えすぱっ子
清水エスパルスユース紹介サイト

2002年08月30日(金) ユース セレクション要項

■清水エスパルスユース セレクション実施のお知らせ

 詳細は、公式HPを参照ください。

 ユースのセレクションは、書類審査だけなら申込が無料だったり、二次審査に進んでも参加費用は当日回収(=ドタキャンしてもタダ)だったりと、ジュニアユースより遙かにフレンドリーな条件ですので、多数の選手が気軽に臨んでみてほしいです。ちなみに中3だけでなく、高1の選手も対象となっているので、今の環境を変えたいと思っている人も是非。
 なお、合格した特典として、当HPが責任をもって試合のレポを送ることを約束します、…って、要らねーよ!(爆)



2002年08月28日(水) 岩下潤氏 監督代行就任

公式HPより。

■行徳浩二 エスパルスユース監督のトップチームコーチ就任のお知らせ

 この度清水エスパルスでは、行徳浩二 エスパルスユース監督を、新たにトップチームのコーチに就任させることを決定しましたのでお知らせいたします。
 またこれにともない清水エスパルスユースは 暫定的に岩下潤コーチを監督代行といたします。

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 ゼムノビッチ−行徳体制、再び。2人が組んだのは99年ユース(池田昇平主将)で、ゼムノビッチ=総監督、行徳=監督という関係であった。

 当時のエスパルスユース

 この年のユースは歴代で最も安定していたチームであり、クラブユース選手権ベスト4、高円宮杯ベスト4、Jユース杯ベスト8という成績を収めている。固定されたスタメンに対して徹底的に戦術を浸透させた、フラット4−4−2は盤石を誇っていたが、選手個々については太田圭輔・高木純平の台頭以外に大きな動きはなく、育成組織としてのダイナミズムに欠けた部分もあった。
 以上からも分かるように、行徳氏は選手の個人技を生かすより、チームの約束事を微調整してシステムを植え付けるのを得意としており、現在のトップのチーム状況に相応しい人物と言ってよいだろう。一方で、99年以降続くユース選手の大量昇格、ゼムノビッチ氏監督就任、そして行徳コーチ就任という一連の流れは、クラブが一貫した目的に基づいた世代交代を画策しているとも言えるだろう。こうした明確なコンセプトは、明確さが故に批判の対象となりやすいが、ユースを応援する立場としては、今後も見守っていきたい。

 ユースの方は、経験が皆無に近い岩下氏に舵取りを任せることになる。そのことは不満であるが、今、体制を変えることに不服はない。
行徳氏のシステムは、クラブユース選手権で一つの完成型にまで円熟しており、しかし成熟してるが故に、今後の成長性を高く望めるものではなかった。今までジュニアユース時代と大方一緒のメンバーで戦ってきたユースだが、今後は岩下氏の目で見た選手を起用していって頂きたい。



2002年08月25日(日) サテ:サテライトリーグ 横浜F・マリノス戦

02年08月25日15:00開始 
 2002 Jサテライトリーグ Bグループ 第15日目
 対 横浜F・マリノスサテライト

 ゼムノビッチ・ラザロニ両トップ監督が、ハーフタイムに談笑する御前試合。互いにアレックス・中村という中心選手が移籍濃厚・移籍済みなだけに、存分にPRしたいところ。
 しかし、今日の清水のトップチームは、午前中に三保で練習があったはず。相変わらず、マメな方だ。ゼムノビッチという監督は、ユース総監督時代から結構マイナーな試合でも目撃されており、フットワークの軽さと、無類のサッカー好きを伺わせる方である。

布陣

−−−−−−横山−−山崎−−−−−−

−−−−−−−−ジュニ−ニョ−−−−

−−村松−−鈴木−−−−− 高木純 −

−−津田− 高木和 −谷川−ペツェル−

−−−−−−−−羽田−−−−−−−−

 ※恐らくフラット4−4−2なのだが、一人戦術的に孤立した選手がいた。

交代:後半19分:山崎→塩沢(そのままFWへ)
   後半22分:鈴木→太田(谷川をボランチ、ペツェルをCB、純平を右SB、太田を右MFに)


横浜F・マリノスサテライト:

−−−−−−−−田原−−−−−−−−

−−−−木島−−−−−−平瀬−−−−

−−後藤−−金子−−永山−−佐藤−−

−−−−數馬−−那須−−栗原−−−−

−−−−−−−−下川−−−−−−−−

交代:後半00分:永山→飯田、平瀬→外池、後半21分:田原→森


試合展開
[前半]
 横浜        清水
2(0) シュート 4(1) 純平×、山崎○、純平×、ジュ× 
1(1) (FK) 4(4) ジュ○、鈴木○、ジュ○、ジュ○
1(0) 右クロス 3(0) ペツ×、隼人×、純平×
1(0) 左クロス 3(0) 村松×、村松×、ジュ×
0(0) 左右CK 4(1) ジュ×、ジュ×、隼人×、隼人○

[後半]

 横:右サイドを佐藤がぶち抜いてシュート、羽田が反応するが外池が詰めてゴール。
 清:太田の突破から得たCK。ジュニーニョから、中央でペツェルが強烈な高さで決める。

 横浜        清水
8(4) シュート 6(4) 横山○、塩沢○、横山○、ペツ◎、横山×、太田×
5(1) 右クロス 2(1) 横山×、太田○
2(0) 左クロス 3(1) 津田×、津田×、谷川○
2(1) 左右CK 3(1) ジュ×、ジュ◎×、ジュ×

 ※(FK)は、FKから直接ゴールを狙った(と私が判断した)もの。公式記録とシュートの数が異なるのは、恐らく、ここの判断が原因。


試合結果
清水エスパルスサテライト 1−1 横浜F・マリノスサテライト
 得点:後半35分:横浜・外池大亮
    後半36分:清水・ペツェル(ジュニーニョ)


選手寸評

 ユース出身選手を中心に。ちなみに対象はプロ選手なんで、批評は容赦しません。

谷川烈 
 機を見て飛び出し、中盤のプレスとビルドアップに参画した。広くフィールドを見渡せており、ポジションの関係もあるが最後まで運動量が落ちないなど、トップでも通用する土台はできている。だが、CBとして跳ね返し能力は不満。時折、集中力が途切れる点も相変わらず。

太田圭輔 
 真夏の疲弊しきった中で途中出場した点と、相手の力関係は十分に考慮する必要があるが、このレベルなら3・4人は軽く抜いていく。純平から修正されまくり、結局一度も効果的でなかった守備面と、スペースへの動き出しの少なさは気になるが、使い方を限定すればアレックスの「代役」も可能であろう。そう、スーパーサブとして。

村松潤
 後半はバテきったスタミナ面は大いに不安だが、前半は精彩を放った。平瀬・佐藤を抑えた守備、スペースへの動き出し、ドリブルの威力、広い戦術的視野…。特に後方の香車系SBである津田との関係は出色で、実に上手く使い、創造性を発揮した。ただ、両者が揃ってトップ起用されるのは考えづらく、練習機会の少ないトップの選手とも連携を築けるかは未知数である。

鈴木隼人
 全然伸びてない。上のレベルでは、動きながら捌けなければ話にならない。止まりがちの上にパス出しの判断が遅く、得意のロングキックの精度も落ちた気がする。このレベルで細かいパスを繋いだり、守備で体を張ったりしても、参考記録なのだ。

高木純平
 精力的にフリースペースへ動き出しを見せたが、一番近いジュニーニョは見えてないし、他の選手もキックの精度が悪く、無駄走りに終わっていた。だが、トップなら、そうした視野の狭い選手ばかりではない(はずだ)。相変わらず技術は確かで、このレベルなら対面の相手ぐらいは確実に抜き去る。ユース時代から成長したのは判断の速さで、抜き去った後も持ち過ぎることがなくなった。最大の改善点は守備面。後藤をほぼ完全に抑えきった。最後、木島に振り切られるなどスタミナ不足を露呈したが、アレックスの「穴埋め」はできるだろう。

塩沢達也
 プロでは波のある選手は使えない。単純なミスが多く、消える時間は長すぎる。塩沢の良さは圧倒的な個人技とクイックネスにあるのだから、このレベルで部分的にしか通用しないのなら、トップでは相手にならないだろう。個人的に好きな選手なので、サテでさえ横山・山崎の控えというのが不満だったが、妥当な評価。仁科は昇格させるべき。

 ユース以外の選手では、津田和樹。身体能力系の選手なので、トップで通用するかは微妙だが、堅実かつ積極的で良かった。課題は村松と同様、連携面とスタミナ。ジュニーニョは、どうにかならんのか。10M四方しか見渡せていない選手が、司令塔を務めているのは、大いに問題。押していた前半に得点が生まれなかったのは、確実に彼の責任。突破力のない選手だが、早めにFWかサイドかにコンバートした方が良い。山崎は、小笠原(鹿島)より年上だと考えると、もう少し危機感を持つべきだと思う。



2002年08月24日(土) 高円宮杯 仙台育英戦

02年08月24日16:00開始 
 高円宮杯 第13回全日本ユース(U-18)サッカー選手権大会 1回戦
 対 仙台育英学園高校

布陣
−−−−−−仁科−−阿部−−−−−−

−−大瀧−−−−−−−−− 杉山拓 −

−−−−−−枝村− 杉山浩 −−−−−

−−森安−−高山−−渡邊−−天野−−

−−−−−−− 山本海 −−−−−−−

交代:後半00分:杉山拓→山本真(そのまま右MFへ)
   後半15分:大瀧 →鈴木 (そのまま左MFへ)
   後半44分:渡邊 →篠田 (3バックに移行、篠田を左MFに)

仙台育英学園高校:

−−−−−−内野−− 原 −−−−−−

−−−−兼田−−−−−−都築−−−−

−−−−−−富井− 佐々木 −−−−−

−−飯川−−浅田−−朝光−−石毛−−

−−−−−−−−中浦−−−−−−−−

交代:後半24分:内野→庄司


試合展開
 村井駅に到着。さあ歩くぜ! と思ったら、いきなり逆方向に間違える。気を取り直してアルウィンへ。駅から1時間弱。コンビニはスタジアムの近くまでない。車の交通量が多くて、やや不快。歩行者が全く見当たらないのは、いつものこと。恐らく、日本で最も歩く距離が長いのは、東京人だろう。地方は車社会。

