夢見る汗牛充棟
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2006年04月29日(土) ベランダの備忘録 ローズマリー×1 植替 他

ローズマリーの植替えというか、鉢増しを実施。
8号のプラ鉢から10号より大きそうなプラ鉢へと植替え。
土は、赤玉+ぼら土+腐葉土+園芸用の土で水増しして使用。

鉢から出すのに一苦労でした。
ローズマリーは植替えに適さないので鉢増しにすべしと聞いていたので、
そのつもりだったのだけど、いざ出してみると下のほうで鉢の形に
根っこが固まっていたのを、ごろ土と一緒に少し取りました。
大丈夫かなー。どきどきしながら日陰で様子を見ることにします。

もう一鉢は、鉢増ししても、置き場所がないからどうしよう(悩)

ローズゼラニウムが開花を始めました。ほろほろと4個ほど咲いていた。
ワイルドいちご、タイム、ローズマリー、ラベンダー二種、そんで
ゼラニウムとけっこう花盛りかもー。きれい。きれい。

植え替えてないラベンダーは、近頃毎日水をやらないとくってりする。
これから水遣りが大変です。

植え替えたグロッソラベンダーは、元気。
新居を喜び、快適に感じてくれている模様です。よかったな。

本日のショッキングな出来事。
虎の尾(サンセベリア)ちゃんの大株が、根元から
ぽっきりと逝ってしまった。哀号。
でも、このまま土にさせば大丈夫な筈なのでどんまい。
気温の方は大丈夫なはずですが、水遣りをしばらく控えた方がいい?



2006年04月27日(木) 映画 名探偵コナン 探偵たちの鎮魂歌

会社帰りに見てきました。
サンデーについていた割引券を使用して3百円引き。

もちろん目当ては、怪盗KIDですとも。
前回見たのは、銀翼の魔術師ですとも。

お客さんは少なかったのですが、映画の視聴に耐えないお子様が
いらっしゃったので、環境は悪かったです。
でもコナンを見るといつも奇声を発して駆けずり回るお子様が
もれなくついてくるので、オプションなんだろうと思うしか……(泣)

ネタバレしない程度に感想を。
KID好きな人と、服部好きな人には楽しい映画じゃないかな。
でばってました。

たくさんのキャラを出そうとしているのが、なかなか苦しい感じ。
でも、まー楽しめたと思います。

そして、KIDの衣装はやっぱり夜天、月の光の下仕様であるのだなぁ……
と感じ入りました。昼間は、なんか間抜けね。


2006年04月26日(水) ※私的メモ 十七条憲法 6〜11   聖徳太子

六に曰く、悪を懲らしめ善に勤めよ。
古の良き典(のり)なり。
是れを以って人の善を匿(かく)すことなく
悪を見ては必ず匡(ただ)せ。
其の謟(うたが)い詐(あざむ)く者、則ち
国家を覆すの利器(鋭い武器)と為り、
人民を絶つ鋒刃(ほうじん)と為る。
亦(また)佞(ネイ:おもねる)媚(へつらう)者は
上に対しては好みて下の過ちを説き、
下には則ち上の失(あやまち)を誹謗す。
其の此の如し人、皆君に於いて忠無く、民に於いて仁なし。
是れ、大乱の本なり。

悪を懲らしめ善に勤めるべきである。
(勧善懲悪は)古き良き典である。
悪を見たら、必ず正さねばならない。
謟(うたが)い詐(あざむ)く者は、国家を覆し人民を絶つ刃となる。
また、こびへつらう者は上に向かって下の過ちを耳打ちし、
下には上の過ちを悪しざまに言う。
このような人は、君に対して忠がなく、民に対して仁がない。
(このような人は)大乱の原因となる。


読み順は、「一→二→上→下」



七に曰く、人各(おのおの)に任掌(にんしょう)有り。
宜(よろ)しく濫(みだ)れざるべし。
其れ賢哲なるを官に任ずれば、頌(しょう)音則(すなわ)ち起こり、
姦(かん)なる者が官に在れば禍乱(からん)則ち繁し。
世に生きて知なるは少なし。(?)念を剋(よ)くし聖と作(な)る。
事は大小なく、人を得て必ず治まる。
時は急緩なく、賢に遇(あ)いて自ずと寛(おだや)かなる。
此(これ)に因りて国家は永久なり、社稷(しゃしょく)危う勿(か)らず。
故に古の聖王、官を為すに人を求むるを以ってし、人を為すに官を求めず。

