冒険記録日誌
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2016年01月09日(土) アイドル八犬伝〜南の島の太陽と星〜(衆堂ジョオ/桜ノ杜ぶんこ)

 正月は何も考えずに笑えるものが読みたいと、桜ノ杜ぶんこから出ているレトローゲームのノベライズを何冊か読んでいました。
 これ面白かったですよ。このシリーズの特徴は元のゲームがファミコン黎明期のものが多いということ。いっき、アトランチスの謎、スペランカーとか名前を聞くだけで懐かしい気分になります。「いっき」のノベライズって、ムチャ企画がよく通ったものです。まあ、テトリスが映画化される世の中ですから、なんでもありですな。あと、ラインナップにダイナマイト刑事が入っているのは謎です。 
 「スペランカー」はノベルの中で一番のお気に入りで、あの虚弱体質を強引に合理的に説明してしまう内容が笑える。ラピュタネタは狙いすぎだけど、ダブルヒロインがイラストとともに可愛いのでOK!

 そして「アイドル八犬伝」のノベライズ。これは原作の後日談というエピソードです。
 原作は未プレイなものの、出来の良い電波ゲームという評判だけはよく聞く伝説のゲームですが、キャッチで電波な歌詞の数々や、主人公のエリカの魅力を伝えるためだけに、人工衛星を飛ばして専用チャンネルを流している設定など、評判どおりのシュールな内容でした。Dr.スランプ アラレちゃんや火浦功の小説みたいな80年代ティストあふれるナンセンスギャグが好きなら楽しめると思います。
 正直、私でも途中ちょっとつらくなった程にゆるい内容でしたが、ノベライズ版は原作で仲間だった真実星美が、ダブルヒロインの立場まで昇格して何やら葛藤しており、終盤は少しシリアスです。今で言う無口系キャラですが、この娘が可愛いので全て許す。
 そして終盤のクライマックスで、唐突にゲームブック風の選択肢が発生し、その結果で正統派とカオスなエンディングに分岐しているのでした。
 ああ、やっとゲームブックの話しにつながった。

 いっそのこと、本当のゲームブックにすればよかったのに!と思いながら、今度は「アトランチスの謎」の後書きを読んでいると、「アトランチスの謎」は何度も遊べるゲームという原作のコンセプトにのっとり、ゲームブック仕立てにする構想があったそうです。結局、物語重視ということで流れたそうですが、強い要望であればこの編集部は本当に作ってくれるかもしれないとの事で、「興味がある方はアンケートハガキに”ゲームブック化希望!”と書いて送ってください」と書かれていました。
 素晴らしい!素晴らしいが、自分の買ったのにはアンケートハガキがついてないや!2013年発売だし、気づくのが遅かったかなー。
 
  


山口プリン |HomePage

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