きまぐれ日記
せいあ



 チャットコミュニティ

コミュニティチャットの方が正しいのか?
ああいう場所をどう呼ぶか知らないので適当に名付けておく。
多分JAVAチャットを利用しているのだろうと思うけれども、どこぞの何らかのコミュニティの一部として存在するチャットではなく、チャットそのものがコミュニティの総てとして存在しているチャットスペース。

時々見るサイトの上部広告スペースにはいつもそのチャットコミュニティへの広告が貼ってあって、可愛いキャラクタがおいでおいでをしていて、随分昔から気になっていたのだけれども、ついに今日デビューを果たす。

元々、人見知りが激しいたちなので、相手がどういう人間か、ある程度見極めてからでないとなかなか話しづらい性格なので、もの凄いどきどきしながらログイン。後々HNで検索とかかけられたらイヤなので、かけ離れたHNを利用。

……ものの5分で自分の場違いさというか空気の違和感というか、居心地の悪さにおたおたする。

自分ちのチャットや、良く入り浸っているサイトに置いてあるチャットの場合、よく掲示板で発言している人が多かったり、メールで作品への感想を暮れたりした人が多いので、その人となりが――たとえそれがうわっつらだったとしても――わかっているから安心してこちらも話しかけられるのだけれども、ああいう場所では本当に相手が誰だかわからない。
もちろん、相手が誰だか特定できないのは当たり前のことなのだけれども、私がよく利用するチャットのようには、相手の背景が見えてこない。

私が今回行ってみたのは初心者用と銘打ったチャットルームだったのだけれども、誰も彼もが良く発言をする。するんだけれども、会話になってない。
いや、一見するとちゃんと言葉はキャッチボールになっているんだけれども、そこにはどうにも真剣味が感じられなくて、何というかこう、人と会話している気分になれない。AIチャット(だっけ?)のAIに向かって話しているみたいで、気味が悪い。
誰も、相手の背景に興味を示さないし、相手の発言を膨らませて次の発言に繋げよう、という意志がくみ取れない。

そこは井戸端会議場でもなく、学校の休み時間ですらなく、相手はご近所の奥様でもクラスメイトでも、初めて入った店のホステスでさえない。
ただ、通りすがりに肩がぶつかって「あ、すみません」「いいえ、こちらこそ」と言い合って、それきり二度と会わないような、そんな程度の関係性しか見えてこなくて、やっぱり私にはこういう場所は不釣り合いなんだなと実感した。

今まで行ったことのあるチャットは片手で数えられる程度だけれど、どこのチャットでも管理人さんが場を華やげようとしていたし、みんなで一つの会話を盛り上げようとしたり、にぎやかなクロストークが繰り広げられていた。
誰も彼も自分が話している相手の話を聞き、自分のことを話し、相手のことを知ろうとし、自分のことを知らせた。
少なくとも初対面の人にいきなりタメ口だったり「こんにちわ」も満足に言えなかったりすることはなかったし、みんなきちんと「相手」と「向き合って」いた。

それが、今日行ったサイトではまるで感じることが出来ず、そしてもし、これを利用する人々が、これを「人間関係」と呼ぶのなら、メディアが盛んに報じる「人間関係が希薄になってきている」というのは真実なのだなぁと思う。
少なくとも私はあれで「関係が出来た」とは思わないし、あの場に何度も足を運んで「関係を構築しよう」とも思わない。

それでも、そういう「関係」を好む人々が多いのだとしたら、人々は既に「人間関係」に疲れ切っていて、そういうしがらみの出来にくい場所を求めているのかな、と、ほんの一時間のチャットでそんなことまで感じてしまった。

ナンパもされなかったし、卑猥な言葉を投げつけられもしなかったし、実生活についても聞かれなかったけれど、あれも一種の「出会い系」なのかな、なんてことを思いつつ、やっぱり自分は広く浅い付き合いは苦手だと痛感した。

……でも、素朴な疑問として。
あんなチャットで、みんな本当に楽しいのかなぁ?

よく利用しているよ。という方がいらっしゃったら、どこがどう面白くてどういう利点があるのか教えてください。



2004年10月20日(水)
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