人にはそれぞれ掌るべき役目がある。
その職分を守り乱れることのないようにせよ。
徳が高く物の道理をわきまえた人物(=賢哲)を官に任ずるならば
頌音(褒め称える声が)起こり、
姦者(よこしまな者)が官に在れば、禍多くおおいに乱れてしまう。
世に生まれながらの知者はなく、努力によって聖(徳のすぐれた人格者)となるのである。
事に大小はなく、人物を得れば必ず治まるものだし。
時代にも急緩はなく、賢者を得れば自然と穏やかになる。
これによって、国家は永久に栄え、社稷(土地の神・五穀の神:転じて国家を指す)も危うくなることがない。
故に、いにしえの聖王たちは、人の為に役職を設けるようなことをせず
人物を求めて官としたのである。


八に曰く、群卿百僚、早朝し晏(アン:遅く)退すべし。
王事(=政治・王から言い渡される仕事)盬(もろ)きこと靡(な)し。
終日盡(つ)くし難し。
是れを以って遅朝は急に逮(およば)ず。早退必ず事を盡(つ)くせず。

役人は早くに出仕し、遅くに帰るべきである。
政治に暇はなく、朝から晩まで励んでもやり遂げられるものではない。
だから、遅い出仕では急事に対応できないし、早く帰れば仕事は完遂できない。


どうでもいいけど、なんで八に曰くはこんなに短いんだろう。
そして、憲法というより、国家公務員法? とか思えてきます



九に曰く、信(まこと)は是れ義の本(もと)なり。
事毎(ごと)に信(まこと)有るべし。
其れ善悪成敗(成功と失敗・勝敗・裁きを行う・政治を行う)の
要(かなめ)は信(まこと)に在り。
群臣共に信無ければ、万事悉(ことごと)く敗す。

信の心は義の根本であり、何事も信(まこと)をもって行うべきである。
善と悪、成功と失敗を分ける要は信である。
群臣の皆に信が無ければ、すべての事はことごとく失敗する。



十に曰く、忿{フン:心に湧き起るもの}(いか)りを絶ち
瞋{シン:眼や面にあらわれるもの}(いか)りを棄てよ。
人が違えども怒らず。
人皆心有り。
心各(おのおの)執{シン:選び取って守るの意}(とらわ)れ有り。
彼、是とすれば則ち我非す。我、是とすれば則ち彼非す。
我、必ず聖に非(あら)ず。彼、必ず愚に非ず。
共に其れ凡夫(耳:助詞)なるのみ。
是非の理を誰か能(よ)く定むる可(べ)し。
相共に賢愚にて環に端のなきが如し。
是を以て彼人瞋(いか)れども還りて我が失を恐れ、
我独り得たりと雖も衆に従いて同じく挙(おこな)え。

忿や瞋(怒り)を棄てるべきである。
人が自分と同調しないからといって怒ってはいけない。
人には誰でも心があり、それぞれにとらわれているものも違う。
だから彼があることを是とした時同じ事を私が非とするし、
私が是としたことを、彼は非とする。
私は賢人でないし、彼も愚者ではない。
どちらも賢さと愚かさをあわせ持つごく平凡な人でしかない。
是非の理を一体誰が定められるだろうか。
賢さと愚かさは環のように分けられない。
だから誰かが怒りを表したら、怒らずにまず自分の落度を考えるのが良く、
自分が独りわかったと思っても、他に従って同じように行動するのが良い。

人皆有心。心各有執。忘れまいと思っても忘れがち。

人皆有萌。萌各有執。
だから、眼鏡っ子至上だったり、筋肉親父最高だったり、白髪美髯の
じいさまが一番だったり、上になったり下になったり……。
だから自分の好みに合わなくても怒らずに微笑んであげましょう(違う)



十一に曰く、功過を明察し賞罰を必ず当てよ。
日者(ひごろ)賞するに功在らず、罰するに罪在らず。
事を執(と)る群卿は、賞罰を明らかに宣(の)れ。

功績と過ちを明らかに曇りなく見分けて賞罰を必ず下すべきである。
このごろ功もなく賞し、罪もなく罰することがある。(?)
これらを執り行う官吏達は、賞罰を明らかに述べよ。


2006年04月25日(火) 遠野物語 柳田国男

新潮文庫 以前に購入

ネタの宝庫って感じで読んでいて楽しい。

個人的には、百十のゴンゲサマが可愛くて可愛くてたまらん。

木彫りの像で、獅子頭にちょびっと似ているゴンゲサマご一行が
ある日貧しい人の家にお泊りして、一段高い場所がないからかな?
五升枡を伏せてその上にゴンゲサマを座らせておやすみなさいした
後のこと。


