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2004年09月26日(日) 高円宮杯 東福岡高校戦

04年9月26日 (日) 11:00開始 西目サッカー場
 高円宮杯 第15回全日本ユース (U-18) サッカー選手権大会 1次ラウンド
 対 東福岡高校 ※45分ハーフ
 天候:曇

▼布陣
先発:                終了間際:

−−−−−−−−石垣−−−−−−−− −−−−− 鈴木真−篠田悠 −−−−−

−−−−− 鈴木真−山本真 −−−−− − 桑原卓−山本真 −枝村−−小泉−−

−−岡村−−枝村−−池田−−上埜−− −−−−−−−−村越−−−−−−−−

−−− 佐野克−高野美 −村越−−−− −−− 佐野克−高野美 −池田−−−−

−−−−−−−−風間−−−−−−−− −−−−−−−−風間−−−−−−−−

控え:前田、岩本、桑原卓、桑原彬、小泉、篠田悠、長沢
交代:後半14分:石垣→篠田悠 (そのままFWに)
   後半27分:上埜→小泉  (そのまま右SHに)
   後半32分:岡村→桑原卓 (そのまま左SHに)

東福岡高校:

−−−−−−−−葛城−−−−−−−−

−−伊藤−−野内−−棚橋− 木佐木 −

−−−−−−−−長友−−−−−−−−

−−米田−−近藤−− 藤 −−砂田−− 交代:前半30分:棚橋→里
                      後半32分:里 →篠原
−−−−−−−−坂本−−−−−−−−    後半43分:伊藤→藤嶋


▼試合展開

 静学戦退場のサスペンションから、美臣と小泉が復帰した清水。谷野と神田の2人が、ベンチから外れた。先発メンバーが発表された際には、どう最終ラインを組むのか疑問だったが、蓋を開けてみれば今年の公式戦初の3バックの採用だった。両WBが東福岡のウイングを見るため、5バックとなることも多く、一方でカバー役の美臣以外はDFが積極的に前に出て、クサビを潰していた。前線の戦術はトップと同様。ワントップの石垣 (チョ役) を基準点に真司 (アラウージョ役) が前目で絡み、真希 (久保山役) が前線と中盤の繋ぎ役を行う。3年生が先発の過半数 (6人) を越えたのは、今年の公式戦で始めてのでことである。
 対する東福岡は、全員が3年生。青森山田戦と全く同じメンバーを並べた。黄金世代だった小倉南FC出身選手が、中核を占める。坂本・木佐木・野内・伊藤と、早生まれが多いのも素敵だ (笑)。監督は代わっても、4−1−4−1の戦術は徹底されており、選手個々の理解度も高い。葛城・野内・砂田・近藤・坂本の5人は、昨年の対戦にも出場している。ちなみに清水の昨年出場した選手は、真司・枝村・真希・村越・美臣と、こちらも5人。主将の近藤は、187cmの長身ながら機動力も高い、Jスカウト注目の存在。正直、エスパルスに欲しい (笑)。

[前半]
 久々に共にプレーするボランチ枝村とトップ下の真司を軸に、序盤から清水が攻勢を掛ける。3分に真司のドリブルから枝村がミドルを放ち、オープニングシュートを記録すると、それをGK坂本が弾いて得た右CKは、真司のキックからファーに落ちたボールを佐野がスクリーン、真希の掬い上げるようなシュートは枠上に外れる。4分、枝村が真司に出したスルーパスは、惜しくもオフサイド。しかし、6分、東福岡FW葛城に入ったクサビを背後から潰しに行った右CB村越のプレーが、ファウルの判定。PA右角ギリギリという際どい位置で、FKを与えてしまう。ニアを壁で切ったGK風間の守りに対し、キッカー木佐木の蹴ったボールは壁を越えると激しくドライヴして落ちて、風間が動けないまま、ニアに決まってしまった。0−1。
 だが、先制を許したものの、飛び道具の一発は大勢を覆すには至らない。直後の7分にも、左WB岡村が左クロスの跳ね返りを自ら拾い、後ろにフォローに来たトップ下の真希へ。真希は浮き球のリフティングで鮮やかにマークを外し、中央にパスを送ると走り込んだ村越が汚名返上のミドル砲。だが、GK坂本がゴールライン外に弾き出す。16分には真希がドリブルからFW石垣にクサビ、小さく横に叩いて右WB上埜のミドルもGK坂本。21分、枝村がサイドに捌いたボールに、真希がPAの左横から突入してシュートは枠上。更に29分、自陣に下がった真希のロングフィードを石垣が落として、枝村がため息の出るような美しいサイドチェンジ。6年間、枝村のパスを受けてきた岡村が走り、上げた左クロスは187cmのCB近藤もクリアできず、ファーに起点となった枝村が飛び込む。桐蔭戦と同じような形は、しかし、これも僅かに枠上。決定機を活かすことができなかった。

