酔陽亭 酩酊本処
いらっしゃいませ。酔陽亭の酔子へろりと申します。読んだ本や観た映画のことなどをナンダカンダ書いております。批判的なことマイナスなことはなるべく書かないように心掛けておりますが、なにか嫌な思いをされましたら酔子へろりの表現力の無さゆえと平に平にご容赦くださいませ。
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2003年09月21日(日) 1900年ウィーンの美神展 クリムト

 兵庫県立美術館で開催しているクリムト展の最終日にすべりこみで行って来ました。
 グスタフ・クリムトの華麗で妖しく美しい絵は誰しもどこかで目にしたことがあることだと思います。クリムトの描いたエロチックなまでの作品群を目にして圧倒されました。よくぞ有名どころもここまで借り出してくださった、と感謝。
 くすんだ金箔をこんなふうにうまく取り入れているのはクリムトならでは。クリムト独自のクリムトらしい世界が1枚1枚の絵に繰り広げられていました。
 中でも複製ではあるものの、35mに及ぶ壁画「ベートーベン・フリーズ」には息をのみました。これひとつ見ることができただけでも行った甲斐があるというもの。私も呆けたように魅入られてしまいましたが、外国の男性が口を手で覆い呆然と立ち尽くしている姿が印象的でした。あの思い通じてきました。きっと打ちのめされたんだ。
 もうひとつ友人が見たいと言っていた「アダムとイブ」にクリムトの女性観を垣間見た気がしました。女性は若く美しく豊満な肉体で、その背後から女性を抱きかかえる男性は暗く描かれ死ぬ手前のよう・・・。女性が精気を吸い取ったようなイメージでした。あ、お下品かしら。
 ずっと好きだった画家クリムト、ますます好きになりました。



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