酔陽亭 酩酊本処
いらっしゃいませ。酔陽亭の酔子へろりと申します。読んだ本や観た映画のことなどをナンダカンダ書いております。批判的なことマイナスなことはなるべく書かないように心掛けておりますが、なにか嫌な思いをされましたら酔子へろりの表現力の無さゆえと平に平にご容赦くださいませ。
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2007年05月04日(金) 『ハンニバル・ライジング』 トマス・ハリス

 『羊たちの沈黙』で衝撃的な登場をはたしたハンニバル・レクター。暗黒で変質者全開なのに一躍ダークヒーローに踊り出たキャラクター。レクター演じるアンソニー・ホプキンスの怪演の素晴らしさと対するFBI捜査官クラリスを演じたジョディ・フォスターの配役の秀逸さゆえだったとも言える気がします。なので『レッド・ドラゴン』は置いといて『ハンニバル』は私的には今ひとつ・・・ふたつ・・・みっつかしら。なによりエンディングを原作と変えすぎだったと思います。あの衝撃は原作のエンディングを活かさないとダメだー! そして今回の『ハンニバル・ライジング』はレクター博士の過去に遡ることとなりました。彼の異常性はもともと生まれもったものであったにしても、こういう体験が発露させたのであろうなぁ。うーん。環境は大きいのね。日本がキィプレイスとなっていますが、これはどんなものだろうか。日本はまだまだ大きく誤解されたままなとこいっぱいあるのだなぁ。日本ってそうじゃないよって思うところ多々。映画を観たい気持ちが削がれてしまったわ。レンタルを待つかー。

「あなたの魂のためにも祈っているわ、ハンニバル。心配なのよ、あなたが暗闇に引きずり込まれようとしているんじゃないかと」
「引きずり込まれはしませんよ。以前、口をきけなかったときも、ぼくは沈黙に引きずり込まれたわけじゃなかった。沈黙がぼくを虜にしたんです

『ハンニバル・ライジング』 2007.4.1. トマス・ハリス 新潮社文庫



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