箱の日記
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遊園地のひとたちは なかなか見つけられないでいる
並ぶことも 泣く子供のわめきも 用意した寛大な”こころ”
のおかげで 深く被ったデニムの帽子におさまっている
見つからないのは いつものことなのに とりたてて本日は
途方にくれる
夕方がやってくると 誰をも問わない賑やかさが沸き起こった
カーニバルはいくつもの青と橙のすじを発散し
それが 透明で楕円形をした途方にくれかけの 静かなかたまりを
幾度もすり抜けた
右を 左を 通り
”賑やかの残像”たちは すこしひやりとしたかぼそい慈愛を
含んでいるようで 夏の終わりのような切なさを
楕円形のふちに置いていった
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