 この清水の攻勢は、両WBの岡村と上埜が、東福岡の象徴と言える両ウイング、木佐木と伊藤に対して優位に立っていたからこそだった。サイドの使えない東福岡の攻撃力は半減。単調なクロスやロングボールは、スイーパーの美臣にカバーリングを任せた左右CB、佐野・村越の餌食となっていた。しかし、32分、直前に交代投入されたトップ下・里が、ロングボールに対して佐野に頭で競り勝つと (余談ながら、東福岡はヘディングで落とすコントロールと、それに連動した周囲のポジションが素晴らしい)、葛城が裏で拾って抜け出す。縦を切った美臣を前に中にスライドすると、左斜めに横パス。そこに上埜のマークを外して走り込んできた伊藤が、フリーでシュートを撃つも、ファーに外してしまった。
 このプレーを境に、序盤から快調に飛ばしてきた岡村が失速。俊足・木佐木に逆にサイドを押し込まれるようになった。すると、清水の方がロングボールに頼らざるを得なくなり、枝村が組み立てに関われなくなってしまう。枝村が参加しない清水の攻撃力は半減、試合の主導権は一転して東福岡へ。それでも引いて守っていることと、東福岡のコントロールタワー野内をボランチ池田が潰していることで、シュートチャンスは作らせなかった。

 41分、混戦の中でのルーズボールの奪い合いで村越のプレーが咎められ、失点場面とほぼ同じ位置からFKを許してしまう。蹴るのは先程と同じく木佐木。同じような軌跡を描いてボールは壁を越え、ドライヴして落ちる。GK風間は、反応できない。が、今度はニアポストが跳ね返す。と、転がるボールをファーポストが押し込み、ボールは必死に横っ飛びしたGK風間の手も届かず、ラインを割ってしまった。0−2。不運とは、こういうことを言うのだろう。
 前半の相手の枠内シュートは2本のみ。流れの中で優勢を築きながら、開始直後と前半終了直前にFKで失点。さすがに飛び道具の二発は清水を意気消沈させたが、何とか東福岡の攻撃を凌ぎきって、前半を終えた。

東福岡高校     清水エスパルス
4(2) シュート 7(3) ○枝村、×真希、○村越、○上埜、×真希、×真希、×枝村
9(2) 右クロス 0(0)
5(0) 左クロス 5(1) ×岡村、×岡村、×岡村、○岡村、×岡村
2(0) 右側CK 1(0) ×真司
0(0) 左側CK 2(0) ×真司、×真希
0(−)  犯OS  4(−) ・真司、・上埜、・石垣、・石垣
4(0) ファウル 4(2) ×村越、・石垣、・村越、×村越

[後半]
 再開後、僅かに1分。それまで、ほぼ完全に池田に抑え込まれていた東福岡・野内の鮮やかなサイドチェンジ。韋駄天右ウイング木佐木が抜け出して上げたクロスを、ファーに左ウイング伊藤が駆け込んでシュート。これぞ「ヒガシのサッカー」的な攻撃だが、GK風間が見事に攻撃を読んでシュートブロック、さらにリバウンドを葛城がPA外から狙ったが、風間がポジションを取り直してきっちりキャッチした。しかし、2分にもサイドチェンジから伊藤の左クロスに葛城に飛び込まれるなど、気持ちが切り替えられていない様相をさらけ出す。
 それでも、風間のビックセーヴに煽られたのか4分、今度は真希からのクサビを受けて枝村が、左横からPA内に侵入。真希の直線的なドリブルと違い、相手の体重の掛かる足と逆に切り返すフィーゴのようなドリブルで、クイックイッと抜き去ってシュートを放つ。それがDFに引っ掛かったのを、更に真司がシザース気味のボレー。だが、GK坂本が超反応で至近距離のシュートを弾き返し、ゴールを割らせない。逆に東福岡のカウンターとなるが、佐野が1対1を止め、事なきを得た。
 8分、今度は清水が東福岡の右CKを枝村が跳ね返し、カウンターを仕掛ける。1人前線に残っていた真司のドリブルから右へ展開、そこに枝村が走り込むがファーストトラップを失敗し、右に流れた後で上埜に戻すと、ちょこんと横に叩いてPA手前から真司が、慎重にコースを狙ってシュート。だが、枠の左へと外れた。11分には真希と絡んで岡村が左を、12分には真司と絡んで枝村が右サイドを崩したが、速いクロスは中央に合わなかった。

 14分、望月監督は石垣に代えて悠輔を投入。良い形を作りながら決められないという状況に、悠輔の決定力に期待したのだろうが、「まずワントップの石垣に当てる」という戦術から切り替えるのに手間取り、暫く攻撃が停滞することになる。21分、村越のドリブルを野内が後ろから押し倒し、25M程の距離からFKを得ると、真司が蹴ったボールが壁に跳ね返った (真希が戻した?) のを、枝村がダイレクトボレーで狙った程度。だが、この意表を突いたシュートもGK坂本が落ち着いて処理、鉄壁を築く。


 27分に上埜に代えて小泉を入れたあたりで、いよいよリスクを犯す。これまで東福岡の両ウイングをマークしていた左右WBを守備から解放、枝村も完全に攻撃に集中する。意図的かは分からないが、村越は中盤に上がって浮き球・グラウンダーに関係なく、相手のクサビにガツガツと体を張ってカット、代わって池田が最終ラインに下がってカバーする時間が長くなる。再び清水が試合を支配するようになるが、27分、葛城に小泉・池田が振り切られてシュートを撃たれるなど (枠外)、当然、東福岡のカウンターも炸裂、幾度となく数的不利・同数でスペースに抜け出された。それでも、佐野の速さ、美臣のカバー、池田の献身によってシュートを撃たせる前に潰し続け、唯一、41分に途中交代のFW篠原に独走された場面は、相手のシュートミス (GK正面) に救われた。

