冒険記録日誌
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2002年10月17日(木) |
ゲームブックの小道具 |
多くのゲームブックに書かせない小道具。それはサイコロ。 このサイコロが出す気まぐれな数字が、ゲームブックのゲーム性に対して多大な貢献をしてきた事は疑いの余地がありません。 しかし、ゲームブックはなかなか奥が深いもの。サイコロ以外にもいろんなランダム発生器が取り入れられた作品があります。サイコロ以外にどんなものがあるか軽く紹介してみましょう。
1.本のページ サイコロの代用として、本の各ページ上部にサイコロを印刷されたものの事です。 パラパラをページをめくり、適当に見ればほぼランダムな数値が得られるというシステム。 小道具がいらないという手軽さが受けて、多くのゲームブックに採用されています。 特に双葉ゲームブックなどには、サイコロの表示をオリジナルの絵に変える(プロ野球ゲームブックなら、チアガールとか応援団長のイラストという具合)作品も多く、遊びの演出効果をだしていました。
2.トランプやカードの類 数は少ないですが、トランプなどカードをめくって判断するタイプです。 「終末の惑星」(双葉文庫)のように単純にサイコロの代りにしているものが普通ですが、アイデアに優れたゲームブックも目立ちます。 ・トランプを裏返しに床に並べてマップとし、進むたびにランダムなイベントがおきる「四人のキング」(社会思想社)。 ・本についている占いカードをめくり、まだ選んでない残りカードを予想して、その後の幸運・不運を本当に占える「カイの冒険」(創元推理文庫)。
3.コイン コイントス(コインを投げて表か裏かで判断する)を使用するタイプ。 「君ならどうする食料問題」(社会思想社)や「騎士と魔法使いシリーズ」(近代映画社)など、洋物ゲームブックでたまに採用されています。 海外でコイントスは、日本のジャンケンのように一般的なので不思議ではありませんが、何度もコイントスをしていると疲れそうですね。
4.判定シート 何ヶ所か穴のあいた正方形の専用シートが本についており、これをゲーム中の絵に当てはめて判断する方法。 学研や西東社のゲームブックで時々採用されていましたが、サイコロの代用というより、パズルに近い感覚でしょうか。
5.バトルポイント表 あらかじめ、A.B.C.D・・・とアルファベットで仕切られた表に1.4.8.3・・・とランダムに数字を当てはめておき、それをゲーム中に「Aの数値+戦闘ポイントは8以上か?」と言ったように判定する方法。 ゲームが始まる前に結果がでてしまう問題がありますが、これも小道具を使わないので、双葉文庫や勁文社のゲームブックによく採用されています。
他にも時計の秒針を使うものや、読者への質問(読んでいる今は夜ですか?今朝は朝食を食べました?)で判断する作品もあり。前回の指輪物語ゲームブックではサイコロがない場合は、巻末に2〜12の数字がランダムに並んだページがあるので、目をつぶって適当に指を置き、その数字で判定するようになっていました。 また「火吹き山の魔法使い」の初版では、本のページにサイコロが印刷されておらず、代りにサイコロの図面を書いた小さなシートがついていました。組み立てて遊んで下さいというわけです。 ゲームブック製作者もいろんなアイデアを絞っていたのですね。
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