酔陽亭 酩酊本処
いらっしゃいませ。酔陽亭の酔子へろりと申します。読んだ本や観た映画のことなどをナンダカンダ書いております。批判的なことマイナスなことはなるべく書かないように心掛けておりますが、なにか嫌な思いをされましたら酔子へろりの表現力の無さゆえと平に平にご容赦くださいませ。
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2002年12月17日(火) チグリスとユーフラテス

 新井素子さん談義になった時、私はこの物語を読んでいなかったなーと思い、読みました。読んでよかった。すごいSFだ!
 高校・大学の頃の私は、本好きではあったけれど文学少女と言うほど熱心でなく、恋や遊びに明け暮れる学生時代を過ごしていました。(この括りに勉強は入らない)でも、そんな中、新井素子さんとの出逢い『グリーンレクイエム』は衝撃的でした。私の読書の素地は、中学校時代の横溝正史、そしてこの新井素子さんに形付けられたのかもしれません。喰ったり、貼ったり、破滅的な感じ。新井素子さんは愛すればこそよく人を食べる描写をされますからね^^v
 さて、この『チグリスとユーフラテス』、長いお話にかかわらずラストシーンまで驚くべき魅力で引っ張りぬきます。地球から違う惑星に移住した人間たちの‘最後の子ども’の物語です。脇で男性は登場しますが、メインはひとりの女の子(苦笑)に対する4人の女性たち。まぁあれって闘いだよなぁ。この闘いの根底に流れるものが4つそれぞれ違うところが深い。ものすごく深い問題提起をされています。
 新井素子さんは、真っ向から《生きることの意味》を謳いあげておられます。これが共感できてねー。私が新井素子を好きなわけがわかるご本です。

『チグリスとユーフラテス』 1999.2.10. 新井素子 集英社



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