ぐっどないとみゅうじっく もくじ|きのう|つぎの日 |社会の窓
昨日は将司くんに借りたロシアの切り絵アニメーション作家ユーリ・ノルシュテインのビデオを観る。子供の頃、夕間暮れに観たような音のない物語が続く。それに少しだけ音が入り、緊張感も高められる。物語の運びももちろんのこと、ひとつひとつの描写が本当に切り絵とは思えないほどの繊細な絵の連続で、しかも実物よりもリアルに見える。しかし、1979年の作品『話の話』を最後に作品をこの世に出せていない。製作中の『外套』 (ゴーゴリ原作)という作品があるのだが、製作資金が足らず、全三部作の第一部までしか完成となっていない。ソ連崩壊後、国からはこのような芸術には資金の援助がない。後回しにされてしまうそうだ。ああ、なんてもったいない。どうにかしてでも続きを観てみたいと思える作品だった。
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