人々は臥したりしに、夜中にがつがつと物を噛む音のするに
驚きて起きて見れば、軒端に火の燃え付きてありしを。枡の上
なるゴンゲサマ飛び上がり飛び上がりして火を喰ひ消してありし也


火事に気づいたゴンゲサマは五升枡の上に乗っていても背が届かない
もんで、その上で懸命にひたすら軒を目指してぴょんぴょん飛び跳ねて
いらっしゃいます。そんなちびっちゃいゴンゲサマを脳裏に思い描くだに、
殺人的にキュートで萌え萌えです。手なんか短すぎて届かないから、口で
いきますよ、口で。なんて熱いハートの持ち主なんだ。しかも健気。
自分が燃えることも恐れずに火事に立ち向かう木彫りのゴンゲサマ。
ええと、火伏せの神様なんだそうで。
燃えたら消されてしまいますが、萌える分にはお目こぼしください。


怖い話や、やるせなーい話も多いので、よりいっそうゴンゲサマで
和んだ次第です。




2006年04月24日(月) 策謀のイェンディ 暗殺者ヴラド・タルトシュ スティーヴン・ブルースト

金子司 訳 ハヤカワ文庫 購入

読了。

怒涛の一気読みしました。少しは世界が飲みこめたのかな。
相変わらず世界にはわからないこと多いので、ルールブックは欲しいが。
一巻のように戸惑いはなく、けっこう楽しめました。でも蘇生はちと苦手。
あと瞬間移動と精神通話もちょっと苦手。場所や距離感がさっぱりで。
精神通話。襲撃されてても、便所にいても、恋人といちゃこいてても、
お昼寝中でも、お食事中でも、時所構わず脳内に響くボスの声。
……いやだなぁ。しかも「いやだなぁ……」と思ったらそいつもボスに
伝わっちゃうんじゃないだろうか。……恐るべし。
ついでにこの世界では、馬に乗ったりするのかな? しないだろうな。

二巻目にして過去だよ。という戸惑いはありましたが、一巻の後書きに
ちゃんと書いてあったしなぁ。
とどのつまりはシマ争い。やくざものの抗争編って感じ?
ちょっと違うか。うーん。もうご馳走さまーになりかねない血なまぐさい
話なんですが、語り口や軽妙な会話に気持ちが救われてるなぁ。
ちょっとだけ、ウラド君は、ファルコに似ていると思った。
でもファルコのほうが一匹狼で素直じゃない。
ウラド君は組織のボスでなんだかんだいって協力者とパトロンが一杯いるの
で一人称おれのハードボイルドもので「おれ」が階級社会のなかで上を目指
す(?)……って所しか似ていないかー。
性格もファルコの方がずっと飄々としているような気がする。
でも嫁を見つけたし、そのうち女の子ができればそこも一緒(笑)

過去ってことは、主人公ウラドさん若いってわけで、そのせいか
ちょぴっと可愛かったです。うむ。一巻ではそう思わなかったんですが。
そういや表紙のヒゲなし男は誰? ウラドさんには頬ひげがあるんでせう?
ロイオシュも元気に可愛くて、楽しいやりとり炸裂って感じでした。
あああ、肩のりドラゴン好き好き。ジャレグだが。

お気に入りなドラゴン家の方々も相変わらず楽しく。
よくもそこまで、という肩入れの理由は前の巻参照ってことなの?
だからこっちが後なのか?
よくわからん人たちだけど、彼らは見てて楽しいので無問題。
八万三千五百二十一回があまりにお約束で、気晴らしに良かったです。
夢見るような微笑とあいまって素敵すぎでした、セスラさん。

このシリーズの前史にあたるらしい<カヴレン>シリーズもぜひ
読みたいなぁと祈りつつ。
次の巻は七月発売らしい。刊行ペースが比較的速いのはありがたし。



どこかのアイスウィンドサーガにも是非とも見習ってもらいたい。
このままぽしゃって、頓挫して、ドロウの遺産はもちろん読めず。
どころかアイスウィンドまで、完結しないまま書店の棚から消滅……
なんてことありませんように(祈)