 一方の清水はまず34分、枝村がPA手前右寄りで真司のパスを受けると、またも「ネイくんの消えるフェイント」ばりの切り返しで、いともたやすくDFを抜き去って縦に突破。最終ラインの裏でシュートを放つが、この超至近距離でまたもGK坂本。弾いたボールを悠輔?が詰めるが、ゴール方向に飛ばない。いよいよ神懸かってきた坂本に対し、36分。相手カウンターを潰した佐野を起点に、村越のクサビを真希?が左に叩くと、枝村がサイドチェンジ。小泉の右クロスはDFに引っ掛かるが、運良く目の前に落ちてきたボールを、真司が強引にボレー。これもDFに当たるが、それも運良く悠輔の目の前へ。スペイン帰りのストライカーはシュートを一瞬我慢、体が開き気味になりながらも坂本のタイミングを外して、ゴールを狙った。だが、迷わず前に出た坂本は、このシュートすら体が流れることなく、弾き返してしまう。
 残り5分。決勝ラウンド進出にはこの試合、勝点3が必要な清水、3点を奪って逆転するのは絶望的としか言わざるを得ない。それでも、最後まで攻めた。41分に真希のパスから枝村が切り返してのシュート、43分は風間のキックを真希が後ろへ流して真司が右に開きながらドリブルシュート (枠外)、続けて左サイドのスローインから枝村が左足で巻いて逃げるようなシュート、44分に小泉のミドル、46分に美臣のミドル。だが、この日の坂本の牙城は崩せなかった。0−2。2連敗で、1次ラウンド敗退が決まった。

東福岡高校     清水エスパルス
7(3) シュート 11(8) ○真司、×真司、○枝村、×枝村、○枝村、○悠輔、○枝村、×真司、○枝村、○小泉
               ○美臣
7(1) 右クロス 3(0) ×枝村、×上埜、×小泉
3(1) 左クロス 5(0) ×岡村、×岡村、×岡村、×桑卓、×真希
2(1) 右側CK 1(1) ×真司
0(0) 左側CK 1(0) ×枝村
3(−)  犯OS  1(−) ・枝村
10(2) ファウル 6(2) ×美臣、・村越、×真司、・村越、×美臣、・真司


▼試合結果

清水エスパルスユース 0−2 東福岡高校
 得点:後半06分:東福岡・木佐木俊成 ※直接FK
    後半41分:東福岡・木佐木俊成 ※直接FK
 警告:後半01分:清水Y・高野 美臣 (反スポーツ的行為)
    後半03分:清水Y・村越 大三 (ラフプレー)
    後半27分:東福岡・近藤 徹志 (ラフプレー)


▼選手寸評

[私撰MVP]
●枝村 匠馬 (3年・ボランチ→トップ下)
 天才。生まれ持った素質だけなら、歴代でも一番かもしれない。キープ・ビルドアップ・フィニッシュの全てで軸となり、独特の切り返しからの突破で自ら仕掛けることもできる。「向上心の塊」をプロ入り後も発揮できれば、前途は明るい。

[私撰MIP]
●池田 康彦 (1年・ボランチ→右CB)
 野内潰しの大役を全う。守る人数の少なくなった終盤には、さすがに自由にさせる時間もあったが、代わりに次々に飛び出す複数のドリブラー相手に、的確に体を張る。最も運動量の求められるポジションを、1年生ながら務め上げた。

●佐野 克彦 (1年・左CB)
 CBにも関わらず、ヒガシの俊足ウイングにも対応できる俊足は圧巻。終盤、決定機になろうかという場面で幾度となく先行する相手に追い付き、つぶさに潰していった。ポジショニングにはまだ改善の余地はあるが、空中戦にも強い。


[個人的好印象選手 (相手方) ]
 坂本 光  (3年・GK): 枠内シュート11本全てを叩き落とした神。相変わらずキックの精度も高く、その種類も豊富。
 木佐木俊成 (3年・右ウイング): 直接FK2本はおまけ。ヒガシの伝統的高速ドリブラーは、流れの中でも目立っていた。


04年9月26日 (日) 13:15開始 西目サッカー場
 高円宮杯 第15回全日本ユース (U-18) サッカー選手権大会 1次ラウンド
 桐蔭学園高校 対 青森山田高校 ※45分ハーフ

桐蔭学園高校:             青森山田高校:
−−−−−−山口−−永瀬−−−−−−  −−−−−−レオ−−伊東−−−−−− ※レオ=レオナルド
−−−−井上−−−−−−土田−−−−  −−−−小寺−−−−−−小澤−−−−
−−−−−−木宮−−有田−−−−−−  −−−−−−櫛引−−丸山−−−−−−
−−滝澤−−小川−−吉田−− 森 −−  − 那須川 −橋本−−鈴木−−仲谷−−
−−−−−−−−渋谷−−−−−−−−  −−−−−−−−三浦−−−−−−−−
交代:後半09分:土田→小澤       交代:後半00分:伊東→板垣 (4-3-2-1、板垣を右SB、仲谷を右DH)
   後半24分:山口→鈴木謙         後半16分:丸山→馬見塚
   後半38分:井上→岡田          後半38分:レオナルド→フランク (小澤をFW)

前半09分、桐蔭、山口?のクイックリスタートから井上が飛び出してゴール、1−0
前半16分、桐蔭、山口の左CKを永瀬が頭で逸らしてゴール、2−0
後半03分、山田、レオナルドの突破で得たFK、小澤のキックに橋本の頭、2−1
後半10分、桐蔭、リバウンドボールの繰り返しから、上手く裏に抜けた永瀬がファーへ、3−1

