昼間のわたしたちの空ぶーんと飛ぶ小型機はずっと何か言っているアパートのたてものの角が空の青を切り分けこちら側には悲しみとかが降ってこないようになっているどこかから子供の声が反響してひややかな日陰に吸いこまれていく横倒しの黄色い自転車は砂にまみれて息を止めているそういうふうに待っている何度でも見上げる目には見えない飛行機の声だけがとどき日曜日の昼間はつんとした透明な空気を暖めている