くじら浜
 夢使い







戦場の唄・4   2004年02月05日(木)

どれほど歩いたのだろう

冷たい風が僕の顔を強く打ち
所々禿げかけた稜線の
土の匂いで意識が戻った

朦朧としながらも本能だけで前に進む
僕は今ただの動物

肉は削がれ
血は涸れ

それでも尾根の風はひとしきり僕を叩き
ヒトに戻してくれる

目の前に立ちはだかる山は
こうごうしくも気高く聳え
いくつもの鋭利な岳は容赦なく刺さってくる

遮るものは何もなく

もしも此処が戦場だというのなら
僕はおしみなく闘おう

                              戦場の唄1〜3




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