酔陽亭 酩酊本処
いらっしゃいませ。酔陽亭の酔子へろりと申します。読んだ本や観た映画のことなどをナンダカンダ書いております。批判的なことマイナスなことはなるべく書かないように心掛けておりますが、なにか嫌な思いをされましたら酔子へろりの表現力の無さゆえと平に平にご容赦くださいませ。
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ボアン先輩・タック・タカチ・ウサコ(その他)たちは、白井教授の家へ招かれる。齢六十目前に妖艶な美女と再婚したばかり。いつも通りの楽しい宴会の場へ噂の白井夫人が登場した途端、タックが顔の色を失った。そしてタカチはタックのために白井夫人=美也子さんと対決するのだった・・・
久しぶりに旅のお供本として読み返しました。この本は2000年の7月に単行本として刊行され、私が西澤保彦という作家さんの作品と衝撃の出会いをした記念すべき名作です。この5年の間に何度読み返したことか。人生の中で大きな出会いとして心に残る本が数冊あると思いますが、これは間違いなく私の人生の一冊となりました。 この物語は、4人の大学生をメインにしたシリーズものなのですが、私はいきなり『依存』から入った次第です。でもおそらくや『依存』だったからこそここまで西澤保彦さんを偏愛したのだと思うのです。私が西澤先生に惹かれてどうしようもないのは、あの方の描く自虐性に尽きるかもしれません。でもどこかにかすかな希望の光が見えていて。なんにしても人間というものの暗黒面や醜さを描かせたら天下一品だと思っています。じくじくと自分の古傷をほじくるような自虐性に恍惚となりつつ読み進める私は、西澤先生と同じく(いや、勝手に)かなりのマゾヒストなのでしょう(笑)。 西澤保彦さんの作品をこれから読むという幸せな方々へ。『依存』は是非読んでいただきたい。あなたの心の中にもあんな暗黒が隠されているかもしれませんよ。
「わたしはね、引き下がっちゃいけない時は、引き下がらないの。絶対に」
『依存』 2003.10.10. 西澤保彦 幻冬舎文庫 ※酩酊本処には2回目
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