[前半]
 清水は相変わらず慎重な立ち上がり。ただ、相手とボールの間に強引に体を入れて奪うのが、ゼムノビッチ以降のユース伝統の競り合い方になっているのだが、今日の審判はこれをファウルと判定するようだ。個人的には、この競り合いから、相手を怪我させることはないと思うのだが。過度に接触プレーを嫌う審判の時は、苦戦する傾向あり。やや不安。
 立ち上がり、仙台育英の挨拶代わりのシュートがあっただけで、動きのないまま13分。中盤で受けた仁科が体を半身にずらしながら反転、突破すると阿部にクサビのパス。阿部はDFを背負いながら時間を稼ぎ、左に流すと、駆け上がった大瀧が数タッチでセンタリング。中央に動いていた仁科が頭で合わせ、さらに飛び込んだ拓也がゴール直前で右足で押し込む。完全に決まった形だったが、仙台育英DFがライン上、奇跡的なクリア。だが、以後は高い技術でキープする仁科を機動拠点として、清水が流れを掴み始める。16分、飛び出した渡邊がカット、そのまま中盤を抜き去ってPA直前でミドルを放ち、DFに当たったコボレを、仁科が足を精一杯伸ばしてシュート、だが枠外。
 一方、動きの鈍い浩太の影響で中盤のプレスが緩く、相手に殆ど攻撃させなかったクラブユース選手権と異なり、中盤に余裕を与えている。その仙台育英に20分、真ん中を割るスルーパスを出されるが、高山が体を入れ、ゴールラインに逃げる。21分、左を深く抉った大瀧のクロスを、一気に逆サイドMFがダイレクトで合わせる清水ユースのお家芸が飛び出すが、これは拓也お株の宇宙開発。23分には仁科の美技。足下のボールを足を開きながら左足内側に移動、瞬間、左足を入れ直してアウトサイドキックでさらに左に。鋭いサイドステップと組み合わせマークを外すと、放ったミドルは枠外。
 だが、攻めてはいるが、浩太が機能していないため、中央の最短距離を突く早い展開は不発。仁科が下がってゲームを創るため、前線に受け手が少なく、読まれやすい。また阿部はファウルを嫌ってか体を張れず、ポストが機能していないため攻撃の厚みに不足している。

 35分、浩太の横パスを受けた大瀧がスペースを持ち上がり、後ろから森安が猛ダッシュ。大瀧は森安に渡してさらに左外に回り、溜めた森安のスルーパスをセンタリング。DFに当たり、森安が拾って再度送るが、CKに。左CK、蹴るのは浩太、狙うはファーの高山。ボールは綺麗にPA密集地の上を通り抜け、高山に届こうかというところで、仙台育英DFが突き倒してしまう。ややラッキーなPK。蹴るのは仁科。定石通り、GK左脇下を丁寧に狙ったが、読まれた。失敗。
 動揺の残る清水は、37分、清水PA前で奪って浩太が展開しようとするが、取り返される。渡邊はラインを上げて詰めにいく。だが奪われた浩太のチェックが緩くて出し手に対しプレスレスになってしまい、その齟齬を突いたスルーパスで、中央に抜け出した原がGKと1対1に。海人の飛び出しは速かったが、原はトラップをせずに落ち着いて右脇下にボールを通した。0−1。仙台育英、これが2本目のシュートであった。
 追う清水は、無理押しで阿部や仁科が突破を図るが、集中する仙台育英守備陣に潰され、最後は浩太のFKが枠を捉えるもGK。後半へ。

 仙台育英      清水エスパルスユース
 3(1) シュート  4(2) 拓也○、仁科×、拓也×、仁科×
 0    (FK)  1(1) 浩太○
 0    (PK)  1(1) 仁科○
 1(0) 右クロス  6(1) 天野×、浩太×、拓也×、仁科×、拓也×、拓也○
 2(0) 左クロス  6(2) 浩太×、大瀧○、大瀧×、大瀧○、大瀧×、森安×
 2(0) 左右CK  5(1) 大瀧×、大瀧×、大瀧×、浩太○、大瀧×
 1    オフサイ  1

 シュートは、DFにブロックされたものは含めていない。
 クロスは横ベクトルの方が大きく、原則としてPA内に送った大きなパスを指す。
 (FK)は、FKから直接シュートを狙ったもの。枠内率が格段に異なるので、別にした。

[後半]
 後半開始と同時に、拓也に代わって真希。高円宮杯は今年から飛び級が許されたが、山本真希は記念すべき、最初の中学生出場選手となった。早々1分、浩太が戻したボールを受けて森安が攻め上がり、開いた大瀧へ。大瀧が丁寧に斜め45度で戻したボールを、浩太が駆け込んでペネトレイト。PA内で囲まれ、後ろから潰されたに見えたが、今度はやや不運なノーファウルの判定。しかし、浩太の運動量が復活したことで、その分、高山や渡邊が狙って中盤の潰しに飛び出す機会も増え、攻撃に厚みが出てくる。
 5分からの攻撃。仙台育英の縦パスやクリアを、オフサイドと最終ラインの飛び出しで繋がせず、波状攻撃を仕掛ける。結局、最後は右CKを得ると、そのこぼれ球から枝村がミドルに行くが、これもDFブロック。ボールを完全に支配しながら、クロス・シュートという決定的な仕事ができない。14分、仁科が不用意な相手バックパスをカットし、中央から左の大瀧に展開、大瀧はタックルを飛び越えて抜くとセンタリング、阿部が頭で折り返すが、これをDFクリア。しかし、これも拾って今度は右へ。真希がスペースを突いてから戻して、天野がアーリークロス、だが、直接ラインを越えてしまい、やはりシュート0に終わる。
 逆に20分には阿部の強引な突破を潰されたクリアボーに対し、前に出ていた最終ラインが目測を誤り、1対1になるが、手早く動いた海人が体ごと飛び込んで、潰す。

 21分、浩太のパスを阿部がキープ、浩太が阿部の左横を追い越ながらリターンを受け、右へサイドチェンジ。真希がセンタリングを送るが、惜しくも阿部に合わず、逆サイドに流るが、鈴木が追いついてセンタリングはDFクリア。これを拾った浩太が突破を仕掛けて潰され、FK。浩太が軽く右に動かしたボールから、鈴木がゴールを狙うが、惜しくも右へ。鈴木は27分にも、左から中央に流れてパスカット、仁科に渡しながら全力ダッシュで追い越し、PA内に侵入、縦パスのリターンにスライディングシュートを放つも、枠外。
 しかし、この辺りで浩太の運動量が停滞し、中央の崩しが喪失。枝村が巧みに左右に散らすのだが、左サイドは連携が悪く、右ばかり頼る単調な攻撃に。それでも真希が、戦術的かつ身体能力を生かした動き出しで再三再四サイドを抉るが、どうにもセンタリングの精度が悪く、無駄に時計は進んでいく。
 ここで、行徳監督も決断を下す。機能的とは言えないがアグレッシブに動いていた鈴木を右FWに入れ、前線に活力を入れると同時に、仁科を下げ気味にし、浩太に代わってゲームメイクを託す。さらに瀬戸際の44分には、篠田を渡邊の代わりに投入して、3バックに移行。

−−−−仁科−−阿部−−鈴木−−−−
−−篠田−−−−−−−−− 山本真 −
−−−−−−枝村− 杉山浩 −−−−−
−−−−森安−−高山−−天野−−−−
−−−−−−− 山本海 −−−−−−− という、非常事態体制

 ロスタイムに入り、枝村が右サイドライン際で持ち、暫く相手DFとラインの距離を計算、するや、ボールをラインギリギリに転がしながら、華麗な2人抜き。そして、低く速く鋭く入れたセンタリングに、阿部が、仁科が飛び込むが…、合わず。なおも、清水は真希が中盤でボールを持つとスルーパス。これがPA内の阿部に遂に通り、囲みに来る仙台育英DFを、一人、二人とクイックネスで引き剥がすと、至近距離でシュート!…、だがGK、見事な反応でこれをセーブ。そして笛。
 ボールを支配しながら、ゴール前の人垣を崩しきれなかった、清水の力不足であった。

 仙台育英      清水エスパルスユース
 1(0) シュート  5(2) 仁科×、鈴木×、鈴木×、浩太○、阿部○
 0(0) 右クロス 11(0) 真希×、真希×、天野×、真希×、真希×、真希×、真希×、
                 真希×、鈴木×、鈴木×、枝村×
 0(0) 左クロス  4(1) 大瀧○、鈴木×、鈴木×、森安×
 2(0) 左右CK  2(0) 大瀧×、大瀧×
 3    オフサイ  0

 ブロックしたものを含めれば、もう少し増えるが、追う展開でシュート5本では…。クロスはアーリーは少なく、殆どがある程度は抉ってフリーになった状態のセンタリング。にも関わらず惨憺たる数字になったのは、キックの質の問題が大きい。結局、仙台育英は枠内シュート1本で、逃げ切った


試合結果
清水エスパルスユース 0−1 仙台育英学園高校
 得点:37分:仙台育英


選手寸評
山本海人  6.5 失点はノーチャンス。大柄ながら機敏さを披露して1対1ストップ。

天野数士  6.5 後方に控え、過怠なき守備から真希の動きを適切に掴み、攻撃を創る。
渡邊優希  7.0 中盤が支配できず、ラインの舵取りに苦心。失敗は僅かな数だったが。
高山純一  7.5 狙って前に飛び出すだけでなく、後方への警戒心も抜群。
森安洋文  6.0 守備はほぼ合格。大瀧に上手く使われたが、鈴木とは持ち味が重なる。

杉山拓也  6.0 仁科・天野と高い連動性を見せるなど、決して悪くはなかったのだが。
杉山浩太  4.5 「クラセンの1/3以下」とは監督談だが全く同感。安易なミスを多発。
枝村匠馬  5.5 広大なスペースを埋めながら左右に散らすが、縦のスペースは使えず。
大瀧義史  5.5 余裕が有れば好機を演出したが、競り合いに劣勢で機会が少なすぎた。

仁科克英  5.5 中盤なければ有機的な動き出しも意味なし。出し手に回り奮戦したが。
阿部文一朗 5.0 同じく中盤不在で縦の速さは多くが無駄に。それでも幾つか好機も。

山本真希  6.0 キックは問題だが右サイドを闊歩したのも事実。攻守の切替が速い。
鈴木真司  6.5 連動性を無視した空回りが前線に活力を導く。意外性はFW適性か。
篠田大輔  ---


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○星稜高校−名古屋グランパスエイトユース

星稜                名古屋グランパス
−−−−−竹谷−−田中−−−−−  −−−−−−−津田−−−−−−−

−本田−−−−−−−−−−麦田−  −−−平林−−遠藤−−森敬−−−

−−−新田−−金田−−出村−−−  −−−−−鈴木−−稲垣−−−−−

−−−辻田−−杉森−−森俊−−−  −深谷−−諸江−−小寺−−富岡−

−−−−−−−新田−−−−−−−  −−−−−−−森真−−−−−−−

本田→豊田、竹谷→表、杉森→作田  鈴木→森賢、遠藤→永芳、稲垣→立道

星:DFの不用意なパスを田中がカット、対面を交わして折り返すと竹谷が余裕のゴール。
星:DFのスライディングタックルで前に転がったボールを、麦田が25M豪快ミドル。
 前半終了:星稜2−0名古屋グランパス

