酔陽亭 酩酊本処
いらっしゃいませ。酔陽亭の酔子へろりと申します。読んだ本や観た映画のことなどをナンダカンダ書いております。批判的なことマイナスなことはなるべく書かないように心掛けておりますが、なにか嫌な思いをされましたら酔子へろりの表現力の無さゆえと平に平にご容赦くださいませ。
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2007年09月18日(火) 『顔なし子』 高田侑

 父が連れてきた美しい女と女の息子。母の喪も明けぬうちに美しい女に狂った父親に反発を覚えるが、美しい女に少年らしい憧れを抱く。しかし、その女の息子は表情の少ない不気味な少年だった・・・。その美しさゆえに男たちから卑猥な欲望の的に晒された女を待つ運命は。そしてそのために女の息子は・・・!?

 昭和と言う時代がもう懐かしいものになってしまった。特に昭和の初期なんてものすごく昔のことなのだろうなぁ。郷愁を誘う物語の中で悲しくも恐ろしい事件が起こるのだケレドモ・・・怖いと言うよりも哀しい切ないなのかもしれない。こういうことあったかもしれないなって、そんな哀しい日本のある時代の物語。

「女のいじめはこえぇんだ。上っ面で優しいような顔をして、深いところを抉るんだで」

『顔なし子』 2007.8.25. 高田侑 幻冬舎



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