桐蔭学園高校         青森山田高校
8(4)/4(3) シュート 3(1)/2(1)
2(0)/3(0) 右クロス 1(0)/2(0)
0(0)/1(0) 左クロス 0(0)/0(0)
1(0)/1(0) 右側CK 0(0)/2(0)
0(0)/1(1) 左側CK 0(0)/0(0)
1(−)/1(−)  犯OS  2(−)/1(−)
9(2)/8(1) ファウル 10(1)/11(3) ※内側が前半/外側が後半の数字

桐蔭学園高校 3−1 青森山田高校


[個人的好印象選手] 有田・木宮 (桐蔭)、小寺・仲谷 (青森山田)



2004年09月25日(土) 高円宮杯 桐蔭学園高校戦

04年9月25日 (土) 11:00開始 西目サッカー場
 高円宮杯 第15回全日本ユース (U-18) サッカー選手権大会 1次ラウンド
 対 桐蔭学園高校 ※45分ハーフ
 天候:曇

▼布陣
先発:                終了間際:

−−−−− 鈴木真 −石垣−−−−−− −−−−−−−−石垣−−−−−−−−

−−岡村−−−−−−−−− 山本真 − −−岡村− 山本真 −枝村− 篠田悠 −

−−−−−−池田−−上埜−−−−−− −−−−−−−−池田−−−−−−−−

− 桑原卓−佐野克− 村越− 桑原彬 − − 桑原卓−佐野克− 岩本− 桑原彬 −

−−−−−−−−風間−−−−−−−− −−−−−−−−風間−−−−−−−−

控え:前田、岩本、谷野、神田、枝村、篠田悠、長沢
交代:後半20分:村越 →岩本  (そのままCBに)
   後半27分:鈴木真→枝村  (枝村・山本真をOMF、上埜を右SH (上記右図参照))
   後半29分:上埜 →篠田悠 (そのまま右SHに)

桐蔭学園高校:

−−−−−−山口−−永瀬−−−−−−

−−−−井上−−−−−−土田−−−−

−−−−−−木宮−−有田−−−−−−

−−滝澤−−小川−−吉田−− 森 −−
                   交代:後半09分:土田→鈴木謙 (山口を右OMF)
−−−−−−−−渋谷−−−−−−−−    後半34分:永瀬→小澤


▼試合展開

 清水はDF美臣とMF小泉が、静学戦での退場処分のサスペンションのため出場停止。代わって右SBには、桑原彬が入った。最終ラインは村越を除いて1年生が並んだが、全体的には3年生が5名と多めに起用されている。但し、主将の枝村はサテライト京都戦で負傷した影響で、ベンチスタート。小泉が出場停止で柴田がベンチから外れ (今日の18人+美臣・小泉の20人で遠征しているようだ)、真司・岡村が先発したため、切り札となるスピードスターが控えに残らなかったのが、意外と痛い。


 言わずと知れた、森岡と戸田の出身である桐蔭学園高校。ほぼベストメンバーだと思われる。桐蔭中とFマリノスJrユース出身選手を中心に、GK渋谷 (2年) 以外が3年生。背番号20の主将・有田 (FマリノスJrユース) と木宮 (桐蔭中) のダブルボランチを中心に、高校チームのスタンダードとも言える4−2−2−2の戦術が徹底され、一人一人がサボらず忠実に走り回る好チームだった。

[前半]
 開始3分、左SB桑卓のクサビをFW石垣がポストで落とし、FW真司が捌いて左SH岡村の左クロス。続いて4分、CH池田のクサビから右SH真希が個人技で突破を図って右クロス。序盤に得意のサイド攻撃を左右から繰り出し、調子に乗るかと思われたが、9分の桐蔭、2列目から飛び出したOH井上が戻したボールを、DH木宮がミドルを放ち、GK正面。その後、1列目と2列目が盛んに入れ替わる桐蔭の動きに、付いていけなくなる。池田と上埜の両ボランチが競り負ける場面も多かったが、それ以上に気になったのは、素早く前線の4人で攻めようとする桐蔭に対し、最終ラインがブレイクせず、低い位置のまま4人残っていた点。クサビを受けに下がるFWにDFが付いていかず、相手に簡単に前を向かれる場面が気に掛かった。
 15分、中盤に引いて受けて反転したFW山口に桑卓が対峙するが、その裏に井上が飛び出して右クロス。やや長すぎたがFW永瀬が左サイドで頑張って追いつき、後ろに戻して木宮が小さく内側にパスを送ると、そこに左SB吉田がフリーで走り込んで、PA直前からシュート。GK風間が見事な瞬発力でディフレクトしたが、DFラインは縦横に翻弄された。24分、足を痛めた桑卓がポジションに戻れない隙に、そこへOH土田が単身抜け出して、右クロス。フリーでボレーを放った永瀬のシュートミスに救われたが、集中力の散漫さを責められるべき。このプレーでCB村越が痛み、10人で守る清水は井上のドリブルに対し、守備に戻った真希がたまらずファウル。山口のFKは石垣が跳ね返すが、クリアを拾われると、二次攻撃で森の突進を脆くも許し、PA内からシュートを放たれるが、これもGK風間が見事に防いでみせた。