星:新田が外に流すと本田が左でフリー、折り返しを巧くマークを外した竹谷が決める。
星:右アーリークロスに、またも竹谷をPA内でフリーにしてしまい、見事なボレー。
名:平林→森賢→深谷と繋いでスルーパス、遠藤の折り返しを津田がごっつあんゴール。
名:永芳が左突破、マイナスの折り返しを森敬がダイレクトで前、津田が1対1を沈める。
名:右ライン際、森敬が強引にマークを越えるロビングを上げたが、直接ゴールへ。
 試合終了:星稜4−3名古屋グランパス

 4−0からのドタバタ逆襲劇。名古屋としては集中力を欠いた4失点目が結局痛かった。
互いに鋭い前線の突破力と、簡単にフリーの選手を作ってしまう最終ラインのポジション取りの悪さが目立つ、大味な試合となった。
面白かったけど。


 結局、その日は東京に戻れなかった筆者は、満室ばかりの松本を諦め、甲府へ。土曜の夜ということで、甲府でもホテルを数軒巡つこととなったが、漸く何かと重い体を休ませ、眠りについたのであった。無念。



2002年08月23日(金) 高円宮杯 展望

クラブユース選手権・全国大会の展望記事も、併せて参照にされたい。

清水エスパルスユース

クラブユース第一代表[静岡県] 監督・行徳浩二

6試合25得点0失点。
得点した選手は8名に上り、レギュラー陣の中盤より前の選手は、全員得点。
やはりベストメンバーでの試合は、とんでもなく強かった。文句の付けようのない数字でクラブ王者となったエスパルスユースは、当然ながら高円宮杯も優勝を狙うことになる。

その最大の武器は、よく言われる華麗なテクニックではなく、凄まじい判断速度と徹底した選手間の共通理解にある。数タッチで繋ぐテクニックと、スペースを考えた質の高い動き出しが有機的に創出され、相手チームは清水のハイテンポのボール回しに巻き込まれて調子を崩し、真綿で締め付けられるように封殺された。

今大会は、かなり楽な組に割り振られたいって良い。
高校勢の強豪である国見・市立船橋・東福岡、クラブユース勢も実力の高さを伺わせた浦和・ヴェルディが反対の山に割り当てられ、決勝まで顔を合わせることはなくなった。
地理的にも、松本は清水に近く、21-22日と遠征していた中日本ユーススーパーリーグの舞台である菅平から直行できるなど、有利な点も多い。
だが、清水の側にも課題がないわけではない。

一つに、クラブユース選手権決勝で露呈した、左サイドの守備。
左MFの候補となる大瀧・鈴木は共に守備に長けたタイプではなく、左SBの候補となる森安・篠田も、身体能力か判断力かを重んじるかで一長一短がある。高校勢は、リスクを避けてサイドで勝負する傾向があり、また与えられた命題を貫き通す精神力を身に付けているだけに、弱点の補強はしておきたい。

また、選手の疲労も懸念材料となる。
特に精神的支柱でもある杉山浩太は、クラセン直前のU-17代表の試合に始まり、クラブユース選手権を経た後も、静岡選抜からU-19日本代表まで、東奔西走している。クラブユース選手権では森安・鈴木・山本真らが交代で試され、森安が先発の座を掴むに至るなど一定の成果を上げたが、追い風参考のような試合も多く、果たして先発の顔ぶれが変わっても、前述の独特のリズムが有機的に創出されるかは、未知数に近い。幸か不幸か代表や県選抜に選ばれている選手は少ないので、仁科や渡邊といった特に動きの質に秀でた選手が、万全の状態で臨めるのは、好材料である。

最後に、優勝へのプレッシャー。
楽な組に入ったことで、決勝までは進んで当然という雰囲気が出てしまっては危うい。波乱続きの大会となった今年のクラブユース選手権では、最後に残った優勝候補として使命を達成したが、今大会も強い意志を持って戦うことを、期待している。



■選手名簿
こちらを参照のこと。
今年のユースは25名で大会登録も25名なのだが、GK勝又とFW杉崎が外れ、ジュニアユースからGK前田とMF山本真が入っている。
また、今大会は欠番が許されないようで、1番に前田が入ったほか、普段は26番を付けている鈴木が12番に変わっている。
#しかし、背番号1と2が中学生とは…(苦笑)
選手の詳細は、こちら(3年生2年生1年生


■予想フォーメーション(名前の横は学年)

−−−−−−−−−仁科克英3−−−阿部文一朗2−−−−−−−−

−大瀧義史2−−−枝村匠馬1−−−杉山浩太3−−−杉山拓也3−

−森安洋文2−−−高山純一3−−−渡邊優希3−−−天野数士3−

−−−−−−−−−−−−−山本海人2−−−−−−−−−−−−−


■チームプロフィール
前回(クラブユース選手権)記事を参照方。


■注目選手
●杉山 拓也 1984.11.10生 [180cm/65kg]
決勝戦で屈辱の前半交代。確かにキックの精度に難があるため、外に開いてクロスを上げる展開を苦手にしているのは事実だが、中に切れ込む局面打開能力はチーム随一のものがある。試合巧者の高校勢に消耗戦に持ち込まれた時には、彼の突破力を生かせるはずだ。天野との連携は、攻守両面で高い成熟度を誇る。

●大瀧 義史 1985.05.05生 [165cm/57kg]
「精妙なセンタリング」だけでなく、シュート・スルーパス・アーリークロス・サイドチェンジなどなど、正確無比・緩急自在で豊富な球種を誇る。浩太が不調ならば、変化を付けるのは彼になるだろう。決勝戦で脆さを見せた守備面で改善が見られるかは、特に渡邊と対峙するであろう国見戦では、大きな鍵を握る。

●枝村 匠馬 1986.11.16生 [175cm/65kg]
杉山浩太の副官として、潰し・溜め・繋ぎという渋い仕事で、立派に補佐役を成し遂げた。今大会での注目は、補佐役だけでなく、司令塔として前面に出た時の動きとなる。得意のボールをワイドに動かす展開力と同時に、3列目から大胆にPA内に飛び込んだ得点場面を再現できれば、須藤氏も見捨ててはおけまい。


■出場までの軌跡
[クラブユース選手権・グループリーグ]
第1戦:2−0 V神戸 (兵庫) 得点:仁科、大瀧
第2戦:5−0 愛媛FC(大阪) 得点:阿部、仁科2、高山、杉山拓
第3戦:4−0 C大阪 (静岡) 得点:阿部、大瀧2、杉山浩

[クラブユース選手権・決勝トーナメント]
1回戦:5−0 塩釜FC(宮城) 得点:阿部、仁科、杉山浩、高山、鈴木
準決勝:8−0 名古屋G(愛知) 得点:阿部4、仁科、杉山浩、枝村、OG
決勝戦:1−0 浦和R (埼玉) 得点:大瀧

通算得点:阿部7、仁科5、大瀧4、杉山浩3、高山2、杉山拓、鈴木、枝村
1試合得点占有率累計(例えば名古屋戦の阿部は4点を稼いだがチームが8得点なので50%、逆に決勝戦の大瀧は1点だけだが唯一の決勝点なので100%と数える。その累計):
     大瀧200.0、仁科122.5、阿部115.0、杉山浩 57.5、高山 40.0、杉山拓 20.0、鈴木 20.0、
     枝村 12.5



■出身現役Jリーガー
前回(クラブユース選手権)記事を参照方。
サカダイ様、和田雄三(大分)も、お忘れなく(苦笑)。


■試合日程
1回戦 8月24日(土)16:00- 松本  対 仙台育英高校
2回戦 8月25日(日)17:00- 松本  対 名古屋Y/星稜高校
準決勝 8月30日(金)16:30- 西が丘 対 札幌Y/室蘭大谷/金光大阪/ルーテル学院
決勝戦 9月01日(日)14:30- 国立  対 国見/市船/東福岡/浦和Y/ヴェルディ 他

 松本平広域公園総合球技場 0263-57-2211 長野県松本市今井3443
 JISS西が丘サッカー場 03-5963-0203 東京都北区西が丘3-15-1
 国立霞ヶ丘競技場     03-3403-1151 東京都新宿区霞ヶ丘町10



2002年08月22日(木) 中日本スーパーリーグ 最終結果

▼試合結果
02年08月21日12:00開始 千曲川リバーフロントスポーツセンター
 東京学館新潟高校 0−3 清水エスパルスユース
 得点:阿部文一朗(杉山拓也)、仁科克英(杉山浩太)、枝村匠馬(山本真希)

02年08月22日09:00開始 菅平高原サッカー場
 四日市中央工業高校 1−0 清水エスパルスユース

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以上で全日程終了、最終結果は以下の通りになりました。

清水エスパルスユース 6位(勝点21:12試合6勝3分3敗、30得点13失点)
※優勝:磐田Y(27)、2位:四日市中央工業高校(25)、3位:星稜高校(24)
 4位:名古屋Y(24)、5位:岐阜工業高校(23)、7位:藤枝東高校(20)

個人賞は、阿部が得点王(21)、以下は田中・星稜(14)、飛騨・四中工(11)。
アシスト王に浩太(8)、以下は同点で大杉・磐田(8)、船谷・磐田(7)。
磐田は四中工に何と10−0で勝利、大杉に一気に3アシストを稼がれ、並ばれました。
他はMVPに笹垣亮介(磐田)、ベストDFに中村明博(松商学園)が輝きました。

しかし、学館新潟戦は恐らくベストメンバーで戦ってるのですね…。四中工戦はメンバー落としてると思いますが、高円宮杯緒戦の4日前だけに、うーむ。


[清水エスパルスユース全成績]
8/22 × 0−1 四中工高
8/21 ○ 3−0 学館新潟(得点:阿部文一朗 、仁科克英、枝村匠馬)
5/04 △ 0−0 丸岡高校
5/03 ○ 3−1 星稜高校(得点:杉山拓也、阿部文一朗2)
4/13 ○ 5−2 富山第一(得点:阿部文一朗5)
4/06 ○ 7−0 大垣工業(得点:阿部文一朗4、大滝義史、杉山拓也、OG)
3/24 △ 1−1 磐田Y*(得点:獅子内善雄)
3/17 ○ 3−0 藤枝東高(得点:阿部文一朗2、杉山拓也)
3/10 × 0−1 名古屋Y
2/24 × 2−4 岐阜工高(得点:阿部文一朗2)
2/23 ○ 6−3 中京高校(得点:阿部文一朗5、OG)
2/17 △ 0−0 松商学園

得点:  阿部文一朗21、杉山拓也3、獅子内善雄、大瀧義史、仁科克英、枝村匠馬
アシスト:杉山浩太8、杉山拓也4、枝村匠馬2、大瀧義史2、仁科克英、鈴木真司、天野数士、
     山本真希



