冒険記録日誌
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2002年04月01日(月) 海賊船バンシー号(社会思想社)

 主人公は泣く子も黙る海賊船バンジー号の船長。
 50日間の間にライバルの殺し屋アブダルと、どちらが宝を多く集めるか勝負をすると言うストーリーです。
 他のゲームブックでは、海賊と言えば単なる荒くれのゴロツキです。しかし、海賊船バンジー号と主人公のやる事は、民間船や村を襲って金銀略奪、捕虜を奴隷として売りとばす、賭博場で喧嘩して人殺し、とあれ?やっぱりゴロツキと同じですね。
 だけど、まあそこがいのです。
 正義の味方として世界を救うだけが冒険じゃない、やりたいまま思うままに略奪人生をおくるのも気持ちがいいもの。
 この怪物を倒すのにこの剣や鍵がいる。なんてまどろっこしい情報やアイテムの収集は必要なし。
 財宝を集めるのが目的だから、最終的に金を集めていればクリアは可能。ゲームとしても、やりたい放題です。
 ここで獲物に逃げられても次の船を狙えばいいさ。上陸して隊商を襲ってもいい。なんなら次の町で賭博場で一儲けするか。それとも前の戦闘で乗組員が減ったから人をやとうか。奴隷が多くいるから売りとばすか。なんて考えるのが楽しいのです。
 海の妖精に海中に潜む化物退治を依頼されたり、風の王の城に招かれたり、謎めいた島に上陸するなど、神秘的な大海原ならではのロマンあふれる冒険もちゃんと用意されています。
 ゲームブックは自分が主人公。
 そうであれば、使命も義務にも縛られずにただ財宝を求めて、陽気な海賊ができるゲームブックなんてとっても素敵な事じゃありませんか?


山口プリン |HomePage

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