冒険記録日誌
DiaryINDEXpastwill


2013年08月27日(火) ソーサリーの魔法レッスン その18

 夏編ソーサリーの魔法レッスンも今回が最終回。
 今回は変わりネタでいきましょう。判断が難しく、答えを見てもなにが正解なのかわかりにくいかもしれません。
 元ネタは山口プリン小学生時代の実体験です。
 下の例題を読んで適切な呪文を一つ選んでください。魔法に必要な道具は全てもっているものとします。


(例題)
 あっという間に夏休みも終わりが近づいてきた。しかし、学校の宿題はこの時期になっても終わりが見えない。
 君はじんわりとした焦燥感を味わいながら、今日こそは宿題をしようと思った……朝の決意を思い出しながら、夜になって机に向かっていた。
 昼に予定外のプールの誘いがこなければ、こんな夜中まで宿題をする必要はなかったのだが。そうだ、誘った奴が悪い。
 君は空しい結論を出すと、漢字の書き取りを進めていった。親はとっくに寝てしまって、この部屋には一人しかいない。時計を見るともう真夜中で、もうすぐ12時になるようだ。
 そのとき突然、カラッカラッと窓の外の道を下駄で歩いているような音がするのに気がついた。それも複数の下駄の足音だ。
 今日はお祭りなどない日である。それも今は深夜で、こんな田舎道に人が歩いているだけでも珍しい。
 なんだ、こんな時間に?と思っていると、お婆さんの声が聞こえてきた。それも「しわがれた」「老婆」といった形容詞の似合う声。

 「こわ〜い」

 すると、続いて3〜4歳くらいの小さな男の子の少し甲高い声が聞こえてきた。

 「こわ〜い」

 男の子の声に優しく答えるように、またお婆さんの声。

 「こわ〜い」

 そして男の子とお婆さんが繰り返し繰り返し、「こわ〜い」、「こわ〜い」、「こわ〜い」、「こわ〜い」と声をあげるのが続く。ゲタの足音と謎の声はゆっくりと窓の前を横切っていく。
 怖いのはこっちだよ!
 心で突っ込みながらも、恐る恐る君はカーテンの隙間から外の様子を見てみたが、窓は擦りガラスで外の様子は見えない。
 それに窓の外の道路は街灯が遠く暗いのだ。たとえ窓を開けても外の様子は良く見えないだろう。むしろ謎のお婆さんと男の子に、こちらの姿を一方的に見せる結果になるだけだと君は思った。
 この状況で使える呪文があるなら一つ選べ。

MAG
JIG
HOW
FOF
SUN

 選んだら下を読むこと。君の運命は?



































(MAG)
 体力点を2減らす。君が呪文を唱えると、ちょうど声をあげていた男の子の声はふっと掻き消えた。
 続いてお婆さんの悲しげな吐息のような意味不明なつぶやき声が聞こえたかと思うと消え、後には外から何一つ声や物音は聞こえてこなかった。


(JIG)
 体力点を1減らす。君は震える唇を無理矢理落ち着かせ、恐怖心を吹き払うように竹笛で陽気な曲を吹いた。
 外からの声は続いていたのか、竹笛の音色にかき消されてしまったのでわからない。効果は出ているのだろうか?
 「やめなさい!夜中になにやってるの!」
 奥の部屋から親の怒鳴り声が聞こえ、なにやらドスンバタンと床を踏みしめる音が聞こえる。呪文にかかって踊っているらしい。
 曲を止めると、外は静かになっていたが、ほどなく親に大目玉をくらうことになった。


(HOW)
 体力点を2減らす。呪文を唱えても何も起こらない!
 外からはかわらず、お婆さんと男の子の声が聞こえてくる。
 君は軽い恐慌に襲われたが、謎の二人はそのままゆっくりと道の先へと歩みを続け、しだいに声は遠のいて行き、やがて消えた。時間にして5分ほどだろうか。
 HOWは危機から脱出するのに有効な呪文だが、初めから君に危険はなかったのだ。と、君は後になって気づいた。


(FOF)
 体力点を4減らす。呪文を唱えると、君のまわりに君を守ってくれる力場が発生したが、お婆さんと男の子の声はあいかわらず聞こえ、君は取り乱し始める。
 この魔法には精神的な防御力はないのだ。魔法での体力の消耗もあって、翌朝になって君は床に気絶していたところを親に発見された。


(SUN)
 体力点を1減らす。君が取り出した太陽石に向かって、急いで呪文を唱えると昼間のようなまばゆい明かりが発生した。
 これなら外の様子がわかる!
 光の助っ人に勇気を得た君は、大胆にも勢いよくカーテンを開き、窓をあけた。
 しかし、その時にはもう何の声も気配もなく、空っぽのアスファルトの道が見えるだけ……。


山口プリン |HomePage

My追加