2002年08月18日(日) JY:クラブ選手権 全国大会 結果

第17回日本クラブユース選手権(U-15)大会 全国大会

○グループリーグ結果
1日目:清水エスパルスジュニアユース 0−1 高田フットボールクラブ
 得点者:45分:高田FC
互いに展開力に乏しく、強さと強さがぶつかり合う試合は、サイドを組織で崩した高田FCが個人技で強硬する清水を決定力で上回る。詳しくはこちら

2日目:清水エスパルスジュニアユース 2−1 愛媛フットボールクラブジュニアユース
 得点者:11分:山本 36分:石垣、55分:愛媛FC

3日目:清水エスパルスジュニアユース 2−1 FCみやぎバルセロナ
 得点者:36分:高野、49分:FCみやぎ、58分:中村
前半、試合の主導権を握られて攻め立てられながら、辛くも凌いで後半へ。先制されながら追いつかれる嫌な展開も、引き分けなら勝ち抜けという優位を生かし、さらに終了直前に中村が決めて逃げ切る。

       勝点 得失点 得点 失点
 高田FC   7  +4  8  4
 清水JY   6  +1  4  3
 FCみやぎ  2  −1  4  5
 愛媛FC   1  −4  2  6

※予選2位で、決勝トーナメント進出決定。
 決勝トーナメント1回戦は、柏を0−3で下したヴェルディジュニアユース。


○決勝トーナメント
1回戦:清水エスパルスジュニアユース 0−1 ヴェルディジュニアユース
 51分:ヴェルディ
残り9分で決められ敗退。無念。

決勝はヴェルディ−柏レイソル。
予選リーグの争い再びとなったが、スコアレスのまま延長でも決まらず、PK戦でも5−4という接戦の末、柏レイソルが優勝を飾った。



2002年08月14日(水) SBS国際ユースサッカー 最終日

02年8月14日 藤枝総合運動公園サッカー場
 SBS国際ユースサッカー 最終日

静岡高校生選抜−U-19パラグアイ代表
布陣

−−−−−−−−−大道・清商−−−山本・藤東−−−−−−−−−

−岡田・藤東−−−−−−−−−−−−−−−−−−−牧野・静学−

−−−−−−−−−船谷・磐田−−−杉山・清水−−−−−−−−−

−小林・藤東−−−太田・浜名−−−高山・清水−−−河井・藤東−

−−−−−−−−−−−−−清野・藤東−−−−−−−−−−−−−


失点後、高山を中央スイーパーの太田・小林のストッパーで3バックに移行、MFも牧野を左に河合を右、中央をトレスボランチ気味に浩太・船谷・岡村で組んだ。

交代:後半18分:大道→矢野・浜名、22分:船谷→谷澤・静学、32分:高山→松下・静学、
     34分:山本→阿部・清水


試合展開

立ち上がりこそ牧野のFKから太田のヘッドがバーを叩く場面があった静岡だったが、徐々にスピードある展開でパラグアイが流れを掴む。前半12分、右スローインからMFバルトが中央突破、ポストで下がったFWアバロスを高山が前に出て潰そうとしたが交わされ、バルドがリターンを受けると、アバロスは中央に寄った静岡DFを見切り、右45度に動いてパスを受け、先制点を奪う。0−1
これで静岡は高山を余らせる3バック、岡田をやや後方に残す3ボランチへと変更。だが流れはむしろ悪化。15分、高山の縦パスを読んでハーフライン付近の船谷から奪うと、僅か3タッチで繋ぎ、FWダンテ・ロペスのシュートは、左ポスト内側。23分、ダンテ・ロペスが高山の安直な切り返しを奪って抜け出すと、誰よりも早くゴール前に走り込んだアバロスに折り返し、加点する。0−2
それでも32分、静岡は船谷のアウトに掛けたスルーパスに大道が左に流れながら受けると、折り返しを山本が左足で豪快に決め、追いすがる。1−2

後半、パラグアイはキックの精度の悪いGKを交代。が、交代したGKも直後のゴールキックを大道にプレゼントしてしまうなど、とてもチラベルトの国とは思えないプレーで観衆を沸かせる(2回目のゴールキックが真っ直ぐ飛んで、観衆からは盛大な拍手)。
25分、谷澤の突破で得たFKを、浩太が直接狙うが、GKが好セーブ。その直後の26分、自陣左サイドから50M程の大きな縦パスに真っ先に反応したアバロスが独走、三たびゴールを奪いハットトリック達成し、大会通算6得点目。1−3
しかし、36分、交代の準備ができていたMFドス・サントスが、遅延行為で退場。退場自体は納得できる判定だが、試合を通して静岡寄りの審判であり、苛立ちがあったのだろう。

守勢に回ったパラグアイだが、37分、阿部の奪ったボールを取り返すと、スルーパスをカットに行った小林が空振り、1対1から中央に折り返し、フリーのアバロスがゴールにパスするが、慎重過ぎてGK清野にセーブされる。ジーコ効果?すると39分、浩太の40M程の縦パスに阿部が反応し、スローインを得る。右から河合のロングスローを矢野が頭で競り勝つと、阿部が右足ボレーで丁寧に合わせた。2−3
終了直前、小林が頭で繋いだボールを、浩太が右足アウトサイドボレーでロビングを上げ、阿部と谷澤が競り勝ち、矢野がシュートに行くが、DFに当たりCK。牧野の右CKを、阿部が頭で叩きつけるが、GKが素晴らしいセービング。チラベルト監督(あのチラベルトの実兄とか)率いるパラグアイが、優勝を飾った。

静岡高校生選抜 2−3 U-19パラグアイ代表


選手寸評

○高山 純一 清水エスパルスユース・3年(17歳)
疲労のせいか、序盤から精彩を欠く動き。
失点後に3バックに移行すると、跳ね返しに長けた小林・太田がかなり中に絞り、高山は機動力を期待されて、余ってスイーパーの役割を求められていたようだ。しかし、高山の機を捉えて動く判断力は、あくまで積極的に前に出る能動的なもの。余った高山は、役割を自分で限定してしまい、課題の消極性が輪を掛けて酷くなり、特に安易な切り返しを奪われて喫した2失点目以降は、殆ど試合から消えてしまった。
清水だけを考えれば、高山の性徴を理解しており、適切な配役を与えられることだろう。だが、代表では役回りが限定されるような選手は敬遠される。勝手ながら、高山は代表レベルを目指して欲しいと思うので、一層の精進を期待したい。


○杉山 浩太 清水エスパルスユース・3年(17歳)
クラブユース選手権では173cm登録が175cmに。ちょっと見ない間に伸びたな(笑)。だが、高山と3cmしか違わないとは、とても思えないのだが。以下、今年の盆休みは、実家の都合で家から出られなかったので、暇潰しをしてみた。

杉山浩太マニアックス
パスの結果は、◎は味方に渡ったもの、○は相手がカットして外に逃げたもの、△は味方に届かず外に出て相手ボールになったもの、×は相手に渡したもの。
シュートの結果は、◎はゴール、○は枠内、△は相手ブロック、×は枠外。
タックルの結果は、◎は奪取、△は共に囲んだ味方が奪取、×が交わされたもの。タックルは体をぶつけるものの他に、相手の前に入ってカットする動きなども含めている。

・パス総数 25回 前半14回/後半11回
          ( 84%:◎:19、○:2、△:4、×:0)

 方向:前 16回 ( 75%:◎:10、○:2、△:4、×:0)
    横  9回 (100%:◎: 9、○:0、△:0、×:0)
    後  0回 ( −−%:◎:−−、○:−、△:−、×:−)

 足別:右 20回 ( 85%:◎:16、○:1、△:3、×:0)
    左  5回 ( 80%:◎: 3、○:1、△:1、×:0)

 タッチ数 2.72回/平均
  1回   5回 ( 80%:◎: 4、○:0、△:1、×:0)
  2回   7回 ( 86%:◎: 5、○:1、△:1、×:0)
  3回   7回 ( 71%:◎: 4、○:1、△:2、×:0)
  4以上  6回 (100%:◎: 6、○:0、△:0、×:0)

・クロス数  1回 (右クロス:右足、3タッチ目、×)
・CK回数  1回 ( 左CK:×)
・FK→パス 4回 ( 25%:◎: 1、○:0、△:0、×:3)

・シュート  3回 (35M級:右足、2タッチ目、×)
          (直接FK:右足、1タッチ目、○)
          (15M級:右足、1タッチ目、△)

・タックル 14回 前半11回/後半 3回
          ( 43%:◎: 6、△:4、×:4)
・ボール喪失 1回
・ファウル数 0回
・被ファウル 3回 (うち、相手イエロー1回)


少ないタッチで素早く前に繋ぐ、浩太のスタイルは、数字からも浮き彫りにされている。64%を前方にパスし、バックパスはなし。それでいて成功率は平均84%。特に奪われるのが危険な横パスを、全くミスしていないのは、称賛に値するだろう。また、自分がボールを受けながら奪われたのは1度のみ、それも高山がタックルに入った勢いのまま横の浩太に渡したものをカットされたもので、足下に収めたものではない。
一方でセットプレーの精度は低い。浩太の凄さとは、正確に蹴る技術よりも、流れの中で動きながら、スペースを見つける判断力にあるということか。FKのシュートは鮮烈だったが。
守備的な部分は浩太がユースに昇格して以来、最も伸びた部分だが、タックル結果の内訳を見ても、少なからず効果的だったと分かる。それだけに後半の失速は不本意。前半から疲労の色は濃く、パスの回数も司令塔として失格なほど、極端に少ない。危ないプレーで警告を受けることも多い選手なので、むしろファウル0は動けなかった証。高円宮杯に向け体調を整えて頂きたいところ。


○阿部文一朗 清水エスパルスユース・2年(17歳)
クラブユースMVPが阿部に欠けている要素である「自信」を植え付けたのか、単純で分かりやすい動きで、途中交代ながらゲームの流れを自分に引き寄せた。武器である地上戦の速さは披露することはなかったが、ボックス内の強さは光っていた。
ただ、結局、県選抜を外れてしまったのは、チャレンジより繋ぐサッカーが好きな静岡の風土では、より足下の上手い山本と、より高さのある矢野を選ぶということだろう。それとも、パラグアイ戦の2点目が「得点:矢野貴章」と場内アナウンスされたせい?(苦笑) 阿部がいないとなるとFWの裏への動き出しは少なくなりそうで、中盤の軸は浩太より成岡になるかもしれない。

○牧野 泰直 静岡学園・3年(17歳)
早生まれ保存委員会登録選手。一学年違うブンと、生まれが20日も違わない。
流れの中で技術にブレがあり、基礎が形成できていない印象があるが、独特の軌跡を描くプレスキックにキレがある。運動量も豊富で、熱心に動いていた。

○船谷 圭祐 ジュビロ磐田ユース・2年(16歳)
狙い所とキックの種類に対し、考えられた選択をする選手。受け手が理解できてないが。松阪FC時代、観客を魅了していたワガママドリブルは見られなくて、これは悲しい限り。日の丸の香りのする選手だが、それが違和感があったのか、県選抜を外れてしまった。