ぶっちゃけ、アイスウィンドサーガは、文庫版の翻訳の方が好きですが
ドロウの遺産を読ませてくれという祈りを込めて、あの薄くて高くて
ダークエルフ物語とのバランスを欠片も考えてくれていない装丁の本を
買うのに。ハードカバー三冊で出してくれればよかったのになぁ。
かなしや。


2006年04月23日(日) 勇猛なるジャレグ 暗殺者ヴラド・タルトシュ スティーヴン・ブルースト

金子司 訳 ハヤカワ文庫

暗殺者に心惹かれて購入。読了。

一人称もの、異世界ファンタジー。

世界観が隠されているので、最初はとっつきかなり悪かった。
それでも軽妙な会話に助けられました。
個人的には読むのが楽しくなってきたのは七章入ってくらいからでした。
後半はぐいぐいと引っ張っていってもらえて読み終わってみればけっこう
楽しめたな、という感じ。続巻も気になるし読みたい。

世界独特の言葉がわからないとか、循環位や文章中に頻繁に出てくる動物名
(幻獣名?)がほとんどわからないとか、統治機構や種族や魔法体系やアイ
テム名がよくわからないとか――最初は「ルールブック、プリーズ!」と強く思った。
というか、読み終わった今でも欲しいと思う。
呪術師・妖術師・死霊使いがいて、遺失魔法みたいなものがあって、
現在はドラゲイラ族と東方人がいて、東方人はいわゆる人間でー、
転生があって、魂があって、蘇生術があり、かと思えばソウルブレイカー
みたいな武器があってー。……ふはー。

どういう世界なのかを教えてくれることに関しては、かなり不親切なので
(故意に伏せて小出しにしてるんでしょうが)
本を投げ捨てるとしたら、やっぱ最初の方かなーと思えます。
ある程度雰囲気つかめるまでが、ちょっと厳しかったです。
蘇生魔法がある世界は、ゲームっぽく思えるので苦手と言えば苦手。

どうでもいいけどドラゲイラ族なんていわれると、卵生で、鱗あるんじゃ
ないかと思っちゃうんだねぇ。なんとなく。

とりあえず、ジャレグのロイオシュが可愛い。主人公は可愛くないけど。
成長しても「ママ」って呼び方続けてくれていたらもっと良かったなー。
あとは、ドラゴン家のマローランさん、同じくドラゴン家のアリーラさん
あたりも融通利かなくて誇り高くて可愛い性格でなんか好きだなー。
メラーさんもかなーり好みだ。

主人公は、飄々としているわけでもなく、めっきり悪人ってわけでもなく
いまひとつつかめませんでした。でもなんだかいろいろ秘密があって
潜在的な力なんぞもありそうで、いかにも主人公という感じのおじさん。
ひとくせもふたくせもありそうな感じが魅力と言えば魅力か。


世界のこと自体もまだそれほど語られていないし、謎が多いです。
面白そうだなと思います。

十七種類の生き物がどんなんだかはできるならば、なるだけ早い段階で明ら
かにして欲しいなぁ。カラスのような髪といわれてわかるのは、カラスを
知っている人だけなので。文中にそういう比喩が多い以上、どんな生き物だ
かさっぱりわからんのは、ちと困る次第です。

同シリーズは現在二冊目まで出ている模様。
二冊目は「策謀のイェンディ」。……イェンディって何?
とぐろをまく生き物だから、多分大蛇とか爬虫類系統なんだろうなー。


2006年04月22日(土) ベランダの備忘録 グロッソ植替

灰色でどうなることかと心配だったベランダもすっかり緑に復活。
なんでこんなにきれいなんだ、お前ら。
そんなこんなで一日眺めていても飽きない。どうしよう。

タイムきれいに花盛り。もう一鉢の方も咲き始めた。
けっこう長く楽しめるもんです。
ローズマリーの花はいまひとつ地味だけど、タイムの
ちっちゃいピンクの花は目を楽しませてくれまする。
いいやつです。

グレイフリンジラベンダーは元気に開花中。
スイートラベンダーの生き残りはもうちょっとで咲きそうだ。
何故か部屋の中でクマ蜂っぽいのがお亡くなりになっていた
ので、鉢植えの上に転がした。土の肥やしになるであろう。

駄目っぽいのでがしゅがしゅ根元から刈り込んだブルーリバーさんは
このままでは殺される! と危機感を覚えたのか 生きてますよ〜と
ばかりにちまい新芽を青々と伸ばし始めました。 やるな、おぬし。
とりあえず放置して気長に様子見ます。
どっちにしても今年は花無理。ドライフラワーに一番良いのに、残念。

