酔陽亭 酩酊本処
いらっしゃいませ。酔陽亭の酔子へろりと申します。読んだ本や観た映画のことなどをナンダカンダ書いております。批判的なことマイナスなことはなるべく書かないように心掛けておりますが、なにか嫌な思いをされましたら酔子へろりの表現力の無さゆえと平に平にご容赦くださいませ。
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2003年06月09日(月) ぼくらはみんな閉じている 小川勝己

 自分はだいじょうぶ、・・・そう思って生きていませんか? 案外簡単に人の心なんて壊れてしまうものかもしれません。ほんのささいなきっかけでアチラ側へ墜ちることも・・・。でもアチラってどちらなのかしら(悩)。
 『ぼくらはみんな閉じている』は、鬼才小川勝己さんが描く9つの壊れていく物語。ちょっと身につまされたり、怖かったり。どこかで理解できる自分が一番怖かったです(汗っ)。
 一番、ぞっとした物語はタイトルと同じ『ぼくらはみんな閉じている』でした。わかりあえていると思い込んでいた勘違いが恐ろしい結末を運んでくる。なんだか自分がこうだと信じているものが本当にそうなのかわからなくなっちゃいそうだわ。

 だからぼくらは閉じている。自分の観念の世界でしかないものを、現実だと思って生きている。それを他人も共有していると信じて疑っていない。現実のかたちは人の数だけある。

『ぼくらはみんな閉じている』 2003.5.20. 小川勝己 新潮社



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