くじ運2. - 2008年12月31日(水) その後、いくつかの忘年会で、1番は当たらなかったが、何かしら当てて帰ってきてしまう。 家の中に、当たったものがたくさん存在する。 部屋のそこここにある。 神も、仏も、幽霊も、あまり信じるような人間ではないのに、何回もつづくと、これはおかしいと思うようになってきた。 友達の忘年会。 これは10人程度の集まりだったが、3年連続してビンゴゲームで1番が来た。 3年連続して1番が来る確立は1000分の一だ。 1000年の間、その忘年会に行き続ければ一回来ると言う確立である。 人生1000分の一の確率のものが何回もくるはずは無い。 おかしいおかしい。 幽霊を見てしまったとか、そういった不確かな、あやふやな出来事ではない。 確かにある、確かにあった確かな出来事。 何かある、何があるんだろう? くじ運。 - 2008年12月30日(火) あれはいつから始まったのだろう。 昔から僕はくじ運の悪い人間だった。 それが変化した。 初めは何かに当たってもくじ運が急によくなったなどと思うはずも無い。 それはある出版社の忘年会。 1000人くらいいたろうか。 ビンゴゲームで1番に当たりが来た。 確立はおおよそ1000分の一だ。 岩を砕く - 2008年12月22日(月) なんか、そろそろ、いいものが書けるような気がしてきたぞー 本当に書けるんだろうか? たぶん書けると思う。 おまけに、何年ぶりかに買った、年末ジャンボ宝くじも当たるような気がする。 調子がいいときは、くじ運もいいんだよね。 面白い漫画を描こうと思って、面白いものが描けるわけではない。 最低の漫画を描こうと思って描いたものが、賞をとるというのは少ない例ではないだろう。 計算しつくして描かれたものは、陳腐でオリジナリティーの無いものが多い。 漫画家の野性的な本能だけで描かれたものが、読んでみると計算されつくしたすばらしい作品に見えることはよくある。 これから漫画を描こうとする人は、漫画を評価する目だけが鍛えられていて、さあこれから描こうと思っても、一歩も前に進めなかったりする。 初めて描いた漫画が賞をとり、いきなりプロになって大ヒットを出す人も10年に一人くらい出てくるけど、まず、そうはなれないと思っておいたほうがいい。 漫画家になるって、岩を少しずつ砕いていってトンネルを掘るような作業の繰り返しなんだから。 漫画のいろんなことを勉強しつくしていくのも、大事なことかもしれないけれど、 20億円。 - 2008年12月20日(土) そういえば、 ウチのアシスタントが、漫画を一度に何本も編集部に持っていくと言っていた。 それに対して、 一本でいいから、すごいものを持っていった方が編集者は喜んでくれるよとアドバイスした。 昔、ジョージ秋山先生が、 2千枚の漫画原稿を、 重いので二日間に分けて編集部に持っていって編集者に見せたら、 デビューが決まったと言う話を聞いたことがある。 でもそれもおそらく、1本の傑作がその中にあったからだろうと推測した。 最近活躍されている漫画家さんの中で、こんなケースがある。 高校を卒業して、 漫画原稿を描き、 ある賞に応募した。 それは賞をとった。 そして、賞を取った一本の漫画が 連載する漫画の1話目になり、 13巻まで出版され、 おまけに大ヒットし、 印税だけで20億円になった。 18歳か19歳の青年が、漫画の連載を任され、ヒットし、21歳か22歳になった頃、億万長者になってしまった。 親から見れば、高校を卒業してから、大学に行くでもなく、働きもしないで、部屋に引きこもって、この息子はいったい何をやっているんだろう? ウチの息子は、大丈夫なんだろうか。 もう人生終わってるのかもしれない。 本物のひきこもりが、ウチにできてしまった。 と、初めは思ったことだろう。 ところが、 そのヒッキー息子の部屋から、 20億円が転がり出てきた。 たった一本の漫画を描くだけで、その漫画がすばらしい出来だったので信用され、連載にまで発展し、こんな結果が生まれる。 やっぱり、たくさん描いても、その漫画がクズだったら、編集者は見向きもしてくれない。 帰国 - 2008年12月19日(金) 妻がドイツから帰国した。 昔『コッポラ自らを語る』で言っていた 「結婚して子供ができたら自分は映画界で生きていけると思った」 子供ができて、書いたシナリオが採用され映画になり、その作品はアカデミー作品賞をとり。 シナリオはアカデミー脚本賞をとった。 「パットン」と言う作品だった。 すごく強烈なキャラクター表現の作品で、良かった。 僕も妻が帰ってくるまで、何かボーっとしてしまって、うまく行ってなかったけど、妻が帰ってくるといきなり、地に足が着いたようになった。 妻がいないと生活事態が味気ないものになって、何をしているかわからなくなってしまっていたけど、一気に意識が戻ったようになった。 やっぱり一人は良くない。 漫画家のアシスタントの人たちに良く見かけるけれど、 アシスタントはなかなか彼女とか妻ができない。 生活が不安定だったり、才能を感じてついてきてくれると言うようなことがなかなか無かったり、と言うようなことだとは思うけれど、 そのまま年をとって結局漫画家になれないで終わってしまう人たちが多い。 