 だが、いつ失点しても分からないような状況で、清水の方が得点してしまうのだから、サッカーとは不思議なものである。30分、村越のロングフィードのDFクリアを桑卓が拾い、岡村が真司とのワンツーで抜け出して左クロスを送ると、ニアに石垣がヘッド。これは左に外れたが、31分、中に入った真希が右斜めに捌いたボールに対し、真司がウェーブの動きで上手く抜け出してPA右横を縦に抜けるや、斜め後ろ内側に戻す。そこに上埜が飛び出してきて、PA直前から右足シュート。これはGK渋谷が反応したが、弾いたボールを岡村がダイレクトボレーでネットに突き刺し、清水が先制する。1−0。
 得点後も、桐蔭が攻勢。最終ラインが低いままで、バイタルエリアが空き気味なのが心配ではあったが、ほぼ問題なく前半を折り返す。唯一の被決定機は、40分にCB佐野がFW山口?に競り負けてバックヘッドでロングボールを逸らされると、桑卓のカバーリングが悪く、土田に独走されてPA内からシュートを撃たれた場面 (GK風間がセーヴ)。先制して、意図的に相手に攻めさせているのなら構わないのだが、それにしては終了間際になんでもない相手の攻撃をCKにしてしまうなど、集中力が途切れがちなのが目に付いた。

桐蔭学園      清水エスパルス
9(6) シュート 4(2) ×石垣、×石垣、○上埜、◎岡村
3(1) 右クロス 5(1) ×真希、×真司、○真司、×真希、×桑彬
1(0) 左クロス 2(0) ×岡村、×岡村
3(1) 右側CK 0(0)
0(0) 左側CK 0(0)
0(−)  犯OS  1(−) ・石垣
9(0) ファウル 4(1) ・石垣、×真希、・桑彬、・真司

[後半]
 後半も桐蔭の攻勢は続くが、最終ラインの位置が低い清水は、良くも悪くもPA周辺で人数を掛けて守れており、チャンスもないが大きなピンチもない状態が続いた。ところが、12分、自陣深くでの桑彬のスローインに対し、石垣がヘッドで後ろに戻し、これが相手に奪われるという不味い選択。途中交代のFW鈴木謙の左クロスをファーで桑卓が、続けて村越がクリアして桐蔭の左CKとなる。山口のキックは直接GK風間がキャッチするが、左に開いた桑卓にスローすると、周囲が全くパスを受ける準備をしておらず、桑卓は結局クリアせざるを得ない。こうして桐蔭のスローインとなると、縦に走りながら受けた井上がボールを浮かせ、岡村と桑卓の2枚を簡単に突破。佐野を釣り出して上げた右クロスに対し、ファーで永瀬がゴール左上隅へのコントロールヘッドを決め、桐蔭が同点に追いつく。1−1。集中力の欠いたプレーが、3度続いての失点だった。

 攻めなければいけなくなった清水だが、守りに入った気持ちをそうは切り替えられず、依然、桐蔭の攻勢を許す。それどころか、19分に村越、25分に真司、30分に上埜が足を攣って次々と退場、交代までの間は10人で戦うことになり、リズムを掴むことができない。ただ、交代投入された選手の出来が良く、特に岩本が入って全員1年生となった最終ラインは、同じく1年生のボランチ池田と共に有機的に連動したチャレンジ&カバーを見せる。運動量の衰えてきた桐蔭に前半のようなポストプレーを許さず、単発のミドルシュート程度に抑え込んだ。
 試合の流れを変えたのは、やはり主将の枝村。27分、親友真司と交代で登場すると、走る味方の少しずつ先にパスを出して、積極性を引き出していく。同期の岡村が疲労の極限に達し、そのパスに応えられなかったのは残念だったが (交代枠3人のため交代できず)、ならばと右の悠輔を軸に攻撃を組み立てていく。チームが疲労に足を絡まれたような状況の中、2日前の仙台カップでU-18代表として90分間出場し、序盤から非常に動きが重かった真希が、ここにきて真価を発揮。悠輔投入と共にポジチョンを中央に移すと、柔の枝村に補完されてその直線的な破壊力を見せつける。
 32分、枝村が桐蔭CB小川のファウルを誘って得たFKから、真希がようやく後半初シュート (枠外)。35分、池田の縦パスに枝村が左に流れながら受けると、クロスと思わせて独特の切り返しでPA内に侵入、小さく戻したボールに石垣がシュートを放つが、ニアに外れる。36分、右に開いた岩本のロングフィードを真希が受けると、枝村との鮮やかなワンツーで縦に突破、更に左前へ流すと死力を尽くした岡村が飛び出し、綺麗な左クロスがGKの上を越える。ファーに飛び込んだ枝村が放ったヘッドは、…ゴール右上を舐めるように外れていった。枝村は39分にも、桑卓にワンツーを返すと見せて、左足でファー上隅を狙うテクニカルなシュートを放ったが、枠を捉えない。

 だが、いつ得点しても分からないような状況で、清水の方が失点してしまうのだから、サッカーとは不思議なものである。39分、桐蔭、センターライン付近から左SB滝澤?が、鮮やかなダイレクト40Mサイドチェンジを送る。清水陣内右奥に飛び出した鈴木謙?がこれに追いついてPA右角付近に戻すと、受けた井上に対して佐野と池田の2人が対応。守りきったかに見えたが、井上が強引に左足でファーを狙ったシュートは、DFの肩に当たって変な回転をし、ゴールニア上隅に決まった。1−2。前半の見事な桐蔭の攻撃をシャットアウトしながら、優勢の終盤にアンラッキーショットを決められる、これがサッカー (This is Football) なのだろう。
 その後も、真希がドリブルで最終ラインを突破してPA内に侵入したり、枝村のスルーパスで右サイドを崩したり、桑卓のスルーパスで真希が左サイドを崩したり、清水の攻勢は続いたが、集中力を高めた桐蔭にシュートを許されず、タイムアップ。90分間全体の試合内容からは妥当な結果だが、枝村投入後は完全に押していただけに、無念さが残る。グループ1位とグループ2位の上位2チームしか決勝ラウンドに進めない今年の高円宮杯、非常に厳しい状況に追い込まれた。

