酔陽亭 酩酊本処
いらっしゃいませ。酔陽亭の酔子へろりと申します。読んだ本や観た映画のことなどをナンダカンダ書いております。批判的なことマイナスなことはなるべく書かないように心掛けておりますが、なにか嫌な思いをされましたら酔子へろりの表現力の無さゆえと平に平にご容赦くださいませ。
DiaryINDEX|past|will
2003年11月15日(土) |
『千里眼の死角』 松岡圭祐 |
嵯峨敏也は、シンポジウム参加のためイギリスに来ていた。そこで急遽英国王室シンシア妃のカウンセリングを依頼される。シンシア妃は何かに異常に怯え錯乱していた。嵯峨はシンシアの身と心を助けるが、シンシアを襲いかけた原因不明の「人体発火」による死亡事件が相次ぎ始めた。なんらかの危機を察知した嵯峨は、行動力と知力を兼ね揃えた岬美由紀に強力を要請する。美由紀が対することになったのは考えるコンピューターだった・・・? 「催眠」の嵯峨敏也と「千里眼」の岬美由紀。そしてラストには彼らが関わってきたオールキャストが顔を揃えると言う豪華なエンタテイメント作品です。松岡圭祐さんの作品はこれくらい破天荒に派手にぶちかましてくれないとねーv 今回、またもや岬美由紀は戦いぬきますが、彼女の孤独も浮き彫りにされ、才能豊か過ぎるゆえの孤独にそっと涙。でもエンディングが素敵なので安心して読んでいただきたいです。 コンピューターが意思を持ち、進化する。絵に描いたような未来地獄絵が登場しました。ものすごく破天荒ながらも、どこかに不安や危惧を感じる。そんな娯楽作品でした。あ〜すっきりv
「すべてが闇でも、未来がまだ残されている。生きている限り、希望はある。最後まであきらめないのは当然のことさ。それを教えてくれたのは、きみじゃないか」
『千里眼の死角』 2003.11.20. 松岡圭祐 小学館
|