酔陽亭 酩酊本処
いらっしゃいませ。酔陽亭の酔子へろりと申します。読んだ本や観た映画のことなどをナンダカンダ書いております。批判的なことマイナスなことはなるべく書かないように心掛けておりますが、なにか嫌な思いをされましたら酔子へろりの表現力の無さゆえと平に平にご容赦くださいませ。
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2007年09月27日(木) 『片耳うさぎ』 大崎梢

 蔵波奈都は崖っぷちにいた(精神的に)。諸事情で父の実家に居候しているのだが、父は仕事のことで奔走し、母は自分の親の具合が悪くなり看病に行ってしまった。・・・奈都は居候している屋敷にひとりきりになってしまうのだ。あんな古くて大きな屋敷にひとり。親戚や御手伝いさんがいるものの、居候の身としては頼る人もいない。そんな奈都に助っ人が現れた。その人はトテモ美人な‘さゆり’さん。中学生のおねぇさんの‘さゆり’さんは奈都には頼もしい存在になるはずだったのだが、実はコノ‘さゆり’さん・・・

 にゃはは。可愛い小学生とお騒がせな中学生の美少女が古くて大きなお屋敷を探検するの! なんとまぁ魅力的な設定であろうか。想像してドキドキわくわくしちゃったわ。無条件にスキ。想像の翼が思う存分に広がった〜。この大崎さんて作家さんは外せないなぁ。もう少し毒があってもいいのだケレドモね。でもまぁこの作家さんの持ち味はハートウォーミングだろうから。

 行けそうで行けない。拒絶されているようで、くやしいような、もどかしいような。手を伸ばせば届きそうなのに、ここからはどこにも通じていない。

『片耳うさぎ』 2007.8.25. 大崎梢 光文社



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