だからなに。
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それから、足りなかったものを取りに戻って またさっきの銀行に行って、番号の紙を取ったら 5人しか進んでないじゃん。 3時ぎりぎりで、待っている人もさっきより減っていて すぐ番号が呼ばれた。 ほら、オレもう顔見知りだからすぐ呼ばれた♪ うんうん。違うよきっと。
先生の用事が終わったら やだ、もうあんまり時間残ってないじゃない。 コーヒー飲んで「やれやれ」と言いたいところだけど ほぉんとに時間ないなあ
「そういえば、どうしてスカート穿いてこないんだよぉ」 って聞かれたんだけど スカートで行くよって言ってないもん。 合わせる服ないし。 夏になったらスカート穿いてみようかな。
通りかかったゲーセンに入って そこにいた人たちをちょっと観察していたら、 大変! オレのかばんにたばこが入ってないよ Sっ あたしのかばんには入ってるよ。分けてあげる。 先生と同じのでよかったなぁ。 火をつけたのはいいんだけど、店内は禁煙だった(笑) そのまま奥から外に出た。
すぐ上に線路が通ってる。 ここから登って帰りなよ、西船までは確実だし えー あそこにカラスがいるからヤ
そこは2階で、階段の踊り場みたいなところだった。 あと少しで帰らなくちゃいけない時間 人が通ったり通らなくなったりしてる。 手すりにもたれて、わぁ そわそわしちゃう。
あごをきゅぃっと持っていかれて ちょっと冷えたくちびるがキスしてくれた。 やわらかぁい・・・ やさしくて、あったかくて、気持ちいい。 いやになるまでしていたいと思った。
そのままくっついていたら 肩に回された手は襟元からあっという間に中に入って 迷うこともなく乳首を見つけて、こちょこちょ・・・
あ、かたくなってきた♪
耳元で、 嬉しそうないたずらっ子みたいな声がする。 気持ちよくて足がちょっともじもじ。 どうやって触ってるんだろ? どうしてこんなに気持ちいいの?
いたずらっ子が セックスしたくなった?(^^ って聞く。 え、うん、ちょびっとね♪ その先を想像すると大変なことになりそうだからやめといた。
手すりと先生にもたれたまま、 まだ肩にあった腕を胸の前に抱えて あごを乗せて少しぼーっとする。 おまけで耳もぺろっと舐められた。 気持ちは穏やかでとっても静か。 ほっとしたのかな。
さぁてそろそろ行かないとな。 また手を捕まえられて歩く。 乗ろうと思ってた電車から15分過ぎてた。
じゃあねぇ〜、と解散してから ホームに上がっていくとそこは端っこで さっきまでいた踊り場が見えた。 道路のほうを見たら、クルマが停まっているのが見えた。 先生まだいたんだぁ♪
電車はすぐ来たから 「先生またね」って小さく言って乗った。 ドアが閉まる時、少しせつなくなって目を閉じた。
前の日に、泣くほど緊張していたおかげで 当日は落ち着いていた。 帰りなんて相当なもので セメントをコテでならしたみたいというか 風がぴたりと止んで波がこれっぽっちも立たない海というか 多分そんな感じで、すごく静かな穏やかな気持ちだった。 それか、 ためてあったエネルギーを使い果たして空っぽになっていたか どれかなのだろうと思う。
帰ってくればいつもの日常があるんだけど あたしはかなりにこにこしていたらしくて 保育園から帰る時は次女ちゃんに「なに笑ってるの?」、 「今キミがかわいかったからよ」
みんなでお風呂に入って頭を洗っていたら 長女に「なに苦笑いしてるの?」、 「え、いつもと同じに頭洗ってるだけじゃん」 つーか苦笑いってなんでよ。
鏡を見たら、自分が少しだけきれいに見える気がした。 優しい目をしているように見える。 幸せな3時間だったなぁ。
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