先週こさえた土で、グロッソラベンダー×二鉢植替え。
6号から9号の素焼き鉢へレベルアップ。さあ、でかくなれ。

鉢から外すの苦労した。ついでに羽蟻と蟻がわらわら出てきて
うひぃぃぃぃぃ……という気持ちになった。巣食っていたんだなぁ。

根っこびしばしを大雑把にほぐして、解す過程で千切れちゃうのは、
春だからまー気にすんな! という荒っぽい植替えをいたしやした。
とりあえず日陰で養生しつつ。環境は良くなったと思うのであとは
がんばって生きて欲しいもの。


ほかのラベンダーは、花が終わって切り戻したら植替えでいいか。

できればローズマリーも10号くらいに鉢増ししたいなと思う。
でっかくしたい願望が。本当は地植えしたいんだけど、地面が
ないのだからしかたがない。でっかくしたいんだよう。

ラベンダーアングスティフォリアを買おうか買わないか悩み中。

ポリポットにとったシソはすくすくしてる。
ほかのシソの芽も間引かれつつ元気。さあ、でかくなれ。


2006年04月21日(金) ※私的メモ 十七条憲法 1〜5  聖徳太子

一に曰く、和を以って貴しと為す。
(忤)さからうこと無きを宗(むね)と為す。
人皆党あり。亦た達者少なし。
是を以って或いは君父に(順)したがわず。
乍(また)隣里に違う。
然れども上は和し、下は睦む。
於いて事を論ずれば諧(かなう)。
即ち事理自ずから通ず。
何事か成らざらん。

和するのは貴いことである。逆らうことのないようにせよ。
人は徒党を組むものだ。また優れた人は少ない。
それゆえに君や父に従わず、また隣里と違う(?)ことがある。
けれども上は和し、下は睦みながら事を論ずるならばうまく調和し、
物事の筋道は自ずと通じるので、うまくいかないわけがあろうか。




二に曰く、三宝を篤く敬え。三宝とは、仏、法、僧なり。
則ち、四生の終に帰るところ。万の国の極めの宗(むね)。
何れの世、誰人が是の法を貴ばざることあらん。
人は尤も悪しきこと鮮(すくな)し。能(よ)く教えれば之に従う。
其の三宝に帰らずば、何を以って枉(まがる)を直(ただ)さん。

三宝を篤く敬うべきである。三宝とは仏、法、僧を指す。
(三宝とは)すなわち(四生:卵生・胎生・湿生・化生)
すべての命あるものが最終的に落ち着くところで、万の国の極めて中心となるものである。
いつの世、何人がこの法を貴ばないでいることがあろうか。
人は根っから悪いということは少なく、よく教え導けばそれに従うものだ。
(教えるに?)三宝によるのでなければ、何をもって曲がったことを正せる
だろうか。





三に曰く、詔(みことのり)を承りては必ず謹め。
君はすなわち之を天とし、臣はすなわち之を地とす。
天は覆い、地は載せる。
四時(しじ)順(ととの)い行き、万の気は通うを得る。
地が天を覆うを欲せば則ち壊れるに致るのみ。
是を以って君は言い臣は承る。上は行い下は効(なら)う。
故に詔を承りては必ず慎め。謹まざれば自ずと敗る。

詔は必ず謹んで承るべきである。
君(きみ)は天であり、臣は地である。天は覆い、地は載せるもの。
(そうあることによって?)(四時:春夏秋冬・朝昼夕夜)世の営みは
ととのい、万の気が通じることができる。
もし地が天を覆おうとするならば(世の中は)壊れるしかない。
これゆえに、君が言い臣は承る。上が行うことに下はならうがよい。
故に、詔は慎んで承るべきである。そうでなければ物事は駄目になる。

よっぽど、謹んで承ってもらえなかったんだなぁと思える。三に曰く。

四に曰く、群卿百僚、礼をもって本(もと)と為せ。
其れ民を治むるのもと、要は礼に在り。
上礼(うやまわ)ざれば下斉(ととのは)ず。
下礼無くば以って必ず罪有り。
これ君臣に礼あれば、位次乱れず。
百姓礼あれば、国家自ずと治まる。

群卿百僚(百官:多くの役人)は礼を大切にせよ。
民を治める根幹として肝要なのは礼であるから。
上に立つものに礼がなければ、下は調わない。
下に礼が無ければ、悪事や過ちが生じるものだ。
君臣の間に礼があれば、物事の順序が乱れることはなく
人民に礼があれば国家は自ずから安定する。


