私はよく作家さんのことを神様に愛された人と表現します。物語を紡ぎだすことのできる人は神様に愛されている。 今回の明野照葉さんの物語には、歌をうたうことで神様に愛されてしまった少女RUKAが登場します。神様からものすごいエネルギーを注がれてしまった少女の変化や苦悩。これは読んでいて明野照葉という作家さんの苦悩を見るかのようでした。 たったひとりの天才少女と、見守るしか術のない家族。悲しくて残酷でせつない物語でした。母親ってかなしいなぁ。『海鳴』 明野照葉 双葉社