冒険記録日誌
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2014年10月05日(日) ゲームブックのかほり

 私は古本屋に行くのが大好きですが、それは掘り出し物のゲームブックや小説などを探し出すためで、古本自体が特別好きだというわけではありません。
 例えば、Amazonで古本と新品の両方が買える状態であれば、少々高くても新品の方を購入することが多いです。つまり美品が大好き。
 (それでも先日ヤフオクで、なかなかレアなゲームブック「コナミワイワイワールド」のカバー無しを安く落札しました。もしカバー付きの出品だったら相当のプレミア価格になり、入手は不可能だったでしょう。レアものについてはこんな出品があるとありがたいです。)

 今年になってこだわって購入したゲームブックは、「謎の村雨城〜不思議時代の旅〜」(2002年5月31日の冒険記録日誌参照)です。
 この作品については、昔の感想では散々なことを書いていますが、それでも私がゲームブックを好きになったキッカケの一つともいえる(2005年6月23日の冒険記録日誌参照)作品なのです。
 当時の本は一度手放してしまい、そのあと古本屋で発掘して買い戻したのですが、思い入れがある作品だけに、少々本の状態が悪いのが気になっていました。双葉のゲームブックは子ども向けなので、記録用紙を切り取って遊んだり、本に書き込みをしていることが多く、美品は案外少ないのです。
 そんなわけでネットショップで安いのを見つけてまた買い直したものの、今度は背割れがあって散々。もう一度買っても1冊目と同じ程度の状態。
 さすがに普段はここまで本の状態にこだわったことはないのですが、もはや意地です。今度は相場より高めですが、状態の良いヤフオクの出品を見つけて落札しました。
 これでなんと4冊目の入手。意地になってやっちまったなー、とは少々思ったものの、届いた本を開いてビックリ。どっかの本屋の倉庫でタイムカプセルのように眠っていたかのような、想像以上の美品でした。なんと本を包んでいるビニール袋を開けると、新品の本のインクの匂いがしたのです。
 この匂いを嗅いだ瞬間、本屋のゲームブックコーナーの前に立ち、沢山のゲームブックの中から、少ない小遣いを使ってどれを買おうか悩んでいた少年時代の光景が浮かんできました。ゲームブックが、というより本を買う楽しみを最も感じていた時です。
 漫画とか文庫本とか、創土社のゲームブックとか、最近の新刊の本を買ってもこんな連想はしませんでした。当時の安いインクならではの匂いなのでしょうか。いずれにせよ、この匂いだけで買う価値はあります。ハァハァハァハァハァ。
 ここまで書いて、自分がゲームブックに関して、変態の領域に入り込んでいるのに気が付いてしまいました。ビニール袋に密封したまま保管し、時々匂いを嗅いだりして楽しんだらより完璧でしょうが、ドン引きした閲覧者がこのページに二度とこなくなること請け合いなので、普通に本棚にしまうことにします。

 こんな私が今、直面する最大の問題は本棚の整理です。本棚から溢れたゲームブックや小説や漫画を間引くという試練がまちかまえています。
 つらい作業です。「捨てる整理整頓術」なんてクソ食らえですよ。
 とりあえず、3冊の「謎の村雨城〜不思議時代の旅〜」は交換用にするか処分しよ。


山口プリン |HomePage

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