ぐっどないとみゅうじっく
もくじきのうつぎの日社会の窓

林矢子ニューアルバム『唄箱』発売中!特集ページはこちら


2003年10月12日(日) 月に吠える女たち〜Love寺満月供養〜@三軒茶屋グレープフルーツムーン

 金曜日。
 池の上陽水さん主催のLove寺〜満月供養〜@三軒茶屋グレープフルーツムーン。はじめて訪れたが、ライブハウスというよりサロンといった感じのゆったりくつろげるようなところ。トップにアコーディオンの弾き語りの女性マルカート、次に男女の弾き語りのデュオのキッチンと、それぞれ自分の世界をきちんと持っている唄い手たちだった。

 3番手に林矢子。僕はステージからは一番遠い奥のDJブースのところから録音しながら観る。暗闇から一転、暖色系のあかりが燈るの中、着物姿で「夢の浮橋」を歌いだす。はっきりと、だけどとてもやわらかな語尾の吐息が心地よい。いつもの周りの空気を一瞬にして変えるその瞬間がとても好き。新曲「手紙」。「僕から君へ」ではなく「君から僕へ」を綴った唄。内容からして気持ちのゆれから一歩引いているのに、どことなく懐かしささえ感じた。突き放す別れではなく、振り返るきちんとした別れ。
 続いて「花を飾る」。何度もリフレインされる最後のサビが目まぐるく押し寄せる。次の「恋人の名前」数多くある彼女の暗い唄の中でも、一層くらやみ度が深い唄。イントロの完成されたギターのアルペジオで、どこまでも下へと続く螺旋階段を手探りで降りていく。最下層で彼女が歌っている声を頼りに。この唄がこの日の一番のお気に入り。最後に「感覚の夜」。それまでずっとヘッドフォンで聴いていたんだけど、外してみてびっくり!会場が洞窟の中のように声が響いている。ちょっと響きすぎかなと思いつつも、会場全体が彼女に引き込まれているのを実感した。歌い終わった後の拍手もとても暖かかった。
 これから彼女が何を歌うのか、今の僕には想像もつかない。ただ、いつまでも聴いていたい。一番離れた場所で声を一番近くに聴きながら、それだけは強く思った。

 ラストにtico moon。ハープ(ハーモニカぢゃなくて竪琴)の女性とガットギターの男性のインストロメンタルのデュオ。似たような音色の弦楽器でも重なることなく、それぞれの響きに酔いしれた。タイトルと曲がきちんと一致していて、曖昧にタイトルを付けたのではないのも分かる。また聴いてみたい、または一緒に演奏してみたいと思わせる2人だった。
 最後に客席後方からウクレレを持ちながら池の上陽水登場!!アフロヘアにサングラスの井上陽水のパロディ。tico moonをバックに「帰れない2人」を歌う。外見だけと思わせときや、その声も澄んでいてとてもよかった(本気でオリジナルやればいいのに…)。多くのアンコール暖かい拍手。これでは「帰れない2人」ではなく「帰れないお客」と言った状況。アンコールはやらず、手を取り合い万歳で惜しまれつつも終了。満足な満月供養だった。帰りに見たおぼろ満月。なんて君はきれいだったの。


 土曜日。
 ミッシェルラストライブ。関連BBSなどを見て無理をしてでも行けばよかったと思うが、後の祭り。「世界の終わり」で幕を閉じた。これで日本にロックンロールバンドはなくなった。

 日曜日。
 テレビで一週間のニュースを見て色々と憤慨。最近やけに監禁、拉致が何故こんなにも多いのだろう。今まで知らなかったものが浮き彫り出ただけなのだろうか。今の時代は当たり前のことは当たり前と思っちゃいけないんだろうか。夜は久々に吠える。でも随分へたっぴになっていた…要練習。


臨月 エイジ |お便り気付かない細道へ向かえ旧ぐっどないみゅうじっく

日記圏 日記リンク


My追加