五に曰く、餮(むさぼ)るを絶(や)め、欲を棄て、明らかに訴訟を弁(おさめよ)
其れ百姓の訴訟、一日に千事。
一日で尚、況乎(いわんや)歳を累(かさね)てや。
(一文字意味不明・さんずいに頁)訟を治める者、利を得るを常と為し、
賄を見て讞(ゲン:申す)を聞く。
便(接続:すなわち)財有る者の訟は、石を水に投じる如し。
乏しき者の訴は水を石に投じるに似る。
是を以って貧しき民は則ち所由(よるところ)を知らず、
臣の道はまた焉(これに)於いて闕(か)ける。

利を貪ることなく、欲を棄て、明らかに訴訟を処理するべきである。
人民の訴えは一日に千も起こる。一日でもこうであるから、年を重ねれば言うまでもない。
訴訟を調べる者は、常に利益を得ようとする。賄賂を見て訴えを聞くのである。
だから、富む者の訴えは水に投げ入れられた石のようにのんでもらえるし
貧しいものの訴えは、石に投げられた水のように跳ね返される。
だから、貧しい民は、救いを求めるためのよりどころを知らない。
この状況は、臣としてあるべき道を過っていることになる。

で、いいだか? よくわからん



気が向いたので、単に気まぐれで読んでみています。漢文の授業なぞ
ほぼ忘れているので、かなーり嘘くさく読んでます。
なんとなく意味がつかめりゃいいやってことで。どんまい。
昔の人は、尊敬するです。よくぞ、こんなものを読み書きできるもの。
漢字ばっか。すごいなぁ。しみじみ思う次第。
日本書紀な時代から、五に曰くみたいな悩みがあるなら
政治をクリーンに、役人を清浄になんてそれこそ俟河清ってやつですね。


2006年04月19日(水) 文人暴食 嵐山光三郎

新潮文庫 面白そうだったので購入。

読了。

やっぱり興味深く、面白く、ついでにお腹が空く一冊でした。
好きなところから読んでいけるので厚さの割に気軽で手軽。

人間いろいろで面白いなぁ……につきるんだと思うけれど
こんななって研究されてエッセイにされて、研究対象のご本人は
にこにこしてんだか、にやにやしてんだか……と思っちゃう。



■■

すっかり風邪ひき。今度の風邪は、咳咳咳咳また咳。胸いてえ。
ついでに花粉症のせいで鼻水まで止まらぬ。どーにかならんものか。





2006年04月16日(日) 密偵ファルコ 11 聖なる灯を守れ リンゼイ・デイヴィス 付けたりベランダメモ

光文社文庫 シリーズ好きなので購入。

読了。

あいかわらずユーモアたっぷりで楽しめました。
じりじりと身分の階段を上っている感のファルコ。
奥さんに追いつけるかな? でも皮肉めいたところや
露悪というか皮肉っぽいところはちっとも変らない。

今回、とっても笑った台詞はファルコのお義父さん
カミルスさんの
「食堂ががらんとした感じにならないように、私を
寝椅子に転がしておくだけだ」
哀愁のお父さん、茶目っ気たっぷりで面白い。

ファルコの忠実な犬になりそうなアナクリテスとは
さっそくコンビ解消していて残念でした。
けっこういいコンビだと思うんだが。
一途で浮気ぜったいにしなさそうだ。アナクリテスは。
相棒でないとはいえ、出番多く、活躍していたのでよし。
そのうち、親戚になって相棒になってファルコの愚痴は
とめどなく続く……んではないかと期待。


でもって、今回の相棒は、アエリアヌス君でした。
この人はけっこう浮気するんじゃないかと思うな。

正式な相棒は一体誰になるのかは、待て! 次号 という奴
らしくて、もどかしい。私の希望はもちろんアナクリテス。

■■■■
■■■■

昨日の強風とここんところの変な天気で、スィートラベンダーと
グレイフリンジラベンダーの花茎かぽっきり逝った(哀号)
グレイフリンジは半分くらい咲いていたのでくってりしたのは
容赦なく切ってドライフラワーに。
まだちっとも咲いてないスィートラベンダーも切るはめになって
悲しいなー。一鉢は花がほぼ全滅しました。一鉢残っているけど。
グレイフリンジラベンダーは、お辞儀しちゃった花を切っても
まだけっこう花は残っているので、どきどきしつつ見守りたい。