桐蔭学園      清水エスパルス
5(3) シュート 4(0) ×真希、×石垣、×枝村、×枝村
4(2) 右クロス 3(0) ×悠輔、×真希、×枝村
4(0) 左クロス 2(1) ○岡村、×真希
1(0) 右側CK 0(0)
1(0) 左側CK 0(0)
0(−)  犯OS  1(−) ・真司
6(2) ファウル 8(1) ・真司、・村越、・石垣、・岡村、・桑彬、・枝村、・枝村、×岩本


▼試合結果

清水エスパルスユース 1−2 桐蔭学園高校
 得点:前半31分:清水・岡村総一郎 ※シュートリバウンド
    後半14分:桐蔭・永瀬 広記  (井上 渉 ・右クロス)
    後半39分:桐蔭・井上 渉  (鈴木 健介・ポストプレー)
 警告:後半41分:清水・枝村 匠馬  (反スポーツ的行為?)


▼選手寸評

[私撰MVP]
●佐野 克彦 (1年・CB)
 1対1の対応では、非常に高いレベルにある。流れの中で村越とは動きが重なる場面も多かったが、同期の岩本投入後はスムーズな役割分担を見せ、積極的に前でチャレンジする岩本の裏を、スピードを活かしてカバーしていた。

[私撰MIP]
●桑原 彬  (1年・右SB)
 夏休みに最も伸びた選手だろう。平塚 (ジュビロ浜北→清水商) のような直線的なドリブラーに脆かった桑彬だが、この日は前半に一度突破を許したものの、体を張った守備を見せていた。岩本のチャレンジに対するカバーも良し。

●鈴木 真司 (3年・FW)
 昨年の高円宮杯でもそうだが、大きな大会になればばるほど、真司の「ズルさ」が真価を発揮する。得意のドリブル、こぼれ球に対する抜け目ないポジション、挙げ句には自陣でのヒールでのクリア…、昇格に際して評価の難しい選手だ。

[個人的好印象選手 (相手方) ]
 井上 渉 (3年・OMF): 右足は玩具だが、展開に変化を付けられる左足は、労働者の多い桐蔭の中で、貴重な存在。
 森 英次郎 (3年・右SB): よく体を張り、よく走り、よく戦う、高校チームの典型的なSB。Fマリノス出身だけど。


04年9月25日 (土) 13:15開始 西目サッカー場
 高円宮杯 第15回全日本ユース (U-18) サッカー選手権大会 1次ラウンド
 青森山田高校 対 東福岡高校 ※45分ハーフ

青森山田高校:                 東福岡高校:
−−−−−− レオナルド −−−−−−      −−−−−−−−葛城−−−−−−−−
−−−−−−小寺−−小澤−−−−−−      −−伊藤−−野内−−棚橋− 木佐木 −
−−−−櫛引−−丸山−−仲谷−−−−      −−−−−−−−長友−−−−−−−−
− 那須川 −橋本−−鈴木−−板垣−−      −−米田−−近藤−− 藤 −−砂田−−
−−−−−−−−三浦−−−−−−−−      −−−−−−−−坂本−−−−−−−−
交代:後半10分:丸山→伊東 (※)         交代:後半31分:棚橋→大山
   後半25分:レオナルド→フランク (小澤FW)   後半39分:伊藤→篠原

※5-1-2-2に変更、仲谷を右SB、櫛引ワンボランチ、伊東をFW

前半09分、東福岡、クイックリスタートから右ウイング木佐木のクロスを、左ウイング伊藤がボレー、0−1
前半38分、東福岡、長友?のFKをフリーで近藤が脇腹で押し込む、0−2
後半18分、東福岡、またもクイックリスタートを決め、棚橋の折り返しをフリーで野内、0−3
後半20分、東福岡、またも裏に抜けた木佐木のクロスにGKがカブり、棚橋がGKを外して押し込む、0−4
後半28分、山田、小寺が右に捌いて仲谷が戻し、小寺が右45からミドル、1−4
後半35分、東福岡、葛城がヘッドで後ろに逸らし、野内が角度0からビューディフルゴール、1−5
後半37分、東福岡、伊藤のアーリー左クロスを、葛城が胸トラップでマークを外してゴール、1−6
後半44分、東福岡、クリアを葛城が競り勝つと、もう一枚DFを抜いて、飛び出してきた篠原へ。フリーで独走、1−7

青森山田高校         東福岡高校
6(5)/1(0) シュート 9(6)/17(10)
1(0)/0(0) 右クロス 3(2)/4(2)
0(0)/1(0) 左クロス 0(0)/1(1)
1(0)/0(0) 右側CK 2(0)/1(0)
0(0)/0(0) 左側CK 1(0)/1(0)
0(−)/0(−)  犯OS  3(−)/2(−)
11(1)/7(0) ファウル 5(0)/13(3) ※内側が前半/外側が後半の数字

青森山田高校 1−7 東福岡高校
 警告:前半36分:山田・那須川将大 (ラフプレー)

[個人的好印象選手] 小寺・伊東 (青森山田) 、野内・近藤 (東福岡)



