酔陽亭 酩酊本処
いらっしゃいませ。酔陽亭の酔子へろりと申します。読んだ本や観た映画のことなどをナンダカンダ書いております。批判的なことマイナスなことはなるべく書かないように心掛けておりますが、なにか嫌な思いをされましたら酔子へろりの表現力の無さゆえと平に平にご容赦くださいませ。
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2005年03月19日(土) 『ベイビー・セメタリー』 和田はつ子

 水谷あすかは可愛いハーフの双子を持つシングルマザー。かつて父親が母を捨て、駆け落ちした女と再婚し、その継母となった女に姉さやかともども苛められたトラウマを持つ。姉さやかは継母におもねる術を持っていたが、あすかは耐え切れず、イギリスへ。そこで出会った男と恋をし、可愛い双子を授かるが、その男の本性を知り、日本へ逃げ帰る。ハーフの双子の愛らしさに継母はペット感覚で猫かわいがりを始める。あすかは距離を置き、恋人と娘達との生活を夢見るのだが、あすかが身ごもったとき、悲劇がふたたび始まった・・・

 うーん、和田はつ子さんは好きなんです。とってもうまいと思うし、独特の世界をお持ちなので。この『ベイビー・セメタリー』も要素は面白いものばかりなのだけど、詰め込みすぎと言う感じが。身ごもった子供の不気味な力を描きたいのか、あすかを羨み妬む女たちのドロドロさを描きたいのか、あすかを巡る男達のおぞましさを描きたいのか・・・。ひとつひとつを分けてしまって描きこんで欲しかったです。中でも、あすかに対する継母・姉・親友の屈折した僻みは怖いですよー。こういう文庫は待ち合わせなどでサラッと読めるよさがありますが、どうしたって性癖上(?)やはりもう少しヘビィな方が好みなのでした。

『ベイビー・セメタリー』 2005.1.10. 和田はつ子 角川ホラー文庫



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