下手におたおたするより、お天道様任せ、本人の生命力任せの方が
結局いいのかなぁ……と思った次第でした。なるようになるさ。

ラベンダー植替えしたいので、土作り。
余っていた市販の土+赤玉+ぼら(中)+腐葉+くん炭
に石灰 ちう 超いいかげんな仕様。そこらの余り物投入です。

シソの芽は、ぽこぽこ出ているので間引き。
大きくなったものは、ポリポットに移植。
だが、シソの芽で一番すくすく大きく育っているのは皮肉にも
ベランダにこぼれた種が、タイルとタイルの隙間から発芽したもの
だったりする。今、ベランダに生えてる草は、全部シソの芽だったり。

正直、どうしてど根性野菜がそんなに騒がれるのかわからん。
野良植物はすべからくど根性だと思うなぁ。


2006年04月15日(土) 映画 ナルニア

そんな訳で、自転車がよたるほどの強風な本日MOVIX清水で
ナルニアを見てきました。

個人的にはけっこう面白かったです。はい。
そもそも児童文学なのでファンタジーの金字塔な感じの指輪物語と
世界の広さや奥行きを比べるのはそもそも間違いだと思えるので。
原作は、お子様の頃に読んだはずですがタンスを空けたら別の国
って所しか覚えていなくて知らないのと同じです。
よっぽどナナメ読みしたんだな、このガキは……と思います。

きれいな世界、異種族も素直によくできているなと思いました。
子供達の心情変化はいまひとつわかり難かったです。
まぁ年少組に対して年上だから兄ちゃんだから我慢しなくっちゃな
長男が、苦労性でなかなか可愛かったです。
ちょっとへたれな感じもなお良し。

キャラクターとしては女王様が立派でした。美しい悪役。
迫力満点。ひじょうに格好良く、心からうっとりです。

忘れちゃいけない、セントールの近衛隊長、オレイアスさん。
直情で勇猛で、双刀振り回して、いい身体で、すんごく格好良かった。
しびれた。萌え燃えでした。
あの尖った耳をつまみたい。ついでに厚い胸板もさわりてえ。
素敵すぎです、兄さん。馬なのに。(馬じゃない!)

あの双刀の振り回し方で、あの浅黒い肌で、ちくしょう! あと
下半身が馬じゃなくて、髪の毛が銀髪で、目の色がラヴェンダー色
だったらドリッズドじゃねーかよ! と残念に思いました(違)

言われるまで気がつかなんだけど、一緒に見た友人が
「ナルニアのユニコーンは誰でも乗せるのか?」と首を傾げていた。
そういえば「清らかな娘でないと駄目」というのはローカルルールなのか?
それとも、あれは単に角の生えた白馬?
そしてもう一つの謎は、タムナスさんの赤いマフラーは装飾品なのか、
それとも防寒具なのか。なんとなく不思議。

パンフを見たら狐の声の人が、声だけの出演が惜しいほど美しかった。


2006年04月13日(木) 映画:SPIRIT

久々にカンフー映画というか武侠片というか。
とにかく、わーいと小躍りして喜び。もううはうはです。

明日にはMOVIX清水は上映終了。なんか風邪っぽいなと
思いつつも、これは見なくちゃ駄目だろうと映画館直行。

最初はえー? 中村獅童? えー? と思ってしまって
ごめんなさい。面白かったです。びば! 辮髪 !!!
李連杰の辮髪姿はとっても素敵です。

格闘シーンも格好良くて好きでした。魅せてくれました。
ただ爪先が足先が好きなので、演舞の時とか足首から下も
見せて見せて見せて!! という気分でもどかしかった。
にしても、いつまでも笑顔が可愛いのと、少年のように
見えるときがあるのは、どうにかなりませんか?
素敵すぎてくらくらします。

話としても、お約束と言えばそれまでですが、すんなり
入ってきて、見た後の気分も悪くなかったです。
というかちょっとうるっと来た。
スクリーンで辮髪が……という感慨かもしれん。

ただ、一つ苦情を申すなら、あのEDの歌は何事なのかと思った。
あれ一体誰が決めたのか? 決めた人は、作品を見ていたのか?
見た上でこの曲しかない! と思ったのか?
テロップを見たいがために立ち去りませんでしたが、あまりに
合わない薄っぺらい歌が流れてきて、気分台無しで、本気で
耳栓かミュートボタンが欲しかった。
曲はちっとも、かっこよくなかったです。


 