2004年09月24日(金) 高円宮杯 展望

 秋 田 遠 す ぎ 

清水エスパルスユース

東海地区第二代表、4年連続5回目 [静岡県] 監督代行・望月保次


 クラブ選手権の静岡県予選敗退、磐田相手の二度の大敗、突然の監督交代と、とにかく苦しんだイメージが強いが、磐田がクラブ選手権2位枠なので、出場枠は何気に2年連続で東海地区第一代表である (笑)。その割には、東海地区から随分遠く、秋田と鳥取に飛ばされてしまったが。公式戦ではホンダと磐田以外には負けてないが、その負けがあまりに痛恨で、負け方があまりに酷かった。
 苦戦の理由が、相次いだ怪我人にあることは明らかだ。主将のCH、エースFW、DFリーダー、正GKを全て欠いて勝てるユース年代のチームなど、そうはない。序盤は真希におんぶにだっこの状態で、U-19代表で彼を欠いたホンダ戦の完敗が、それを如実に物語る。それでも、昨年堅守を築いたJrユースを基調にして、最終ライン+池田の守備ブロックは徐々に安定。とはいえ、磐田には二度目の対戦でも、組織の急所を狡猾に突く凄みを見せつけられた。今年、完成されたチームと対戦した経験が磐田しかない (藤枝東や名古屋は、タレント揃いでも組織は奔放) のも、大いに不安なところだ。今回対戦する高校勢は、チームとして勝つスキルを持っている。
 攻撃面では、四中工戦後半や名古屋戦で見せつけたように、枝村・真希の二枚看板に悠輔らが絡む、ワンタッチパスと豊富な動き出しのダイナミズムは、感嘆に値しよう。だが、いかんせん、選手が揃わない。昨年に比べ、セットプレーやミドルシュートによるゴールが減少しており、枝村不在を痛感させられる。3年生となった真司・岡村が揃う左を中心に、サイド攻撃で補いたい。今年初めてとなる遠征・合宿しながらの公式戦であり、主将の枝村には、ピッチ外でのキャプテンシーも求められる。

 1次ラウンドで同じ組に入ったのは、東北第一代表の青森山田高校、関東第一代表の桐蔭高校、九州第六代表の東福岡高校。清水も含めて、どのチームも夏の大会で結果を残せず (青森山田高が唯一全国大会出場も2回戦敗退、他は地域予選敗退)、実力的には似たり寄ったりだろう。むしろ、枝村の出場が危ぶまれる清水が、一歩劣ると見るべきか。プレッシャーの掛かる全国大会で、下級生中心のチームから主将が抜ける影響は、殊の外大きい。
 近年、積極的に県外選手を受け入れ、FW小澤 (U-16代表) ・MF小寺・DF橋本らのタレントを抱える、地元?青森山田。その小澤とブラジル人留学生FWレオナルドが組む2トップは、上背こそないがスピード抜群。激戦区関東の王者・桐蔭は、DF小川・森やボランチ木宮・大蔵らを中心に守備が洗練されており、ソリッドに勝ち抜ける力を持っている。永瀬・鈴木謙ら、運動量豊富な小兵FWにも注意が必要。去年、8強で清水を下した東福岡は、そのスタメンからMF野内、DF近藤・砂田、GK坂本が残っている。主将の長身CB近藤を軸に、春のFBS杯では市立船橋相手に熱戦を繰り広げて準優勝となったが、プリンス九州は11試合22失点。伝統の4−1−4−1の「臍」となる6番…ボランチに、課題を抱えている様子だ。


■選手名簿
別記参照方。


■基本フォーメーション
ベストメンバー:           枝村・高野美抜き(A):       枝村・高野美抜き(B):

−−−−−−−−石垣−−−−−−−− −−−−− 鈴木真 −石垣−−−−−− −−−−− 鈴木真 −石垣−−−−−−

− 鈴木真 −− 山本真 −−−上埜−− −−岡村−−−−−−−−−−上埜−− − 桑原卓 −−−−−−−− 山本真 −

−−−−−−枝村−−池田−−−−−− −−−−− 山本真 −池田−−−−−− −−−−−−上埜−−池田−−−−−−

− 桑原卓−佐野克 −村越− 高野美 − − 桑原卓−佐野克 −村越− 桑原彬 − − 佐野克 −岩本−−村越− 桑原彬 −

−−−−−−−−前田−−−−−−−− −−−−−−−−前田−−−−−−−− −−−−−−−−前田−−−−−−−−

 築館監督から望月監督代行に代わり、大きく変わったのが2年生の積極的なコンバート。昔から、二種初体験の1年生と最終学年を迎える3年生を最も得意とするポジションで起用しつつ、2年生は様々なポジションで試し、プレーの幅を広げさせてきた実績がある。
 春先から怪我人が続いた今年のチームだが、今大会も9月12日のサテライト京都戦で枝村が負傷、出場が微妙な状態。代えの効かない二枚看板の一人なだけに、影響は大きい。定位置を掴んだ池田との相性を考えると、代役はゲームメイクに長けた上埜か。だが、圧倒的なキープ力を誇る枝村は、相手のショートカウンターを許さないという意味で、守備面でも貢献度は大きい。上埜がCHに入ると、両サイド共に突貫型になるリスクもあり、真希をCHに戻したり (上記A)、最終ラインも含めた大転換 (上記B) も考えられる。B案の方が、より守備的だ。両サイドは、左に真司と岡村、右に小泉と柴田と、スピードタイプが2人ずつ控えるだけに、交代が勝敗の鍵を握るだろう。
 枝村不在が影響してなかなかまとまらない中盤と違い、前線と最終ラインは充実している。FWは怪物真希を軸に、高さの石垣、速さの真司、決定力の悠輔、ポストプレーの長沢らが候補。「高さ」以外の全ての要素を高レベルで備える真希との組み合わせでは、同期の石垣が第一選択か。真希抜きでも、様々な組み合わせが可能だ。日本人離れしたゴールセンスを持つ悠輔は、「2年生コンバート方針」のため、今年はサイドハーフで試されることが多い。最終ラインも村越を軸にほぼ固定。怪我の美臣の代役は、この夏は桑原彬が多くの出場機会を得たが、渥美も甲乙付けがたい。半年近く試合から離れていた大型GK前田も復帰、勘を取り戻しつつあり、上記Bのオプションも試されるなど、完成度は高まっている。


