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Mi Pensamiento Diario

それでも明日は来る

昨日食べた玄米入りご飯。これ、思ったよりもよくって病みつきになりそう。何でかっていうと、いつも夜中になるとなぜかお腹を空かせるムースが、昨日の晩は全然お腹が空かなかったの。これには驚いちゃった。晩御飯のときはいつもお腹いっぱいになるまで食べちゃうし、そのせいで食べたあとにごろんと横になることもしばしば。昨日も食べたあとは、あまりの満腹感にしばし横になってたの。でもって、いつもだと、目が覚めてしばらくすると小腹が空いてくるんだけど、昨日は一切そんなことはなし。だからこれはいいかもって思ったし、何となく病みつきになりそうで。

昨日がこんな感じだったから今日も玄米入りご飯。今日は食べてる途中でもう食べられないってくらいまでお腹がいっぱいになっちゃったの。でも、残そうと思ってもほんの一口程度だから、最後まで食べちゃったんだけど、これがいけなかったのか、食べ終わったあとには突如睡魔が。ってなことで、しばらく夢の世界をさまよっちゃった。食べたあと、すぐに寝るのはよくないと思いながらも、シエスタってこんな感じだしいいかなってちょっぴり自分に言い訳をしちゃったり。本当はこういう習慣が肥満の原因になるって知ってるんだけどね。

今日はこれといって何もなくって、何を書こうかしばらく考えちゃった。さっきまで頭の中が真っ白。だから目の前にある本棚から本を1冊取り出して、ちょっとだけ読んでみたの。手にとって本は三浦綾子の「それでも明日は来る」。これはエッセイ集で、1つ1つがとっても短いの。読みやすそうだったから、本の最初の方にあるいくつかのエッセイを読んでみたんだ。内容はいたっていつもの三浦綾子のエッセイって感じなんだけど、今日はその中で始めて読むエッセイがあったの。それは「冬の塩狩峠」って題されたもの。三浦綾子の作品に「塩狩峠」って作品があるんだけど、実はそれを書く前に塩狩峠が登場する短編を書いたことがあったそうなの。「氷点」の次の作品って書いてあったかな。でね、このエッセイによると、その短編小説に登場する塩狩峠と「塩狩峠」のラストシーンで使った塩狩峠の叙景が一緒だったそうなの。それは三浦綾子が18歳のときに訪れた塩狩峠の景色なんだって。

これを読んでふと思ったことがあるんだけど、やっぱり最初に見た景色の印象っていつまでのその人の心の中に残っていくのかなって思うの。ずーっと昔、今から14年くらい前になるかな。ムースが春先に北海道へ行ったときのこと。夜行列車で稚内を目指していたとき、ふと目を覚ましたら雪に埋もれた駅のホームが目の前に見えたんだ。どこの駅だったかはよく覚えてないけど。ただそのときの風景だけは今も心に残ってる。って実は、ビデオカメラに残っていて、あとで何度も見た結果なのかもしれないけど。でも、青白く光った雪は今でも忘れない。そこに着くまでの間に、音威子府(おといねっぷ)という駅で列車を乗り換えてるから、そこの景色を覚えていてもよさそうなんだけどね。でも、雪の音威子府はムースの記憶にはないんだ。

もし、ムースが天北原野を舞台にした小説を書くとしたなら、きっとあのときに見た景色をいつも頭の片隅におくだろうなって思う。それくらいムースにとっては印象の深いものになっているの。でも、その景色って何の変哲もないただの雪に埋もれた駅のホームなんだけどね。もしかしたら、そのときのせつない気分が印象深くさせたのかもね。なんてったっていつものように1人北を目指していたからね。ってこの日記で何度か書いたことのある、失恋傷心旅行で北を目指していたんじゃないですからね。あのころは、恋なんてまったく無縁でしたから。

でも、こうやって昔のことをちょっと思い出してみると、今にいたる片鱗を見せてるよう。だっていくら3月とはいえ、あのときの北海道はかなり寒かったかな。−10℃とか−15℃とか。今でこそ、今日は−10℃までしか下がらないし、比較的暖かい日だっていえるけど、あの当時はやっぱり寒いって思ったかな。と書きつつ、大喜びで、手袋もはかず、外に出てたけど…。きっと今だったら、そんな人を見たら、「手袋もはかないで外に出たらダメでしょ」って叱るんだろうなぁ。子供のころ、叔父のお葬式に行ったとき、親戚だか、近所の人だかわからないけど、3月の東京の格好のままでお寺にいたら、いきなり注意されたのがわかる気がする。でもあのときは、何1つ悪いことしてないのに、いきなり注意されたからショックだったけど。

さっきまでちょっとエッセイを読んでたんだけど、ふとこんなことを思ってみちゃった。

ここ北の国は夜になると涼しくなる毎日。昼間は30℃近くまで気温が上がるし、まだ夏って感じだけどね。今日は夜になってから風が強くなって、窓に備えられている冷房の隙間から冷たい風が吹き込んでくるの。先日は明け方6℃まで下がったし、今週末もそれくらいまで下がるみたい。秋がそこまで来ているって感じだね。でもね、北の国の秋は短いからうかうかしてるといつの間にか冬になっちゃってるの。だって来月の半ばになれば、もう雪が舞うんだもの。ムースの季節がやって来るまであと少しかな。


2003年09月17日(水)




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