2006年04月09日(日) デルフィニア戦記外伝 大鷲の誓い 茅田砂胡

中央公論新社 

今日本屋でお見かけして購入。
もちろん本編読んでいるから。 読了。

バルロとナシアス青春一代記。

銀英伝から小難しい理屈やちゃんとした世界観を取っ払って
キャラと会話だけ残したのがデルフィニアだと個人的には思ってます。
味のある会話は健在で、なんちゅうか懐かしかったです。
新書はがさばるんですけど、ちゃんととってありますよ。全巻。
だから引っ張り出してきて思わずぱらぱらと見返しました。
ナシアスとバルロのところだけ。イヴン好きだなー。ポーラも好き。
つくづくキャラ萌えな小説です。

でもやっぱりキャラが立ちつつ、骨太な方が長期間の萌えに
耐えうると思います。その点で、銀英伝の勝ち。(個人的には)

好みとして精悍な男前と、たおやかな芯の強い美形がいるともう
問答無用で、たおやかな美人を愛でる私であります。びし!
サージルは美形ですが、性格がたおやかでないので萌えません。
いや、関係ないけど。

楽しませていただきました。
でも、バルロとナシアス軸の物語の閉じ方としてはちょっと
不満がのこります。
……到底一冊に治まらないのを力技で一冊にしました!
っていう感じがしました。
さもなきゃ、九の終盤と十が要らないんじゃないか、とか。

積読があるのに、衝動買いしてしかも読み終わっているわけなので
結局は、好きなんですねー。





静岡の戸田の本店は、本がいっぱいで目に毒です。
なんであんなにそそるタイトルの本ばかり、あるんでしょうか。
大きい建物で、東京の大型書店には及ぶまいが近場では専門書が
かなーり揃っていてとても素敵。
眺めていると時間のたつのを忘れてしまいます。
値段が、所持金よりも高いので、衝動買いの心配もないしなー(遠い目)
欲しいよう……欲しいよう。
こういう時に、なんて物欲まみれの人間よ自分、と痛感するが、
やっぱりあれもこれも欲しいんだ。だが、とりあえずは類語辞典。


2006年04月08日(土) ベランダの備忘録・がんちゃん・虎の尾

今日は、非常に強風なり。午前中は、雨がぱらつき雷まで。
おかげで、近所の堤から桜の花びらが飛んできては部屋に入ってくる。
風流だが、おおむね変な天気。

ベランダの主様である、クサガメのがんちゃんは、どうやら本格覚醒。
ようやくお食事を視認。一安心。新品の餌を買ってこなくちゃだ。

水断ちしていたサンセベリア六鉢のうち三鉢に水遣り。
カメが餌食うくらいだから大丈夫だろうと思うが、様子見て残り三鉢も水解禁。

去年のシソから取った種、現在ちまちまと双葉。
また間引きつつ食しつつ、四本くらい育ててシソを食べまくる所存。

ローズマリーは、一鉢が開花中。青い花。
もう一鉢は、つぼみもありません。でもこっちがピンクと判明。

グレイフリンジラベンダーがしこたま花芽をつけつつ、咲きかけ。
ちょっと切って、ドライフラワーにしました。
スイートラベンダーも、花芽が伸びています。

ブルーリバーというやつだけ、なんだか駄目駄目な予感がひしひし。
暖かくなってきたのに、変化なし。逝ってしまっているのかも……。

ローズゼラニウムは、駄目かと思ったけどどうにか青々してきた。
つぼみもついているので大丈夫そう。良かったです。

植え替えたタイム、さし芽からの子は花が咲きそう。

ワイルド苺は、二つにぶった切られながらちんまりと元気。
一個花が咲いていた。

プランターに植え替えたブラックペパーミントは、天下を取った
ような顔で勢いづいている。……早まったか、わたしは。
スペアミントも元気元気。
ミント類は、何があっても大丈夫っぽいので安心だ。

とりあえず各鉢に油粕の肥料を二〜三個づつ転がした。
去年の夏にベランダで死亡していた油蝉を肥料として転がしておいた
ローズゼラニウムが、もう一鉢とくらべてたいそう威勢が良いので、
今年の夏には、セミの屍骸を集めまくろうかなと目論んでます。
おれは、良いものだ。


「あれは良いものだ」つながり
ファーストガンダムがようやくDVD−BOX化、万歳!万歳!!
マさんは、塩沢さんのままで、音は替えずに出してくれるんなら
買うけど、どうなんだろう。そこんところが、とても肝心です。






恵 |MAIL