だからなに。
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ホテルに入って、部屋を選んで、 えいっ と人差し指でボタンを押して そわそわ わくわく どきどき もじもじ 色んな気持ちが混ざりながら、その部屋に向かう。 エレベーターの中でキスはしない。
部屋に入る時、いつも おじゃましまーす と言ってしまう。 そして、必ずその空間のにおいを嗅いでしまう。 友達んちのにおいがする とか なんだか新しいにおいがする とか さっきまで誰かがいたにおいだ とか思う。 いいにおいがする、と思ったことは多分ない。 スリッパは滅多に履かない。
ふぅ、と 荷物を置いたり、上着を脱いだりして テーブルにたばこを置いて 必ずあるイスかソファーに座って さっきまでの話の続きをしたりする。 テレビに何か映っていれば、それを眺めてみたり ちょっとだけのんびりしてしまう。 でも実は 恥ずかしくて顔を向けていられないだけだったりする。
そうやっていると急に どれ とか キスしよ とか言って、 首ねっこをつかまれるみたいな感じで抱き寄せられて 最初のキスをする。
ひとしきりキスが済んだら またさっきの続きを話したりして 目の前のベッドになんとなく移動したら 脱いじゃおうかな シャワー浴びちゃおうかな、とか思う。 そこでそのままじゃれたりしない気がする。
そのあとシャワーを浴びて出てみると ボクサーブリーフだけで寝っころがっていたりするから バスタオル巻いてその横にするんと入る。 ちょっと恥ずかしい。 それからまた少しお話。 横でくっついてると、ほっとしてウトウトしちゃう。
2度目のキスから本題に入って 急に火がついたように、 でも少しずつ感じ始める。 久しぶりのこういう感じ・・・ 自分が少しずつ感じていく経過が好き。 カラダも脳も、ちゃんと覚えてるんだな。
先生は声のトーンが下がって 耳元で囁くようにあれこれ言い始める。 本領発揮というか、 いつもとは違う人になっていく。 でもそれはお互い様なのかもしれなくて。
先生はおなかに出したあと、何もしない。 後始末はしないタイプ。 だからあたしもそのままにして おなかの液体を指ですくって舐めたりする。 にがぁ・・・・
そのあとの先生はきっと10秒くらいで寝息をたてる。 女は余韻も楽しめるから まだうずく腰のまま、寝顔を眺めていたりする。 幸せなひととき。
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