疑問もありましたが、見ているうちになぜなのかわかりました。制作者サイドの都合ですね?(笑) それでも、「なぜ」がわかるとすっとするものです(ほんとか?
最後の最後まで本を守りきったおじさんには不覚にも共感。 本を燃やすところでは「本を燃やす前に家具を燃やせよっ! きゃ〜、本を投げるな〜、破るな〜!!」と心の叫んでしまったわたしです(笑 最後に大統領に昇格した副大統領のテレビの演説に、アメリカを見たと思いました、、、
そうそう、終わり方が妙にさわやかだったんですけど、問題が解決したわけじゃないんですよね? 氷河期の本番はこれからなんですよね?? いいのかなぁ、あんなに希望に溢れていて、、、
それにしても、あのパパ。一体なにしにNYまで歩いて行ったんだろう? 嵐が収まるのを待って、気象観測とか名目つけてヘリでNYに向かっても、時間的にもほとんど違わなかったんじゃないかと思うのですが? まあ、そういう冷静な判断ができなくなるのが親で、して欲しくないのが子どもなのでしょうけどね。
2004年06月24日(木) |
「さよなら銀河鉄道999」 |
期待度 ★★★★☆ 満足度 ★★★★☆
なるほど、そういう展開なのですね。 わたくし、メーテルといいますと、優しいながらも強くてしっかりとした弱さなどまるでない女性だとばかり思っていました。 こんな過去があるなんて。
この映画ではやたらと「男の子」だの「少年」だのと出てきますが、当時はロマンとか冒険というと男の子の専売特許だったのですよね。 ロマンを追いかけるためには、男は少年に、女はまずは男にならなくてはいかなかったのだよなぁ。 そう思うと、今は女のままで(しかも子持ちでも 笑)、ロマンを追いかけることができるようになっただけでもよかったかなと思います。
しかし、少年に心の中にだけ存在できる女性というのもいいな。 相手がかわいいければ、なおのこと♪
そういえば、エメラルダスはメーテルの双子の姉だと聞いたのですが、、、メーテルのこと、その母は一人娘って言っていませんでした? 夫曰く 「そりゃ、海賊になったから勘当されたんだろ??」 ってことなんですが、どうなんでしょ?
2004年06月21日(月) |
「セント・オブ・ウーマン」 |
期待度 ★★★☆☆ 満足度 ★★★★☆
久々に名作系を鑑賞いたしました。 アルパチーノおじさま、素敵です。かなりのたらしですが、そこがまたよろしくて。香りだけで女性の容姿までわかってしまうなんて、かなりのものです(もしかいて盲視かしら???) きっちりと髪をセットしているときも素敵ですが、個人的な好みとしましては、髪を振り乱しているときの方が好きでした。 強気の中にほの見える弱さ。 見えない目の裏に、戦争で死んでいった少年兵の姿がいつも見えているのかもしれません。
側近のぼうやも気弱そうに見えてなかなか骨があり、たしかにこの二人なら気があうだろうな。
期待度 ★★★★☆ 満足度 ★★★★☆
えっと、一体何年前のアニメなんでしょ? 昔、テレビでやっていたときはほとんどみませんでした。 理由は、怖かったから。 映画はいいよと言われつつ、怖くて見られなかったんですよね。 ええ、「羊たちの沈黙」なんかより、999のほうがよほどグロテスクだと思います。
それでも、夫がしょっちゅう言うんですよ。 「この映画に出てくるハーロックはかっこええぞぉ???」 ……かっこいいのかぁ。 かっこいい男のためなら野を越え山越え、グロテスクなんてなんのその、だよなぁ、、、
ハーロックって名前は知っているけれど、動いてしゃべっているところを見たことがありませんでした。 しかも、こんなサイト(http://www.digimix.jp/3d/index.html)でアルカディア号の3Dを見せられてしまい、これはやっぱり見るしかないかな、と。
心配していたようなグロテスクさはなく、間に挟まれるストーリーもあっさりめ。 あらかじめ夫から 「松本零士にはつっこんだらだめ!」 とアドバイスも受けておりましたので、多少(?)???なところもそういうもんだと思って見ることもできました。 そうか、メーテルってそういう人だったのね。 ハーロックはちょこっとしか出てこないけれど、たしかにかっこいいかも。 設定がなにかと昔くさいのでキャーキャー騒ぐほどではありませんが、あれを今風にリメイクされたら危ないかも(笑
が、見ている横で夫が騒ぎます。 「メーテル、いい!!」←あこがれの女性らしい。 「ハーロック、かっこいい!!」←あこがれの男性らしい。 ……うるさいなぁ(^^;
にてしても、機械伯爵をして「こんなに美しい人間はいない」とまで言わしめた女性を母とする鉄郎はなんで……なんだろう?? 映画版ではそこそこに描かれておりますが、、、父親の血か??
