酔陽亭 酩酊本処
いらっしゃいませ。酔陽亭の酔子へろりと申します。読んだ本や観た映画のことなどをナンダカンダ書いております。批判的なことマイナスなことはなるべく書かないように心掛けておりますが、なにか嫌な思いをされましたら酔子へろりの表現力の無さゆえと平に平にご容赦くださいませ。
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2007年04月15日(日) |
『ママの友達』 新津きよみ |
45歳になる主婦・典子のもとに中学時代にやっていた交換日記が届いた。交換日記のメンバーとは今では疎遠。娘の不登校の兆しに悩む典子は、娘と同じ年だった中学時代に思いを馳せる。そして送り主のハセジュンが殺された! 残された典子と他の二人は現状の問題に悩みながら、かつて友だった少女達の互いのことを思い出し・・・
うー、身につまされるほど面白かったですね。昔の友達との交流が途絶えていて復活するきっかっけが謎に満ちていて、しかも送り主が殺されてしまう。それぞれの人生がそれぞれの問題を抱えるもので考えさせられてしまいました。登場人物の一人の亭主の描写が吐き気をもよおすくらいに嫌な人間でいたたまれなかった・・・。そんな男と一緒にいる必要は絶対にないもの。人を見下して馬鹿にするような人間とはいっしょに暮らせない。人の気持ちをなんだと思ってるんだ!?と本気で怒ってしまいましたっ。プン。あれやこれや考えさせられる秀作にございました。オススメです。
いまのわたしに、友達と呼べる人がいるだろうか?
『ママの友達』 2007.3.25. 新津きよみ 光文社
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