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U-19日本代表−U-18ポルトガル代表

布陣
川島−徳永・大井・永田・近藤−菊地・工藤−成岡・高木−茂木・阿部
 後半15分:大井→北野、21分:高木→馬場、25分:近藤→坪内、28分:茂木→尾亦

試合展開
前半19分 日本:高木の右CKをニアで茂木が逸らせ、先制。1−0。
前半26分 ポル:イゴールの左CKに中央でFWアルメイダがフリーになり、頭で1−1。
後半06分 ポル:華麗なパス回しで大井を振り切り、PA内でカバーした永田がファウル。
        PKは川島が反応するも前にこぼし、蹴ったアルメイダが詰め、1−2。

U-19日本代表 1−2 U-18ポルトガル代表

選手寸評
徳永 悠平 攻撃は絡まなかったが、後半も潰しで相手に対抗できた唯一の選手。
高木 和正 独特のセンスを持つドリブルとキックには、ポルトガルの対策も遅れた。
阿部祐大朗 大きなファンタジスタ健在。巧いだけでなく、自信のためか怖さも出てきた。


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ジーコが観戦に来て、大いに盛り上がった試合。試合自体は寒かったけど。ハーフタイム中のセレモニーだけでなく、貴賓席に現れただけで試合中にも関わらず振り返るなど、選手に失礼なほどでした。「ジーコなら今までのJでいくらでも見れただろっ!CMにも出てるし」と思う私は、セレモニーの間は携帯のメモリダイヤル登録してましたが。

帰りは、いつもどおり歩いて。1時間弱。川沿いの道は、楽しかったです。川で水上散歩している犬が涼しそうでした。そして、数日後に閉店とかで、何も置いてなかった途中のコンビニが悲しかったです。…そんな夏休みの日記。



2002年08月13日(火) Jユース杯 日程 予選リーグ

○第10回Jユースカップ2002 Jリーグユース選手権大会

予選リーグ日程(Dグループ)
10月14日(月) 13:00 ヴェルディ−清水ユース ヴェルディG
10月20日(日) 14:00 清水ユース−磐田ユース 三保G
10月26日(土) 13:00 磐田ユース−清水ユース 磐田
11月04日(祝) 14:00 清水ユース−ヴェルディ 清水NTC
11月10日(日) 14:00 柏 ユース−清水ユース あけぼの山
11月17日(日) 14:00 清水ユース−柏 ユース 清水NTC
11月23日(祝) 15:00 大宮ユース−清水ユース 大宮
11月30日(土) 14:00 清水ユース−大宮ユース 三保G(順延試合)

別にヴェルディを差別してるわけではなく、「ヴェルディユース」が正式名称なだけ。公式HPの方が、間違ってます。


競技場
三保グラウンド
・JR「清水駅」よりバス(9番のりば)三保山の手線・三保静岡線「三保ランド」行きで終点下車
・静岡鉄道「新清水駅」よりバス(4番のりば)三保山の手線・三保静岡線「三保ランド」行きで終点下車

ヴェルディグラウンド
 TEL: 044-946-3030
・京王線「京王稲田堤駅」より徒歩20分
・小田急線「よみうりランド駅前」よりバスにて「よみうりランド」下車→徒歩10分

ジュビロ磐田スタジアム
 TEL: 0538-37-1610
・JR「磐田駅」よりバス(2番のりば)27番「城之崎・東新町」「新貝・袋井」行きで「西貝塚北」下車→徒歩10分
・JR「磐田駅」よりバス(2番のりば)21・25番「城之崎経由磐田営業所」行きで「ヤマハ発動機」下車 →5分
・JR「磐田駅」よりタクシー15分

清水ナショナルトレーニングセンター「J-STEP」
 TEL: 0543-71-9000
・JR「清水駅」より静鉄バス「上井伊左市」行きで「一乗寺」下車→徒歩10分

あけぼの山農業公園
 TEL: 0471-33-8877
・JR「柏駅」西口4番バス乗り場より東武バス「布施」行きで「布施弁天」下車→徒歩5分
・JR「柏駅」西口4番バス乗り場またはJR「北柏駅」より東武バス「布施」行きで「布施弁天」下車→徒歩10分

埼玉県営大宮公園サッカー場
 TEL: 048-644-1961(試合開催日のみ)
・JR「大宮駅」東口より東武バス「第2住宅」または「第2住宅経由吉野町車庫」行きで「サッカー場」下車
・JR「大宮駅」東口より国際興業バス「導守循環」行きで「大宮サッカー場」下車
・JR「大宮駅」東口より徒歩20分
・東武野田線「大宮公園駅」より徒歩10分


関連記事「Jユース杯 大会概要」



2002年08月10日(土) JY:クラブ選手権 全国大会 高田FC戦

○清水エスパルスジュニアユース

02年08月10日16:00開始 
 第17回日本クラブユース選手権(U-15)大会 全国大会 グループリーグ
 対 高田フットボールクラブ

布陣
−−−−−山本−−中村−−−−−

−八木−−村松−−池田−−柴田−

−佐野−−高野−−石垣−−小林−

−−−−−−−前田−−−−−−−

交代:後半07分:小林→渥美、後半20分:中村→久保田、後半25分:八木→小出
   後半??分:柴田→小泉

高田フットボールクラブ:

−−−−−−−山本−−−−−−−

−−−−−岸本−−宮下−−−−−

−栗原−−山野−−寺谷−−森俊−

−−−稲垣−−八木−−西浦−−−

−−−−−−−加藤−−−−−−−


試合展開
はじめに。このサイトは「清水エスパルスユース」の紹介サイトです。
筆者は、ジュニアユースには、さほど詳しくありません。また、プロ予備軍であるユースと違い、選手には多くの選択肢が残されています。
以上から、ジュニアユースの選手は、個人批評の対象とは致しません。試合展開と将来性を感じられた選手を中心に論じていきますので、ご承知ください。


●試合の流れ・前半(清水側のみ)
前半02分:山本が溜めて攻め上がりを待ち、斜め前に出して中村が走り込むも枠外。
前半04分:中村が競り勝ったボールを山本が外に流し、佐野のクロスはDFがカット。
前半10分:柴田が奪取し独走、シュートのこぼれを、中村がバイシクルに行くも空振り
前半19分:スローインから柴田が裏に抜け出し、クロスを中村が落とすが、DFクリア
前半23分:山本のPA内突破から得たCK。ショートCKから山本のリターンを受け、
     村松のセンタリングに石垣が合わせたが、GKパンチングで掻き出す。
前半26分:村松の縦パスを山本がスルー、中村が半身で受けて反転、GKと1対1に。
     交錯してこぼれたボールをシュート、山本のスライディングは届かず、枠外。
前半29分:山本のポストから展開、柴田がスペースを得て持ち上がるも、クロス合わず。

高田FC      清水エスパルスジュニアユース
3(0) シュート 9(2) ×中村、×池田、×柴田、×山本、×中村、○村松、○石垣、×中村、
               ×石垣
1(0) 右クロス 4(1) ×池田、○柴田、×村松、×柴田
3(0) 左クロス 4(1) ×佐野、×八木、×村松、○村松

前半終了時のスタッツ。
清水の方は、○が成功(枠内シュート、味方へのクロス)、×が失敗。
高田FCの方は、数字が全ての数で、( )内が成功数。
クロスには、直接FK・直接CKといったプレスキックは入れていない。


清水の攻勢に違いないが無理な位置・体勢からのプレーが多く、精度が定まらなかった。
高田FCも形は作ったが、ラストプレーの前で清水の出足が鋭く、あと一つが足りず。
互いに単純なミスも多く、今ひとつ締まらない内容。


●試合の流れ・後半(清水側のみ)
後半00分:八木の粘りで得た角度のないFK。村松が直接狙うもGK。
後半06分:CK崩れで佐野が速攻を潰すと、山本が左に抜けてクロスはあわや自殺点。
後半10分:FKから最終ラインで横に展開、佐野が攻め上がるとクロスに山本の頭は上。
後半13分:中村のフォアチェックから山本が左に開き、クロスは柴田に届くが潰される。
後半14分:中村突破から山本がヒールでリターン、受けた中村が再度山本に送るが合わず。
後半15分:高田FC、左の展開を山野に戻し、ダイレクトでクロスをCBの間に送る。
     山本のボレーは力を上手く抜き、ループ気味でサイドネットへ。0−1。
後半24分:村松のスルーパスに山本が左を突破、大きな切り返しでDF2人を交わし、
     PA内に切れ込むと、さらに2人を交わしてシュートを放つが、GK正面。
後半29分:小出の無駄走りが功をたて奪取、PA内に切れ込んでシュートは、大きく右。
後半29分:前田のFKのコボレに小出が食いつき、クロスを小泉が落とすがGK飛び込む。

高田FC      清水エスパルスジュニアユース
8(3) シュート 7(3) ○村松、×山本、○山本、○山本、×池田、×小出、×小泉
5(2) 右クロス 1(0) ×柴田
1(1) 左クロス 7(2) ×村松、×山本、×佐野、×佐野、○山本、×八木、○小出


後半は互角。しかし人数を掛け組織で崩す高田FCと、個人技頼みで単独突破主体の清水という違いが、最後に明暗を分けた。

縦に前後する同サイドでのせめぎ合いが多く、共に中盤の展開力に不足していた。
175cm以上の長身選手が、先発で清水に5人、高田に4人とフィジカルを全面に出した強引な突破が見られる一方、小気味良いパス回しは少なかった。
特に清水は、油の切れたブリキの玩具のようにぎこちなく、選手個人としてアジリティ・巧緻性に欠けた部分があるのと同時に、全国で勝った経験の少ない脆さが感じられた。


試合結果
清水エスパルスジュニアユース 0−1 高田フットボールクラブ
 得点:45分:高田FC


選手寸評
石垣 勝矢(DF、背番号3、1987/08/22生・3年、177cm/65kg)
凶悪なコーチングと跳ね返し能力に長けた、清水らしくないCB。身長以上に高い。

村松 翔人(MF、背番号7、1987/05/09生・3年、162cm/50kg)
大きな展開は少ないが、清水らしさを随所に感じさせる軽妙で柔軟なタッチを見せる。

中村 祐輝(FW、背番号9、1987/06/04生・3年、176cm/64kg)
高いフィジカル能力と共に、足下に深く入れた独特の間合いのドリブルも武器となる。

山本 真希(FW、背番号10、1987/08/24生・3年、175cm/65kg)
周囲との呼吸のズレは顕著だったが格の違いは明らか。ボールタッチが雑になるところも。

小出 洋孝(MF、背番号23、1988/05/14生・2年、162cm/53kg)
負けん気が強く、ボールの扱いが小気味よいサッカー少年。望月GMが好きそうな選手。



