冒険記録日誌
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2002年10月04日(金) 騎士と魔法使い 君はどちらを選ぶか? キャメロットの幽霊騎士(デービッド・アンソニー・クラフト/近代映画社)

以前日記で書いた「ねじくれた悪夢の森」と同じ、騎士と魔法使いシリーズの4作目です。
今回は、「偉大なるキャメロットの円卓の騎士たちが恐ろしい幽霊になって戻ってきた!王国を守る為、騎士と魔法使いが彼らに立ち向かう」 と言うお話し。
やはり騎士と魔法使いそれぞれ2通りの物語が楽しめます。使用できる魔法の種類や武器の選択のシステムも、シリーズを通して同じようです。
コイントスによる運まかせな展開も相変わらず多い。ただ「ねじくれた悪夢の森」に比べ、多少は選択肢が重視されている作りになっていて今回は結構面白いです。
騎士と魔法使いの信頼関係をうかがわせる記述があるあたり、登場人物の描写にも深みが加わっています。
物語としても、魔法使いが過去に移動してマーリンと出会うシーンや、騎士と魔女の決戦など見所は多く、全体にレベルアップしている印象を受けました。

それにしてもヘンリー王への忠誠心ゆえに冒険に出発する主人公達、古めかしい文体での語り口。
そして「あの輝かしい魔法使いと騎士の伝説は生き続けるであろう」と言う決まり文句。
円卓の騎士たちが登場するまでもなく、アーサー王伝説を彷彿とさせる古典的な世界観が、このシリーズ最大の魅力だろうと思います。


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このシリーズは8作目まで発売されていたはずですが、今となっては古本屋でも見かける事は滅多にありません。
入手するのは社会思想社のゲームブックよりはるかに難易度が高そうです。15年前にこのシリーズを知っていれば良かったのに。
まあ、発売当時に本書を発見したとしても、「90パラグラフ前後のゲームブックに定価580円は高すぎる」と買わなかった気もしますが。


山口プリン |HomePage

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