次は「我が青春のアルカディア」かな。
そうそう、ゴダイゴはやっぱりいいです。
2004年06月18日(金) |
「世界の中心で、愛を叫ぶ」 |
期待度 ★★☆☆☆ 満足度 ★★★☆☆
すっごく、感動しました。 だって、ベスト・テンよ? 深夜ラジオにウォークマン!! なつかし〜。 そういえば、原作者とは同年代なんですよね〜。 なんかもう、出てくるものに一々感動しちゃいました。←感動ポイントが大幅にずれております(笑
朔&亜紀の高校生カップルがかわいいです。 男の子ってウォーターボーイズの子ですよね? あの子好きなんです。すごく普通っぽくて。かわいいな〜。 亜紀役の子もかわいいし、この二人の演技はよかった。 ああ、ホント、若いっていいよね。 もう、絵に描いたような「高校生の恋」。 アンケート「高校生の恋愛でしてみたいことはなんですか?」ベスト10をすべて盛り込んだような恋愛だわ。あれで彼女が白血病で死んじゃったりしたら、まさに理想的な切ない思い出の恋……って、亜紀は白血病で死んじゃうんですけど。
話の方はといいますと、完全に浸りきっています(笑 あり得なさ度の高さは浸りきり度の高さ。 だって、彼女の乗った車を裸足で追いかけちゃうのよ? 海に向かってほえるのよ? 深夜の病院に忍び込んじゃうのよ? 浸ってなきゃ、できないわ。 その浸り具合も誰もが憧れる高校生の恋っぽくてナイスです。 ガラス越しのキスも婚姻届も無人島でのお泊まりも、一度は自ら演じてみたい〜って感じです。 いいなぁ、若いって(違。
ロマンという言葉がありますが、人には悲劇に対するロマンというものもあると思います。 冒険と同じく、本当にやってみたなら(なってみたなら)冗談じゃないっ! というものでも、妄想するぶんには憧れてしまう。 このおはなし、まさに悲劇に対するロマン心をくすぐります。 話も設定もベタだから、比較的オールマイティに浸ることもできる。 しかも、いたせりつくせりなんですね。 恋人を亡くした悲しみ・恋人を残して死ぬ悲しみに加え、心のなかに忘れられない恋を秘める恋人をもつ悲しみまで用意されています。 お好みに応じてお好きなものをどうぞ、どれもいい人だから、抵抗なく同調することができますよって。 最初は「大人視点はいるのか? 律子の存在意味はなんだ??」なんて思っていたのですが、そういうことだったのですね。 すべてが計算されたものならかなりえげつないんだけど、それをあえてやってしまうあたりはすごいし、もし計算なしで真っ正直に書いてこれなら、それもそれである意味すごい。照れとか、さりげなさを装おうとか、そんなのは一欠片もありません。すごいです。相当、肝が据わっている。 素直に、負けたと思いました。←これでも、褒めてます。
原作を読んでいないのですが、えげつないなりにしっかり書かれているような気がしました。 空港で朔が叫ぶ「助けてください!」 あれには、負けた、、、 悔しいけれど、この人(作者か監督か脚本家か)、わかってると思いました。わかって書いている(作っている)からここまでベタな展開でも読ませる(見せれる)んだな。
こういう話にあれこれ言うのは野暮ってもの。 あとは好きか嫌いか。 伏線にはそれなりに神経が使われていて、その点の好感度は大。
ということで、細かいことをいうつもりはありませんが、青空批評家のわたくしといたしましては(いつからそんなものになった? 笑)、空の使い方だけがどうにも許せません。←どうでもいいことにこだわる奴(^^;
空があればいいってもんじゃないでしょう? あそこはあんな色の空じゃだめだって。そこにある空を適当に撮ったでしょ?? もっと印象的な空を使ってよ(涙 特にオーストラリアの空。 さっきまでは雲ばかりの空だったのに、一瞬後には雲一つない晴天ってどういうことよ?? 予算の都合ですか?(涙 そういえば、「世界の中心」たるエアーズ・ロックにさえ、登りませんでしたね? あれも予算の都合だとわたしは睨んでいるのですが、どうなんでしょ?
ただ、2時間半は長いです。 もうちょっと短くしてもいいのでは? いくら高校生カップルがかわいくても、途中で飽きちゃいました、、、 あと、回想シーンの鮮やかさに比べて、現代シーンの張りのなさはなんなんだろう?
