酔陽亭 酩酊本処
いらっしゃいませ。酔陽亭の酔子へろりと申します。読んだ本や観た映画のことなどをナンダカンダ書いております。批判的なことマイナスなことはなるべく書かないように心掛けておりますが、なにか嫌な思いをされましたら酔子へろりの表現力の無さゆえと平に平にご容赦くださいませ。
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2003年06月13日(金) 犬女 中村うさぎ

 ‘あとがき’で笑っちゃいました。いきなり「私ってネチっこい女だったんだぁ・・・・・・」と内省しているのですから。ショッピングの女王の異名を持つ中村うさぎさんの作品を読んだのははじめてです。こういうホラーテイストな短編集を出されていたのですねぇ。‘あとがき’でいろいろ心のうちを吐露されておいでですが、先に‘あとがき’を読んで本文を読んで正解でした。
 この短編集は、日常に潜んでいる狂気との端境をひょいっと飛び込んだ者たちのさまざまな悪夢が描かれていました。ううん、ものすごく恐くはなかったけれどちょっと恐かったかな。

「だるまさんがころんだ」
 だるまさんがころんだ♪という声と共に何者かが俺の背後に忍び寄ってくる・・・。
 6つの狂気の物語で一番恐いなと感じた作品がこれでした。現実と妄想の区別がつかないまま物語が進行していきます。こういう恐怖はちょっといや。

 世の中の誰ひとり俺を必要としていないが、俺だって誰をも必要としないので、いっそ清々しいほどにお互い様だ。

『犬女』 2003.1.30. 中村うさぎ 文藝春秋



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