■注目選手
●山本 真希  1987.08,24生 [176cm/67kg]
 二枚看板の一人。昨年、国見の中村相手に奮戦した怪物が、進化を遂げて本大会に戻ってきた。今年は、攻撃的なポジションでの起用になりそう。量と質を兼ね揃えた精力的な動きで試合に刺激を与え、弾むようなドリブルからの豪快、だが正確なシュートがハイライト。

●池田 康彦  1988.09.15生 [169cm/60kg]
 1年生からチームのヘソに位置する、清水のマケレレ。枝村・真希・真司らの奔放な動きにも、チームの重心を見失わない知性の持ち主。しかし、巨漢FWの突進を正面から受け止める、勇気の持ち主でもある。ボールを奪いながらのスルーパスは、先輩の浩太を思わせる。

●村越 大三  1986.05.15生 [177cm/70kg]
 1年生の佐野・岩本、2年生の石垣・美臣らがサテライトに呼ばれる一方で、村越の練習試合出場はゼロ。正直、昇格は厳しい。だが、だからこそ、3年生村越の勇姿に期待したいのだ。最近少なくなった、気持ちで戦い、味方を引っ張ることのできるDFリーダー。


■チームプロフィール
 別記参照方。


■出場までの軌跡
04月05日:△0−0 浜名高校 (三重) 得点:
04月24日:○2−0 暁高校  (三重) 得点:山本、高野一
04月29日:△0−0 藤枝東高校(静岡) 得点:
05月08日:○4−0 東邦高校 (愛知) 得点:山本2、OG、鈴木
06月12日:△1−1 四中工高校(三重) 得点:篠田
06月26日:○4−2 グランパス(愛知) 得点:山本2、石垣、町田
07月03日:●0−5 ジュビロ (静岡) 得点:
07月10日:○7−0 岐阜工業高(岐阜) 得点:篠田3、柴田、山本、町田、岡村
07月17日:○3−1 静岡学園高(静岡) 得点:枝村、山本2


■試合日程
09月25日(土) 11:00 1次ラウンド 桐蔭学園高校 西目サッカー場
09月26日(日) 11:00 1次ラウンド 東福岡高校  西目サッカー場
10月02日(土) 13:15 1次ラウンド 青森山田高校 米子東山陸上競技場
10月04日(月) 16:30 決勝ラウンド 準々決勝   埼玉スタジアム第2G(19:00 鳥取バードスタジアム)
10月09日(土) 12:00 決勝ラウンド 準 決 勝   国立霞ヶ丘競技場  (14:30 同競技場)
10月11日(月) 13:00 決勝ラウンド 決  勝   埼玉スタジアム2002



2004年09月21日(火) 清水エスパルスユース セレクション実施のお知らせ

 公式HPより。大量13人が昇格した昨年と違い、今年のJrユースからの昇格組は少なくなりそうですので、是非、これを機にチャレンジを!

■清水エスパルスユース セレクション実施のお知らせ

 エスパルスでは、ユースチームのセレクションを下記の通り実施しますのでお知らせいたします。
 清水エスパルスユースは、将来トップチーム、さらには世界に通用するインターナショナルな選手の育成および強化を第一の目的とし、同時にサッカーを通しての人間形成にも指導の重点を置いて活動しています。

対 象   現中学校3年生
審査方法  1次 … 書類審査
           書類審査の結果を10月23(土)までに郵送いたします。
      2次 … 実技審査(ボールコントロール、試合形式)
2次審査
日時・場所 10月31日(日) 13:00〜15:30
      鈴与三保グラウンド(静岡市清水三保2945-1)
      ※参加費 3,000円を当日集金いたします。

応募方法  下記のものを郵送して下さい。
      (1) 返信用官製はがき 1枚(表に応募者住所、氏名を記入して下さい)
      (2) 申込書※
        ※申込書作成方法
         A4用紙 縦長、横書きで下記事項を記入して下さい。
          氏名(フリガナ)
          生年月日(西暦)
          郵便番号・住所
          電話番号(FAXがある方はFAX番号も)
          ポジション
          在学学校名
          所属チーム名
          身長・体重
          きき足
          サッカー歴(代表、選抜経験も含む)
          30m、50m走タイム
          病歴
          保護者氏名・捺印

郵送先・ 
お問合せ先 〒424−0901
       静岡市清水三保2695−1
      (株)エスパルス「ユースセレクション」係
       TEL:0543−36−0818
       育成グループ/石田

締め切り  平成16年10月20日(水) 必着

その他   ●当日のケガについては当方にて応急処置をいたしますが、
       その後については保護者の責任において対応して下さい。
      ●申し込み後のキャンセルは、返金いたしませんので予めご了承下さい。


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ひかる。 @H.P. [MAIL]

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