2002年08月05日(月) クラブ選手権 全国大会 決勝の記事

浮かれた筆者による、自己満足企画。

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クラブユース選手権最終日 清水、攻めて初V

サッカーの第26回日本クラブユース(U18)選手権(本社など後援)は最終日の4日、福島・Jヴィレッジで決勝を行い、清水が1―0で浦和を降して初優勝した。大会最優秀選手(MVP)には、清水のFW阿部文一朗が選ばれた。
序盤、浦和の中盤のプレスが効き、清水は攻撃が組み立てられなかったが、右サイドを使った攻撃でリズムをつかんだ。37分に途中交代の山本のサイド突破から仁科、大瀧とつないで先制した。
浦和は後半途中からスピードがある沢口を投入、右サイドバックの稲垣の攻撃参加で一時攻勢に立ったが、清水の4バックが集中力を切らさず守り抜いた。

◇ポジションを変え、攻撃意図絞らせず
予選リーグからの6試合で25得点無失点。中盤以上のほとんどの選手が得点する攻撃サッカーが、清水に初優勝をもたらした。
浮き球に強い阿部と、キープ力がありポストプレーもできる仁科のFW陣。2列目の杉山、枝村はゲームメークに優れる。まだ中学生の右サイドの山本を含め、攻撃陣は盛んにポジションを変えて、相手に攻撃の意図を絞らせない。 「チャンスがあれば、守備的な選手でも前に出る。だから守備も前線からやる」というのがチームの前提。行徳監督は、大会MVPの阿部が相手に奪われたボールを追わなかった時、一喝したこともある。「この年代で一番大切なのは、こういうサッカー」と監督。全員攻撃、全員守備の考え方だ。
ユース出身の市川大祐が、W杯で活躍した。予選リーグ初戦で途中交代させられて涙を流しながら、その後MVPの活躍を見せた阿部も「早くトップに上がって、日本代表のピッチを踏みたい」と言った。(北村弘一)

8月5日付毎日新聞朝刊東京版・ありがとうございます】

大会スポンサー、毎日新聞社様。
真希は別に右サイド崩したわけではないのだが。阿部の中央突破からの得点。
それと、ブンが試合中に怒られるのは「〜ことがある」なんて頻度じゃないと思うけど。はっきり言って、殆ど毎試合(笑)。決勝戦でも怒られてたし。まあ、伝統的に声を掛けられる回数が多い選手は、クラブが期待している傾向があります。
しっかし、ブンが交代して泣いたってのは、ホントかな〜??
昨年、大会中に長沼・阿部のエースストライカー交代をいう前例を経験しただけに、危機感があったのかもしれません。



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大滝決勝弾!清水ユース悲願初V!!
 日本クラブユースサッカー(U−18)


清水が念願の初優勝を果たした。
第26回日本クラブユースサッカー選手権(U−18)は4日、福島のJ・ヴィレッジで決勝が行われ、清水エスパルスユースが浦和レッズユースに1−0で辛勝。7年連続7回目の出場で初めて頂点に立ち、FW阿部文一朗が大会MVPに選出された。
前半37分、仁科のパスを受けた大滝が相手DFをかわし、左足でネットを揺らした。前日(3日)の準決勝、名古屋戦で8点を叩き出したのとは対照的に、この日のゴールは1点のみ。それでも高山、渡辺の両DFを中心に「鉄壁」と化した守備陣が、きっちりと守り抜いた。
今大会6試合で無失点。
行徳監督は「心配していたディフェンスが、よく頑張った」とイレブンの成長ぶりに目を細めた。
クラブ王者として24日に迎える高円宮杯の初戦は、長野・松本で仙台育英高(宮城)と対戦することが決定。
感激に浸りながらも杉山浩太主将は「攻撃はもっとよくなると思う。気を引き締めて頑張る」と2冠奪取に照準を合わせた。

8月5日付スポーツニッポン静岡版・ありがとうございます】

毎日新聞社様のグループである、スポニチ様。
大瀧を「大滝」と書かれると、某高サッカー部監督が思い浮かびますな。
鉄壁の守備陣には六面八臂の活躍を見せた、GK山本海人もお忘れなく。
浩太は優等生発言。日本平での優勝報告でも「次も頑張ります」と無難な言葉。でも、25点奪おうが満足してないのね、この男の場合。



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エスパルスユース、レッズ下し初V
 クラブU−18大会決勝


サッカーの日本クラブユース選手権(U−18)大会の決勝が4日、福島Jヴィレッジで行われ、清水エスパルス・ユースが浦和レッズ・ユースを1−0で下し、初優勝を果たした。
エスパルスは前半37分、FW大滝義史(2年)がゴールを決め逃げ切った。
同大会のMVPにもエスパルスの阿部文一朗(2年)が選出。
エスパルス・ユースは24日開幕の全日本ユース選手権(U−18)大会に出場し、1回戦で宮城・仙台育英高(24日、長野・松本)と対戦する。

8月5日付スポーツ報知静岡版・ありがとうございます】

スポーツ報知様。御存知の通り、読売系。チーム名がカタカナなのはデフォルトです。
なんていうか、現地で取材していないのが、まるわかりの記事です。彼らにとっては5位決定戦(ヴェルディ−横浜)の方が、メインだったのでしょう。
#そういえば、5位決定戦の電光掲示板は「ヴェルディ−横浜F」だった。…いいんだろうか?
それでも報知には感謝です。記事にもしてくれない新聞社もありますし。



決勝写真集
http://www.atomgreen.com/49U18/
検索して発見した写真サイト。プロのカメラマンのものでしょうか?
連絡先が分からないので、無断でURLを掲載させていただきますが、抗議があれば即、削除予定。
筆者も1カ所に写っていたりする(苦笑)。



2002年08月04日(日) クラブ選手権 全国大会 浦和レッドダイヤモンズ戦

02年08月04日14:01開始 
 第26回日本クラブユース選手権(U-18)大会 全国大会 決勝
 対 浦和レッドダイヤモンズユース ※40分ハーフ

布陣
−−−−−仁科−−阿部−−−−−

−大瀧−−枝村−−浩太−−拓也−

−森安−−高山−−渡邊−−天野−

−−−−−−−海人−−−−−−−

控え:風間、高柳、小林、篠田、真希、岡村、真司
交代:前半23分:拓也→真希(そのまま右MFへ)
   後半24分:大瀧→真司(そのまま左MFへ)

浦和レッドダイヤモンズユース:

−−−−−新井−−鈴木−−−−−

−田辺−−− 中村也 −−小助川−

−−−−−−−峯岸−−−−−−−

−高沢−−中川−−大場−−稲垣−

−−−−−−−加藤−−−−−−−

交代:後半17分:中村祐→沢口、後半26分:田辺→橋本


試合展開

 雷鳴が響き、霧も出るような不安定な天候の中、キックオフ。それと同時に、大会名物の轟音を響かせる花火。迷惑(笑)。
 ここまでヴェルディに2点を奪われた以外は、無失点で切り抜けている浦和。GKの加藤は、清水エスパルスジュニアユース出身で、さなるカップ優勝の際、ジュビロとのPK戦を制したGK。確か、中1の時に、引っ越して退団したはず。エスパルスはこの年、ナイキ杯を優勝してますが、彼がいなければ県敗退もありえたわけで。
 一方の清水は無失点だが、圧倒的な中盤ポゼッションに助けられ、守備は未だ試されていない。いずれにせよ、先制点が大きな意味合いを持つことは、間違いない。

[前半]
 試合は、1分、浦和・新井が挨拶代わりのミドルを放つも、決勝らしい慎重な展開。ダイレクト中心に素早くボールを回し続ける清水に対し、浦和も高い集中力を保ち、決定的なゾーンには、フリーで運ばせない。しかし、徐々に清水のリズムに乱され、実力以上にテンポを上げてしまい、慌てて簡単なミスを犯してしまうという、清水の対戦する相手の誰もが陥る罠にはまっていく。
 12分、浩太が奪うと足首フェイクで華麗にマークを外し、阿部にクサビ。これを阿部は反転して右外に展開、初めて浦和を崩し、拓也のセンタリングはGKがパンチング。16分、海人のキックを阿部が競り勝ち、仁科が受けて戻すと、ブン得意のゴリブル開始(ゴリブル:パワーとスピードで相手を蹴散らすゴリゴリドリブルで、ブンの必殺技)。仁科に戻したのを狙ってDFが潰すが、阿部が拾ってダイレクトシュートも枠上。17分、拓也が奪い浩太へ。浩太の縦フィードに仁科がポストに入る、と思わせてスルー。阿部が受けると素早く持ち直してシュートに行くが、当たり損ないGK。
 対する浦和は21分、ハーフライン付近のFK(高沢)を、直接PA内に蹴り込む。これが流れて新井が詰めるが高山がしっかりカバーに入り、スクリーニング、そのまま外に出す。だが、この距離からのセットプレーでピンチを招くとは…、清水の弱点であるセットプレーの守備が致命傷にならないかと、内心焦燥する。

 しかし、その直後の22分、拓也が奪ったボールを右足アウトで流し、浩太が再び右足アウトでダイレクトで前へ。阿部がクサビとなって拓也の右突破を引き出すが、SBが外に逃げる。悪い流れの後に、すぐに良い攻撃を見せて調子を取り戻すのが、このチームの良いところ。次のプレーで右CKを奪うと、大瀧のキックをニアの仁科がカカトで中央に流し、混戦。最後は浩太がスライディングシュートに行くが、右へ外れる。
 だが、行徳監督には拓也の動きに不満だったのが、短兵急に真希にスイッチ。決して悪い動きではなく、この交代が吉と出るか凶と出るか、微妙なところ。暫くは清水優勢で進み杞憂に終わるかと思われたが34分、中盤底から浦和・中村が縦パス、渡邊のライン統率が曖昧となり、オフサイド崩れで混乱、清水左サイドに流れたボールを新井が抑えて後ろに戻すと、小助川が食いついた高山を越すアーリークロスを狙う。体に当たって空いた中央にこぼれたボールに峯岸が走り込むが、渡邊と交錯し海人が飛び出て抑えた。

 再度浦和へ傾きかけた流れを、自力で取り戻す清水ユース。35分、枝村が大瀧に当てながら左外を回ってリターンを受ける。逆に大瀧は入れ替わって中央に入り、開いた枝村から再び戻されたボールを簡単に中へ流すと、そこに仁科。走り込んでシュートするが、GK好セーブ。
 そして37分、自陣中盤の底で浩太が奪うと、引いてポストに入った仁科が左足アウトのトリックでダイレクトパス、右外に開いた真希が弾丸のような縦パスを送り込むと、阿部が弾丸となって浦和DFの間を横紙破り、抜け出てくる。PA内で囲むDFの中で粘ると、追いついた仁科に戻す。仁科が簡単に左へ流すと、そこに大瀧。角度のないシュートを力強く制御し、ネットに突き刺す。1−0。待望の先制点を奪い、欣喜雀躍たる清水イレブン。
 ロスタイムには、森安の長いFKから真希のシュートをGKセーブ。そのまま前半を終了する。

