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Mi Pensamiento Diario

外国人法

寝起きのボーっとした頭で巡回してたネットである面白いコラムを発見。それはオーストリアの外国人法のことについて。詳細は「ここ」からどうぞ。オーストリアではついに法律を制定し、国をあげて外国人排斥運動をするんだね。すごいことだね。ムースが思うにヨーロッパ人って根底には今だに白人優位主義があるんじゃないかなって思うんだ。そして日本のような村制度も。白人以外でこの村のものでなければ排斥する。この考えが根底にあるような気がする。それはなぜかっていったら違う文化の下で生活した来た人がどんな人だかわからないからだと思う。わからないから恐怖感が募るんだと思う。
もし自分達の住む街に異文化の人がたくさんやってきて、そこに住み着いて、誰も日本語を話さなければ、それは日増しに脅威に感じてくると思う。外国に暮らした経験のあるムースだって、自分の知らない言語で話してる人たちばかりの中に1人でいたら恐いです。それも日本で。何が話されてるかわからないから恐怖感が生まれると思うんだ。そして何をしようとしてるかわからないから恐いと思う。異文化の下で生まれ育った人に、日本にいるんだからすべて日本のやり方にしたがってくださいとはいわない。自分達のやり方でどうぞっていうだろう。いくら日本には日本のしきたりやマナーがあっても。ただし、それをいえるのはその国の人たちしかいないところでの話。それを公の場でやられたときは、ムースはいい感じがない。それに嫌悪感を示す人は多いと思う。
ただ残念なことにどこの国の人も、もちろん日本人を含めて、同じ国の人の数が増えてくると自分がいる場所がどこだか忘れてしまってる。ムースの知っている限りだとアジア系は忘れがちかな?まるで自分が元からそこに住んでいたような錯覚に陥って、その国の文化やしきたりを忘れてしまってる。そして自分達の文化のみしか受け入れてないように思える。文化を受け入れてないんだから、言葉なんて覚えるわけがないよね。だって言葉っていうものはその国の文化が密接に関係しているから。言葉を覚えるってことは、同時に文化を学ぶことでもあるから。文化っていうものは歴史や文学、政治、経済、社会、スポーツなど多岐にわたっているし、それらに関することをいろいろと知っていかなければ、いろいろな言葉なんて覚えてることできないから。
じゃ、言葉を覚えない人はどうするかっていうと、時に数の力で自分達の文化を押し付けてしまうと思う。もしかしたら、あとから来た人は何も知らぬまま自分が自分の国にいたときと同じように振舞っているだけなのかもしれない。何も考えてないのかもしれない。でもその1つ1つが周りの人を恐がらせてる、文化を押し付けてるような行為になるんだけど。
これでもみんなで仲良くやりましょうっていって、日本にいながら相手の国の言葉を覚えますか?もしラマダンのときに日本にいるイスラム教徒の人がみんなにも断食をしてくださいっていったらどう思います?快く受け入れますか?快く断食しますか?イスラムの戒律ではお酒はよくないものだからっていってお酒の不買運動を起こしたらそれ快く賛同します?もしかしたら街の条例として禁酒法を作ろうっていう人も出てくるかもしれないよ。
オーストリアのように法律まで作ってこんなことをしなきゃいけなくなっちゃったのはとっても残念なことだけど、でもこうなるまでの過程を考えたら仕方がないのかって思う。オーストリアの公用語であるドイツ語を勉強しなかったのはオーストリアの文化を勉強しなかったに等しいから。言葉を覚えようと努力をしてきた人には関係ない話だし、この法律が適用されるのはドイツ語を話せない人に対してだから。「郷に入っては郷に従え」というし、外国へ行ったのなら出来る限りその国の文化を覚え、しきたりを学んでいかないとダメだと思う。それが言葉を覚える支えになるから。
ムースがスペインにいるときはスペインのことをたくさん勉強したし、イギリスにいるときはイギリスのことも学んだ。っていってもイギリスには3ヶ月しかいなかったから大して覚えなかったけど。でもこうやって少しずつ言葉と文化を覚えて、その国に受け入れてもらおうとする訳であって、こういったことをしなければ嫌がられるだけ。受け入れてもらおうとする過程にはたくさんイヤな思いもする。異文化とのギャップに不満を覚えるときもたくさんある。でもそれを1つ1つ受け入れていかないと異国の地で暮らすっていうのは大変なことになると思う。どこまで受け入れるかを決めるのは自分のさじ加減だから、そんなに気を配る必要はないと思うけど、嫌悪感を抱かせるようなことだけはしないようにしないと。この違いはお刺身と土足かな?もし外国人でお刺身が嫌いな人がいても嫌悪感は抱かないでしょ。だってお刺身が苦手っていう日本人だっているし。ここにも1人いるんだけど。しかも洋酒はOKなのに日本酒は1滴も飲めないし。でも、日本では家の中では靴を脱ぐんですっていってるにもかかわらず、外国では靴は脱がないっていって靴を脱がず土足で家に上がったらそれは嫌悪感を示すでしょ。同じ受け入れないってことでも、全然違うんです。これがムースのいうさじ加減であり、嫌悪感を抱かせるかどうかの違い。
日本ではこんな法律は絶対に出来ないと思うけどね。だって日本では海外から来た人のためにその国の言葉や文化を覚えましょうってことが先に来て、その人たちに日本の文化を教えましょうってことが後回しだもんね。でもムースが思うのは日本に長期滞在をしてる人にはもう少し日本語を勉強しなさいって押し付けてもいいんじゃないかなって。TVで日本の変なところをいってる番組に出演してる人を見てると、「そんなにイヤなら自分の国に帰れば?」っていいたくなるときもあるけど、でも彼らこそ日本語と共に日本の文化をちゃんと勉強した人たちで長期滞在しててもおかしくないっていえる人たちだろうなぁって思う。

彼らも国に帰れば日本と自分の国の文化の狭間に立ち、中途半端な人って感じるようになって、どこにいても居場所がないんだろうなぁ。異文化を知るってことは不幸の始まりなのかな…。


2002年07月10日(水)




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