酔陽亭 酩酊本処
いらっしゃいませ。酔陽亭の酔子へろりと申します。読んだ本や観た映画のことなどをナンダカンダ書いております。批判的なことマイナスなことはなるべく書かないように心掛けておりますが、なにか嫌な思いをされましたら酔子へろりの表現力の無さゆえと平に平にご容赦くださいませ。
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| 2005年11月29日(火) |
『サスツルギの亡霊』 神山祐右 |
カメラマンの矢島拓海は不審な存在に導かれ、兄が命を落とした南極へ赴く。日本南極地域観測隊の一員として参加した拓海が知った兄の死の真相とは・・・
不思議なもので南極を舞台にした物語を続けて2冊読むことになり、たまたま見始めた懐かしの『Xファイル』で南極が舞台の回がありました。南極には未知の生物が凍結されていたり、未知の物体が飛来していたりしそうなのでしょうね。その未知なるものが人間を脅かす生命体となったり、人間の醜い争いの原因になったりしてしまう。なんにしても未知なるものに対する人間って小さいものなのだなぁと思いますわ。 この物語は、兄の死の謎を弟が追いかけると言う、なかなか洒落た小細工がきいています。兄と弟は血のつながりがなく、わかり合うことなく決別していた。そこへ届く兄の死・・・いや〜それで南極まで行く弟ってなかなかいいですねー。拓海にとっては大きな未知よりも、身近にいた兄の未知が問題だったわけです。謎が解明してよかった。よかった。
遺された者は、時として死者の記憶に囚われてしまう。
『サスツルギの亡霊』 2005.11.10. 神山祐右 講談社
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