[後半]
 後半に入ると、浦和は戦術を徹底。長いボールをサイドの裏に入れて、そこで粘りながらSBの攻め上がりを引き出そうとする。清水は浩太が流れを変えようとミドルを狙うなどするが、10分、再三崩されていた左サイドの展開をついに高山がクリアしきれず、こぼれたボールをフリーで新井がPA内でシュート。これを海人が横っ飛び超反応で弾き、天野が素早くカバーして、難を逃れる。
 清水も17分、天野のスルーパスに仁科が突破、溜めて中盤の攻撃を引き出すと、浩太に戻して素早く縦パス、阿部がPA内で前を向きシュートに行くが、GK。このあたりから、優勝の重圧と、うるさい元気な浦和レッズユース両親ズの重圧が、さらに判官贔屓の会場の雰囲気に伝染し、得も言われぬプレッシャーとなって襲いかかる。エスパルスサポの方は、今年の天皇杯決勝を想定してもらえればと。
 19分、清水右サイドから浦和のロングスロー、これをクリアできず中央まで流してしまい、小助川が拾ってシュート、当たり損なってPA内に転がるが海人が飛び出てキャッチ。そのすぐ後の20分、浩太が中盤でマークを寄せながらスペースを作り、森安の攻め上がりを導く。突破した森安が大瀧に戻し、センタリングに行くがDFカット、こぼれを森安がミドルを狙って突っ込むが、一歩遅れて逆にその裏に浦和速攻。これは渡邊がファールで潰すが、その次のプレーでも荒く競り合った渡邊には、イエローカードが示されてしまう。完全な悪循環。

 22分、またもや清水左サイドを破られ、最後、稲垣のセンタリングは、ファーに流れる。24分、清水左サイドから新井のシュートは、コースは海人が塞ぐも、ニアポスト直撃。行徳監督は真司を投入して流れを変えようとするが、27分、ハイボールを敵陣で激しく競り合いにいった真司が倒される。が、浦和ボール。暫く不利な裁定が続いており、ベンチ前での疑問の判定にいよいよキレた行徳監督。

 「何のファウルなんだよっっ!!」

 明らかに表情の変わった主審が近寄ると、行徳監督は笑いながら、マークを指さす。ほら、別に外に出たわけじゃないでしょ、と。そして、主審の告げた言葉は「退席してください」
 …あれが退席処分なら、Jリーグは毎試合、監督不在のラグビー状態になってしまいます。ですが、2年前の高円宮杯(U-15)の赤星のように不可解な退場処分は清水優勝のためには付き物、と妙な安心する筆者は、精神状態錯乱気味。

 29分、ぽっかり空いた中央にボールがこぼれ、新井がフリーで突っ込むが、ミドルは枠上。だが、このあたりから逃げ切りの意思統一が出来た清水は、落ち着いてくる。33分、森安のクリアを阿部が上手く体を入れ替え突破するが、もたついてシュート打てず。
 35分、浦和・稲垣が森安を交わして斜めに折り返し、沢口が走り込んでグラウンダーのシュートを打つが、海人が落ち着いて枠の外に見送る。海人のゴールキックは浦和DFに跳ね返されるが、高山が左サイドに流れてクリア、真司が抑えて仁科に渡すと、高山がそのまま左サイドをオーバーラップ。センタリングをGKが処理ミスし、阿部が突っ込むが、何とかボールを抑え込む。
 以後、焦り出した浦和相手に、時間を上手く使い、ついにホイッスル。「えすぱっ子」開設の年に、見事、初優勝を飾った(爆)。

[雑感]
 後半は、20分過ぎから35分頃まで、完全に浦和のペースだった。これを凌いだのが、これまで傑出したボールポゼッションで隠れていた、高山・渡邊のカバーリングセンスであり、今まで殆ど出番のなかった海人の反応の速さであった。逆サイドで流れたクロスボールを抑えて、波状攻撃を未然に防いだ天野の渋い動きも評価したい。
 浦和は清水の左サイドを中心に、ロングボールで清水最大の弱点であるSBを狙ったが、高山と渡邊の機敏な修復作業の前に、ミドルを狙うか、サイドから切れ込んで角度のないシュートを狙うしかなく、得点の確度を落とされていた。しかし、これはあくまで確率論であり、幸運に左右さられた部分もある。また、最も慌てる最後の5分で、今まで楽に勝ち上がってきた清水を前に、激戦を勝ち抜いてきた浦和が、先に息が切れてしまったのも大きい。

[試合後]
 表彰式、最初のトロフィーを贈られたのは、浩太と高山。以後、3年生が賞を受け取りに行きますが、贈られたトロフィーを整列中に下級生へ手渡していきます。恐らく全員にトロフィーを触わらせようとする厚意だと思いますが、重たいのでお前たちが預かっとけ、と言ってるようにも見えます(笑)。
 MVPは、主将としてプレーでも精神面でもチームを引っ張り、大会を通して明らかに一枚上の存在感を示した杉山浩太、…と思いきや得点王の阿部文一朗に。さすがプレゼンター水沼貴史氏、意外性溢れるファンタジー炸裂です。一番意外そうな顔をしたのは、誰であろう浩太なのですが(笑)。
 そのブンは、毎日新聞に緒戦で交代させられて涙した、などと書かれてました。こんなこと全国紙で書かれるぐらいなら、MVPもらわない方が良かった気もします(爆)。とりあえず賞品の俊輔モデルのスパイクは似合わない(ビエリモデルならともかく)ので、大瀧あたりにくれてあげてください(笑)。
 そして写真撮影。撮影位置には人柄と人間関係が現れるものですが、主将で王子様の浩太が真ん中に座り込むのは当然として、中学生の山本真希が堂々2列目中央に。いやあ、市川大祐が思い起こされます。
 最後に電車で帰ろうと駅で待っていると、清水エスパルスユースの選手たちがゾロゾロと。ああ、特急の指定席がなかったのは、こいつらが予約したからか、とオチもついて、福島Jヴィレッジの旅は終わりを告げたのでした。

 何はともあれ、清水エスパルスユースの選手・監督・スタッフ一同、お疲れ様でした。ですが、2年前のチームと比べても、まだ向上の余地はあると思います。是非、高円宮杯、そしてJユース杯での健闘を、祈ってます。
 高円宮杯は、8月24日に松本平広域公園総合球技場にて、仙台育英と昨年に続いての対戦となりました。勝てば翌日、星陵とクラブ4位(名古屋か札幌)の勝者と、そのまま松本で戦います。これに勝てば30日に西が丘での準決勝、最後は9月1日、国立での決勝です。


試合結果
清水エスパルスユース 1−0 浦和レッドダイヤモンズユース
 得点:前半37分:大瀧義史(仁科克英・ショートパス)


選手寸評

山本海人−−7.5 高い身長と積極性で広く守備範囲を保つ。横っ飛びの反応速度も良し。

天野数士−−6.5 攻撃では殆ど絡めなかったが、渡邊と組んでサイド攻撃を封じ込めた。
渡邊優希−−7.0 何度かライン統率を誤るが、その後のカバーリングは秀逸。
高山純一−−7.5 崩される左を繕い、裏もケア、さらに前に出て潰しと、奮迅の動き。
森安洋文−−5.0 最初の当たりが外れ、身体能力でも勝ち切れず、ズレを修復できず。

杉山拓也−−6.0 機能してないわけではなかったが、早期交代。
杉山浩太−−6.5 際立つセンスは混乱の中、唯一の安息所に。守備は十分に潰し切れず。
枝村匠馬−−5.5 意図は感じるが微妙に行き違う場面が多く、潰し・繋ぎには不満。
大瀧義史−−5.5 貴重な決定点を奪ったが、単純なミスも多く、局面の守備で弱さも。

仁科克英−−5.0 ボールを落ち着かす役割に失敗し、ポゼッションサッカーを導けず。
阿部文一朗−5.5 裏を狙い合う乱打戦の様相の中、機能はしたが、成功率低し。

山本真希−−6.5 基礎技術と身体能力を生かし、攻守で役目を全うした恐るべき中学生。
鈴木真司−−5.0 彼の持ち味とは違うが、狙われる左サイド修復の目的は全く果たせず。



2002年08月03日(土) クラブ選手権 全国大会 名古屋グランパス戦

02年08月03日14:00開始 
 第26回日本クラブユース選手権(U-18)大会 全国大会 準決勝
 対 名古屋グランパスエイトユース

布陣
−−−−−−仁科−−阿部−−−−−−

−−大瀧−−−−−−−−− 杉山拓 −

−−−−−−枝村− 杉山浩 −−−−−

−−森安−−高山−−渡邊−−天野−−

−−−−−−− 山本海 −−−−−−−

控え:風間、高柳、小林、篠田、山本真、岡村、鈴木真
交代:後半08分:杉山拓→山本真(そのまま右MFへ)
   後半21分:渡邊 →篠田 (森安をCB、篠田を左SBへ)
   後半27分:阿部 →鈴木 (そのままFWに)
   後半30分:仁科 →小林 (山本真をFW、天野を右MF、小林を右SBに)

名古屋グランパスエイトユース:

−−−−−−−−津田−−−−−−−−

−−永芳−−高橋−−遠藤−−上原−−

−−−−−−−−森賢−−−−−−−−

−−深谷−−鈴木−−小寺−−富岡−−

−−−−−−−−森真−−−−−−−−

交代:後半00分:永芳→小出、11分:高橋→平林、31分:遠藤→日下

 相変わらず3バックとも、4バックとも、5バックとも見える不思議な布陣。FWも1トップとも、3トップとも言えそう。何だか哲学的。簡単に説明すれば、守備時には鈴木が余り、森賢一と小寺が2トップを、SBがアウトサイドMFを厳しくマークする。だが、攻撃時には森は上がり、SBも交互にかなり高い位置まで攻めるので、最終ラインは3人しか残らない。また攻撃時には、2列目アウトサイドの位置が高いので、3トップにも見えます。
 それにしても、1年生が多い。神丸は大会緒戦で怪我、諸江は愛知の試合で怪我しているようですが、平林・北本・森敬史・森美棋といった選手は、どうしたのでしょうか?


