酔陽亭 酩酊本処
いらっしゃいませ。酔陽亭の酔子へろりと申します。読んだ本や観た映画のことなどをナンダカンダ書いております。批判的なことマイナスなことはなるべく書かないように心掛けておりますが、なにか嫌な思いをされましたら酔子へろりの表現力の無さゆえと平に平にご容赦くださいませ。
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2007年09月05日(水) 『青年のための読書クラブ』 桜庭一樹

 修道女マリアナによって設立された聖マリアナ学園。清楚な乙女達の女の園に風変わりなクラブがあった。哲学者たり、理学者たり、詩人、剣客、音楽家たる「読書クラブ」・・・。清楚な乙女達の枠からはみだしてしまった少女たちが集う異形の部屋。

 こんな↑あらすじじゃワカラナイよなぁ(笑)。あらすじなんて書いたところで実際に最初から最後まで物語を読まなきゃワカラナイもんだしー。←無責任 まぁ、要するにはみだしっこ達の集まりである読書クラブが関わった時代時代の事件の真相を記者記す・・・みたいな隠れた真相暴露ものとでも言っておこうか。いつの時代にもその場に馴染めない人間はいるものだなぁ。若さゆえ愚かな勘違いをして暴走する魂・・・ナンテ痛いイタイ。自分の痛い部分に思い当たる物語があるのじゃないかしらん。私が一番気に入った話は「一番星」かな。なんて言うか魂の暴走と落ち着き先がワカルわかると思えてしまって。映像化もしやすい。これは物語全編を通して感じたことだケレドモ。映像化すると面白いんじゃないのかなー。ただ好き嫌いは分かれそうな物語。桜庭さんてそんな作家さんだよね。

 一人の生徒の内面で暴れだし、学園を席捲した、つまりは個性というものの暴力性に恐れをなしたのだろう。しかしいつの時代も、どこの土地でも、子羊の群れには常に一匹の狼が潜んでいるものではあるが。 

『青年のための読書クラブ』 2007.6.30. 桜庭一樹 新潮社



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