彼女も奥さんもいない人でも漫画家になれる人はいるとは思うけれど、 昔一緒にアシスタントをやっていた人たちの中で、漫画家になった人は僕以外に3人いたけれど、3人とも彼女もしくは奥さんがいた。 僕は昔から、だいたいいつでも彼女がいたりとか、女友達がウチに入り浸っていたりしていて、漫画が書ける状況にあったんだと思うことがよくある。 やっぱり一人じゃだめだよ。 一人じゃ踏ん張ることができないんだよ。 とか言いながら、机に向かう日々が続く。 - 漫画界ももう年末。 - 2008年12月17日(水) 今日、某王手出版社の忘年会に行ってきた。 漫画界の大御所が帝国ホテルの大広間のあちらこちらに・・・ ゴル・・・の作者とトイレですれ違った。 目の前に20世紀・・・の作者がたくさんの人々に写真撮らせてくださいと言われ、カメラを向けられていた。 不・・・A氏の挨拶はとびっきり面白かった。 忘年会に行く前に、某中堅出版社に漫画の持込をした。 もうその編集者とは10年前からの付き合いだけれど、仕事に関しては厳しい。 当たり前だ、一本一本の漫画の連載に会社の未来がかかっているんだから。 こんなに忙しい年末進行の中、風邪を引きながらも無理して時間を作ってくれてみてくれた担当さんに感謝です! OKにはならなかったけど、まだ希望があるようで、かなり期待はしてくれているようだ。 繰り返すけれど。 OKにはならなかったけど、僕の未来もまだ少し光が残っているみたいだ。 結果はまだでないけど、無理してみてくれている担当さんの姿を見ていると、少しは未来が残っているような気分になって、今日はちょっとだけすっきりした。 明日からもまたこりずにがんばろう。 - 漫画の仕事。 - 2008年12月15日(月) 漫画の持込は、心が弱っていてはできない。 気持ちが弱り始めると、物語を作っていても、とたんに骨組みが波打ったような腰の無い物語ができてしまう。 深く潜りすぎはよくない。 水面に浮かび上がれ。 泣きながらでも、心の奥はしっかりとしていろよ。 そういえば昔、イラストの持込を何10件とやってイラストレーターになった頃は、知り合いと二人で持ち込みをしていた。 一人で持込をして、編集者に「ぜんぜんだめですね」とか言われると、もうなかなか水面に浮かび上がって来れなくなってしまうけれど、 二人だと、何やかや言いながら、こりずに元気なまままた次の編集部に、さっき痛いことを言われたのも忘れて、押し売りのように攻めて行ってたな。 あのときの感覚、忘れちゃいけない。 - 落ち込んだ。 - 2008年12月14日(日) 落ち込んだ。 漫画の仕事がなかなか取れない。 もともとデビューしたのもかなり遅かった。 あれからもう10年が経ってしまった。 連載はして、単行本も22冊出したけれど、まだヒットに恵まれず。 次、誰か引き取ってくれる編集者のかたいないでしょうか? もうすぐ、帝国ホテルで出版社の忘年会がある。 そこで誰か見つからないかな。 その前に、ネームをもっと書いてないとね。 ああ・・・今日も泣けてきた。 - むずかしいよ。 - 2008年12月13日(土) やっぱり外貨を買うってむずかしいよ。 後から過去の事を見てみると、なるほど経済はこういう状況だから、為替はこう動くよなと、一目瞭然なんだけど。 今現在の状況は・・・・と、今後世界経済はどう動くかと言うことになると、どんな専門家でも確実なことはいえない。 やっぱり外貨を買うってむずかしい! なんだか泣けてきた・・・ - 奇跡のリンゴ - 2008年12月11日(木) 木村さんのリンゴっていったらみんなしっているだろうか? 日本で初めて、無農薬、無肥料でリンゴの栽培に成功した人です。 その人の本が出ました。 本当に死ぬか生きるかの仕事で、成功する確立0パーセントと言われた栽培を10年ほどもかかって、成功させた、それも国からの援助などではなく個人の農園で・・・・ まあ一回読んでみて! こんなに生きる勇気を与えられる本は無いと思う。 どんなに不可能と思われるものでも、必ず答えはあるんだと思わせる一冊でした。 - 久しぶりの - 2008年12月10日(水) 久しぶりの日記だ。 漫画の連載が2本とも終わって、次の連載を取るために、毎日石にかじりつくように机に向かっている。 最近思うことは、親が年を取るごとに自分の精神エネルギーが下がっていると言うこと。 自分は何のために漫画を書いているのか、もう一度ここで考え直さなくてはいけないところまで来ている。 輝かしい未来が目の前に広がっているんだろう。 漫画を書いていくと言うことは、そういうことなんじゃないのか? 書けば書くほど、いい漫画が書けるようになって来る。 今、伸び盛りなんだろう!? 最盛期に向かって突き進んでいる感じが、今あるはずなんだ! 自分は上昇気流に乗っている。 こんなすごい漫画があったのか! と感動するような、必殺の漫画が、これから自分の手から生み出されようとしているんだ。 -
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