何回目かのため、期待度・満足度ともになし。
なんどか見ていて、そのたびにマスター・チーフってけっこう好みだわ♪ と思っていたのですが、なんと、ヴィゴ・モーテンセンでした(^^; やだわ、アラゴルンじゃないの。わたしってやっぱり、彼のことが好きだったのね(笑←俳優をなかなか覚えない奴。。。 そうそう、あのちょっと斜めから見上げる視線がきざっぽくて素敵なのよ♪ しかしこの映画は何度見ても思うのです。 どう考えも、アメリカが悪くないか? 人の領地に人工衛星を落としてしまうまでよしとしても、領土侵犯のあげくに相手を殺しまくってしまうんだもんなぁ。。。
ついでに、素朴な疑問が一つ。 軍で同性愛って厳禁なんですか??? 自由恋愛なら、女同士だろうと男同士だろうと、占領した国の女性(男性)を無理矢理連れてきて従軍慰安婦(、、、男性に当てはめる言葉がない、、、)にしてしまうよりよっぽど健全だと思うのですが。 ……ホモセクシャルを許してしまうと、自由恋愛じゃない場合が多くなるってことなのかなぁ。。。
マスター・チーフがいなければ、何度も見ない映画かも、、、
期待度 ★★★★☆ 満足度 ★★★★☆
ブラピの露出度がかなり高いお楽しみ映画♪ ということで、行ってまいりました。 プラビがアキレスというのもまるでイメージじゃないからどんなものかと気にもなりまして。 たしかに、露出度大。どしょっぱつから「おおっ〜」って(笑
が、ブラピ演じるアキレスよりも、いとこのパトロクルスの方が可愛かったわ♪ たしかにあんな可愛い坊やがそばにいたら、気になって戦うところじゃないかも。というより、戦争なんて無粋なことをしてないで、お姉さんと遊ぼ♪ って感じですね(笑 死んじゃうのはわかっていたけれど、それでも悲しい、、、 個人的好みからいえば、オディセウスもかなり好き。でも、出番は少な目。 ヘクトル兄さんもかなりの高得点。ちょっとアラゴルンっぽい? この映画は男性群の得点はかなり高いかも、、、とてもよい目の保養になりました♪
ポスターはブラピとオーランドのツーショットになっているのですが、ストーリーから言って、アキレス&ヘクトルじゃないのかなぁ。 そのオーランド、演じるパリスがあんなんだから仕方がないといえば仕方がないんですが、ああいう情けない役が板についてきたというのも、いかがなものかと……。
お楽しみ、露出度大の戦闘シーンは少々迫力不足。 とはいえ、リアルという意味では、本当はあんな感じだったんだろうなと思います。最近の映画はなにかと派手さ重視ですから。 ロード・オブ・ザ・リングに比べて剣が小振りですから、迫力に欠けちゃったように感じたのかも。そのぶん、小回りよく戦っていたようですが。アキレスなんて、かなりおぴょんぴょん飛んでいましたねぇ、、、ああいう戦い方をするのはざっと見た感じでは彼だけだったので、彼独特のフォームなのでしょうか。 で、肝心なストーリーはと言いますと。 つまり、なにごとも神頼みはあかん! ということですね(笑
最後も綺麗にまとまって終わっていたのではないかと思います。 ハッピーエンドとまではいかなくても(これでハッピーエンドだとかえって嘘臭い)、憎たらしい敵役もめでたく死んで、それとなく希望も持てる終わり方。この手の映画としては理想的と言ってもいいぐらいじゃないでしょうか。
トロイの王様も平時だったら名君だったのでしょうにね。
ブラピの演じ方のせいか、脚本のせいか、アキレスの存在感が弱いような。 なにを考えているのかよくわからないし。 それに、どう見ても「強い!」というイメージではないんですよね、、、
有名なトロイの木馬……城内に入れる前に多少の検分ぐらいしろよ? って思うのですが。いや、特に調べなくても、一人や二人じゃあるまいし、中にあんなにたくさん人が入っていたらわからないか?? と思うんですが。でも、それではお話にならないんですよね(笑 それにしても、約半日、ギリシャの兵士たちは中にいたんですよね。トイレとか、どうしていたんだろう???
なんだかんだ言いつつ、長さを感じさせない約3時間でした。
2004年06月07日(月) |
「クリムゾン・リバー」 |
期待度 ★★★★☆ 満足度 ★★★★☆
ビデオを借りてこようかなと思った矢先にTV放送されるというとてもラッキーな鑑賞でした。 ジャン・レノ、素敵です。 こんなおじさま、大好き。 ストーリーの方は、「所詮はフランス映画だし、、」(←フランス映画嫌いなの)と思っていたけれど、面白かったです。 画も綺麗。 猟奇殺人の意味はあったんだろうか?? とかいろいろ思うことはありますが(わたしが理解できなかっただけ?)、レクター博士ほどではないにしても、詩的だったので許します。 警官同士のやり取りなんで、とてもフランスコメディっぽい。フランス映画は嫌いだけど、フランスのコメディはけっこう好き。 ハリウッドに洗脳されたわたしの感覚にはちょっとピントボケなのですが、その微妙なずれ具合の違和感が心地いいのです(笑
ジャン・レノの共演者ヴァンサン・カッセル。 どっかで見たことがあるような気がするんだけど、有名な人なのかな? 夫に聞いたら 「有名だよ」 じゃあ、誰? 「わからん」 ……(--; 「フランスのことは俺に聞くな」←夫もフランス映画嫌い。そのわりには真剣に見ていたけど(笑
クリムゾン・リバー2も見てみたいな。
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