酔陽亭 酩酊本処
いらっしゃいませ。酔陽亭の酔子へろりと申します。読んだ本や観た映画のことなどをナンダカンダ書いております。批判的なことマイナスなことはなるべく書かないように心掛けておりますが、なにか嫌な思いをされましたら酔子へろりの表現力の無さゆえと平に平にご容赦くださいませ。
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2003年10月22日(水) |
『微笑返し』 乃南アサ |
阿季子はもとアイドル。玉の輿に乗って引退していたが、美しい奥様タレントとして復帰が決定。それと同時に不気味な嫌がらせがはじまる。無言電話・盗撮・ガラスの破片がつまったプレゼント。取り乱す阿季子を心配する昔からの友人、由紀、玲子、ちなみの仲良しグループだったのだが、実は・・・。
女同士の間に友情はない、とよく言われます。この物語を読むと本当にそんなもんないのかも・・・とちょっと身震い(笑)。自分で自分を理解していない馬鹿な女はどこにでもいるもので、そういう女性は自覚がないうえで(あったらより性質が悪い)人の気持ちをたびたび逆なでします。私なら表面上だけでもそんなタイプと付き合うなんてまっぴらごめんだわ。そういう人と付き合うから嫌な思いをするなんて理不尽だもの。 でも逆に考えてみるとこの物語では阿季子が一番素直で奔放な‘だけ’なのかもしれません。まぁ、その‘だけ’なところがおおいに問題なのですが。
しんと静まり返った室内に、かちゃり、かちゃりと音が響く・・・・・。
『微笑み返し』 1997.9.20. 乃南アサ 詳伝社文庫
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