試合展開

 残業明けで、いきなり寝坊した筆者。支度に手間取り、大慌てで特急スーパーひたちに乗り込むと、信号機故障。20分以上遅れる電車。いわき駅で乗り換え待ち時間が19分もあることに憤慨する必要は、なかったようです。結局、いわき発のローカル線は、特急が到着するのを5分以上待って、発車。十数人の特急客のために、百人近い地元乗客が待たされたわけですが、金を多く支払っている人を優先するのは、資本主義の原理なのでしょう。それに怒らない福島県民は大人です。車内の床に座り込む若者はいますけど。
 一方、既に始まっていた試合では前半8分、名古屋のセットプレーを清水DFがクリアミス、ゴールネットを揺らすもPA内のファウルで得点を取り消されたりしてたとか。何も知らぬ筆者は、その頃タクシーの中。急いでも「釣りは要らねえ」とは言えない小市民な筆者は、小銭をもらいながら会場へ。

[前半]
 息を切らせながら筆者が辿り着くと、いきなり歓声。14分、浩太のスルーパスで抜け出した拓也が、右サイドをペネトレイトし、細かく折り返したボールを、ニアで仁科が右足を軽く合わせ、先制したらしい。1−0。筆者の到着を歓迎してくれたのかと勘違いしたくなりますが、やはり先制場面は落ち着いて見たかったところ。あと数十秒早ければ…、が本音。あ、つまり、釣りを受け取らず、ダッシュで駆けつければ良かったのか(苦笑)。
 その後、20分、攻め上がった天野が戻したボールを、拓也が受けて中に切れ込む。仁科に渡すと、仁科がヒールで超技巧的ワンツーリターン。拓也のシュートは、GKに。22分、仁科が中盤でパスをカットし、素早く前線にスルーパスを送り込む。そこに走り込む阿部、パスはDFに当たり軌道が変わるも、方向転換するクイックネスは阿部の方が上。一気にDFを置き去りにするが、シュートはGKに弾かれる。これにも阿部が敏活に反応、追いついたDFを再び速さで振り回してコースを空けさせると、豪快にサイドネットに突き刺す。2−0
 25分、自陣深くから森安が左足アウトで巧みにスルーパス、またも阿部が抜け出し、角度のない位置から強引にシュートに行くが、バーを掠ってゴールならず。30分、給水休憩を挟み集中力を欠いた名古屋を、浩太が見逃さず奪取、加速するかと見せて一気に阿部へスルーパス。抜け出てシュートはGKに当たると、またまたクロスバー。真下に跳ね返ったボールは、名古屋DFがライン上で必死に掻き出す。32分、左の展開に近づいてポストに入った仁科、右に流すと中に入った拓也が受け、そのまま中央突破、と見せて、飛び出した浩太へスルーパス。ウェーブの動きでDFを外すと、的確にパスの勢いを殺し、ニアを精密に破る。3−0右手を突き上げる浩太、さすがスターダムの似合う男。やはり王子様(笑)。

 34分、ポストに入った仁科の、鋭いサイドチェンジをDFがカットし、CKへ。大瀧の右CKを飛び出したGKパンチング、のはずが掠り、次の瞬間、ネットが揺れる。しかし、狐に包まれたような観客(とエスパイレブン)。GKのオウンゴール(しかもパンチ)ですか? 4−0。残念ながら、これで完全に試合としての緊張感は、喪失した。以後、個人技主体の展開へ。
 36分、拓也の縦パスに飛び出したのは枝村、仁科とのワンツーを受けシュート、DFに当たり左へ流れると、詰めた大瀧がシュート。今度こそGK、パンチング成功。39分、浩太のクイックリスタートは相手に当たり失敗するが、素早く渡邊がフォロー、拓也から浩太が中央突破、パスを阿部がポストに入り、流して仁科シュートも左に。直後、一気にゴール前まで攻め立てた名古屋に対し、浩太がパスカット、ハイボールでクリアすると着地地点で阿部が、一度止まり、マークを押さえつけ、直後ダッシュ。これだけでDFを置き去りにする凄まじい身体能力を見せつけ、独走でPA内へ突入、後追いのDFに引き倒されたがノーファウル。そして、そのまま前半を終えた。

[後半]
 後半開始後も、流れは清水。開始いきなり1分、相手の最終ラインのパス回しに対し、大瀧が食らい付き、カット。縦に突破すると、低いセンタリングを阿部が頭から突っ込み、ブンらしい得点。5−0。12分、サイドチェンジを真希が受けると縦へ。入ったタックルを交わして抜け出し、今度は右からの低いセンタリングは、ニアで潰れた阿部の裏で、中央、ダイビングヘッドに行ったのは、飛び出してきた枝村。エディーらしい、大きな展開からの得点は、彼の大会初ゴール。6−0
 15分、浩太が浮き球で出した芸術的スルーパスに、一番で反応したのは、やはり阿部。最初のシュートチャンスをトラップミスで逃すが、寄せてきたDFを力で突き放すと、シュート体勢に入った阿部を、たまらずDFが引き倒す。PKを本人が決め、7−0。18分、大瀧がまたまた相手ボール回しをカット、サイドに流れた阿部が受けて折り返すが、DFカット。大瀧の右CK、ニアの阿部がGKと森賢一を押し倒す、高くて強いヘッドで、8−0
 こうして、怒濤の20分間が過ぎ去った。

 23分、浩太が平林のドリブルを潰すと、スルーパス。飛び出した枝村は一度仁科に戻し、左の大瀧へ展開。センタリングは、GKが飛びついてキャッチ。28分、浩太のスルーパスが今度は鈴木へ。鈴木は鋭くターンして大瀧へ。大瀧はPA内で粘って溜めながら、最後は戻して篠田がミドルを放つが、枠の上。31分、天野が得意の曲芸師的浮き球リフティングで突破、センタリングを鈴木が左足つま先でコースを変えるファンタジーを発揮するが、反応したGKが外へ弾く。
 35分、浩太のパスに真司が足首だけでトリッキーに軌道を変えると、天野がキープ。小林が上がってマークがズレると、センタリングを大瀧がトラップ、シュートは右へ。その後、終了間際に必ず元気になる(爆)浩太が、縦に勝負してDFを交わし、シュートに行くがバー、跳ね返りをダイレクトで回して最後は枝村が打つも、枠の上へ。
 これにて試合終了。

 準決勝と思えないスコアでの快勝だが、8−0は自分たちが強いだけの結論ではない。名古屋の最終ラインは意思統一も集中もできておらず、浩太に簡単にスペースを使われ、そして、それだけで崩されてしまった。しかし、それが決勝という緊迫した試合でも可能かと問われれば、否であろう。大勝後の次の試合は難しい、というのは通説だが、気を持ち直して残り1試合、全力でぶつかってほしい。


試合結果
清水エスパルスユース 8−0 名古屋グランパスエイトユース
 得点:前半14分:仁科 克英(杉山拓也・ショートパス)
    前半22分:阿部文一朗(仁科克英・スルーパス)
    前半32分:杉山 浩太(杉山拓也・スルーパス)
    前半34分:オウンゴール
    後半01分:阿部文一朗(大瀧義史・スルーパス)
    後半12分:枝村 匠馬(山本真希・右クロス)
    後半15分:阿部文一朗(PK)
    後半18分:阿部文一朗(大瀧義史・右CK)


選手寸評
山本海人  6.5 眠りそうな頃に訪れるピンチも、きっちり抑え切った。

天野数士  6.0 個人技の高さは証明するも、ミスで空回りし、自分の形を貫徹できず。
渡邊優希  7.5 敏速なカバーリングに加え、強さを会得、決定機の一つ前を潰す。
高山純一  7.0 渡邊とは広範囲をつぶさにカバー、森安とは相互にフィジカルを発揮。
森安洋文  6.5 高い身体能力で清水に違う色を持ち込む。CBではややズレる場面も。

杉山拓也  7.0 自らの形を貫き、鋭い切れ込みと高い連動性で、外から中で仕事する。
杉山浩太  7.5 これほどスルーパスを通すとは。判断の速さが飛び抜けている。
枝村匠馬  7.0 対空戦を中心に守備で強さを発揮。力強い飛び出しも繰り返し見せた。
大瀧義史  7.0 単純なミスもあったが、豊富な運動量で攻守の機会を増やし、貢献。

仁科克英  6.5 中盤に下がってのポストの動きは卓絶。FWの仕事は物足りなかった。
阿部文一朗 8.0 強さ・高さ・速さの全ての面で、高い身体能力を発揮しての4得点。

山本真希  6.5 強さと速さで右サイドを跋扈。基礎の完成された正確なパスも光る。
篠田大輔  5.5 守備は粘りを見せたが、攻撃においてミスが多い。右足も使えないと。
鈴木真司  6.5 絡む回数は不満だが、豊富なスペースを得て左足トリックの魅力全開。
小林拓矢  5.5 水準レベルの守備は見せたが、攻撃は遠慮がちで物足りなかった。



2002年08月02日(金) JY:ブラジル遠征 コパブラジルU-15

清水ジュニアユース・ブラジル遠征
1a COPA BRASIL DE FUTEBOL SUB-15(第1回コパブラジル U-15)

予選リーグ結果
27日:第1戦 △2−2 Sao Paulo F.C. 得点:中村、小林
29日:第2戦 △0−0 Londrina E.C.
30日:第3戦 ○3−2 America E.C.  得点:柴田、八木
31日:第4戦 ×0−4 Gremio F.P.

決勝トーナメント結果
02日:1回戦 ×1−2 S.E. Palmeiras 得点:柴田

予選リーグ2位で決勝トーナメントに進出。1勝2分1敗、勝点5得失点差−3で勝ち抜けと、かなり幸運に恵まれましたが、8チームによる決勝トーナメントの緒戦で、S.E. Palmeiras(Bグループ1位)にぶつかり、そこで敗退しました。
しかし、サンパウロ・グレミオの次は、パルメイラスですか?
人材が流出する前の南米クラブは、トヨタカップの凋落が嘘のように、本物の臭いがプンプンします。それだけ貴重な経験を積めたということで、有意義な遠征になったことでしょう。
これ以上、遠征を続けると、10日からのクラブユース選手権に影響が出そうですし、ここらへんが、ちょうど良いところかと。



2002年08月01日(木) クラブ選手権 全国大会 塩釜FC戦

02年08月01日16:00開始 
 第26回日本クラブユース選手権(U-18)大会 全国大会 決勝トーナメント1回戦
 対 塩釜FCユース

布陣
−−−−−仁科−−阿部−−−−−

−大瀧−−枝村−−浩太−−拓也−

−森安−−高山−−渡邊−−天野−

−−−−−−−海人−−−−−−−

森安が全国の水に慣れてきた。試合を見てもらえば分かるが、今年の清水は自分のチームのリズムに乗るだけでも大変で、長年一緒にやってない森安や枝村、真希が遜色なくやってるだけでも凄いと思う。


試合結果
清水エスパルスユース 5−0 塩釜FCユース
 06分:仁科克英、10分:高山純一、40分:杉山浩太、57分:阿部文一朗、72分:鈴木真司

枝村のパスから仁科が抜け出して先制、大瀧のCKから高山が決め、早々に2得点。あとは、いつも通り、余裕を保ちながら加点していったそうです。

準決勝は3日の14時から、ピッチ1(見にくいのだが…)で行われます。
対戦相手は、名古屋グランパス。
東海予選で勝ったとはいえ、あの試合は名古屋が本領を発揮したとは言えず(とはいえJ村で見たスタメンは、今のところ東海同様に下級生中心のようですが)、油断できる相手ではありません。志を高くもって、勝負してほしい。


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ひかる。 @H.P. [MAIL]

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