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◇◇サイ・セイ◇◇
りえ



 愛してる。

この春で 丸10年になるのだ。

信じられないことに

小吉は、もうすぐ4年生になるのだ。



わたしは 十分に幸せな 10年を過ごさせてもらった。

ゆうさんと一緒に居られ

温かい食事と家があり

かわいい二人の息子があり

そうして みんな 元気だ。



ゆうさんに感謝すべきは

わたしに ずっと変わらない愛情を 注いでくれたこと。

わたしのほうが時々揺れて

自信のなさから心を凍らせたり していたけれど



彼は 少しも動じず ゆるぎない強さを持って

わたしのそばに ただじっと いてくれた。



横たわると わたしのおでこよりずっと上に彼の顔があり

わたしのつまさきよりずっと下に彼の足先がある。



わたしは彼の中に収まり

そのまま 消えてしまうのもいい と思う。



明日何かが起こっても

きっとわたしは後悔しない。



ゆうさんとの毎日を ダイヤのような結晶にして

握り締めて いればいいから。

2012年02月20日(月)
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